「監獄のお姫さま」4話「バック・トゥ・ザ・フューチャー」高笑いからの悲哀、クズ男たち爆誕イエイイエイ

「監獄のお姫さま」4話「バック・トゥ・ザ・フューチャー」高笑いからの悲哀、クズ男たち爆誕イエイイエイ

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  • 更新日:2017/11/14

「もしタイムマシンがあったら、自分が生まれる前の時代に行きたいわ」
「そんで、お父さんとお母さんが絶対に出会わないように、先回りして邪魔してやるの。そしたら、私みたいな面倒くさい女も生まれてこないし! 母さんも……あんな死に方しなくて済んだと思うから」

面会室で泣きながら父親に向かって語る菅野美穂。彼女がさっきまで高笑いしながら観ていた映画は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』! すごいセリフを書くものだ。さすがクドカン。

宮藤官九郎脚本、小泉今日子主演の火曜ドラマ『監獄のお姫さま』。罪を犯した5人の女と1人の看守が、1人の男に復讐をするというお話。笑って笑ってほろりと泣けるドラマだ。先週放送の第4話は、女たちを刑務所に送った3人のクズ男が登場した。

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浮気、裏切り、借金……クズ男3連発!

まずは、馬場カヨ(小泉)の夫、武彦(赤堀雅秋)。温厚そうな見た目に反して、大変なクズ。職場で活躍する妻に嫉妬し、家で「俺だって辛いんだよ!」と怒鳴ってグラスを投げつける。これが浮気した側の態度なんだから信じられない。「俺は辛かった。だから浮気した。そういう男と結婚したあんたが悪い。そっちも浮気すりゃ良かったじゃん」と半笑いで言い放つ。第2話で一度、吾郎(伊勢谷友介)の声で聞いているセリフだが、今回のほうが数倍凶々しい。そして、カヨは夫を刺してしまい、刑務所に入ることになる。の男が面会で穏やかな表情を浮かべていたのは、離婚届に判を押させるためだった。どこまでもクズである。

武彦を演じている赤堀雅秋は岸田國士戯曲賞を受賞している劇作家で、三浦友和が不穏極まりない父親役を演じた映画『葛城事件』の監督・脚本もこの人の手によるもの。道理で不穏なはず!

次のクズ男は、“姐御”こと明美(森下愛子)の夫、関東極端会三代目組長の足立鉄也(高田純次)。妻を罠にハメて警察に逮捕させ、その隙にシャブの取引を成功させるというクズっぷりだ。利益額はなんと400億円。姐御は夫のために罪を認めるが、鉄也は面会室で離婚届けに判を押すよう頼み込む。「必ず迎えに来るから」と言っていたが、まったく信用ならない。

そして、三番目のクズ男は、“財テク”こと千夏(菅野美穂)の父、孝保(ベンガル)だ。孝保は小さな会社を経営しており、羽振りが良い時期もあったが、決定的に先を読む才能が欠けていた。「これからはベータマックスの時代だ」と宣言するも商売に失敗。億単位の借金を作って蒸発し、母と3人の子は極貧生活を強いられる。千夏が拝金主義者になったのは幼少期の経験のせいだ。成功した千夏から給料をもらっていたにもかかわらず、娘のスキャンダルを週刊誌に売って小銭を稼ぐというクズっぷり。おまけに妻が死んでいたことも知らなかった。口では「スマン」と言っているが、まったく反省していない。高笑いがトレードマークの千夏だが、面会にやってきた父を激しく罵る。そして飛び出したのが冒頭のセリフだ。

父と母が出会わなければ、母の苦労も死もなかったし、罪を犯す自分が生まれることもなかった。だから時間を遡れるなら、父と母の出会いを邪魔してやりたい。あまりにも哀しい考え方だ。しかし、時間は不可逆である。父と母の出会いを止めることはできないし、自分の罪も消すことはできない。運命は受け止めるしかない

千夏は刑務所で調理したスパゲッティを食べて、幸せだった頃に家族で食べたスパゲッティの味を思い出す(家族が貸し切りにしていた遊園地は、川越市にある丸広百貨店屋上の「わんぱくランド」)。「そうでもないか」と小声で呟いた千夏は「出会えて良かったよね」とカヨに話しかける。この2人、すっかり仲良しだ。

ところで、千夏が「挙句の果てに脱税で捕まって『刑務所なう』だよ!」と言うが、堀江貴文の『刑務所なう』が出版されたのは2012年3月。刑務所パートの舞台は2012年。ちゃんと計算されている。ほかにも「キター!」とか、微妙に使う言葉のチョイスが古い。

勇気とお節介のおかげで生まれるから「勇介」

吾郎を筆頭にクズばかりの男たちに対して(塚本高史演じる検事の長谷川は「バカ」)、刑務所の中の女たちはとても仲が良い。いつも雑居房でわちゃわちゃと楽しそうに過ごしている。刑務所がこんなに楽しそうでいいの? と思うぐらい。刑務官のふたば(満島ひかり)でさえ、カヨに対して親しみを持っているような表情を垣間見せるようになっている。

そしてメインストーリーである“姫”ことしのぶ(夏帆)の妊娠がついに周囲に発覚する。ふたばがカヨに言った、「何か言いたいのはわかるけど、何が言いたいのかわかんないのよ!」は名ゼリフ。こういうこと、本当によくある。

しのぶは吾郎の子を身ごもっており、吾郎に子を取り上げられないように刑務所に入っていた。女子刑務所には育児室があり、逮捕された妊婦が服役中に出産するケースに備えている。劇中で語られているように、1歳半までは所内で子育てすることが法律で認められているのだ。ただし、実際には外の病院で出産したら、そのまま親族や養護施設に引き取られることが大半で、新生児が女囚と一緒に暮らすことはない。宮藤官九郎が取材した栃木刑務所の育児室は10年以上使われていなかったという。

安定期に入って雑居房に帰ってきたしのぶは、おばさんたちともすっかり打ち解ける。そして、しのぶが考えていた子の名前が「勇介」であることが発覚! 第1話でカヨたちが誘拐した吾郎の息子の名前も勇介だ。しのぶが語った名前の理由がいい。

「みなさんの勇気とお節介のおかげで、もうすぐ赤ちゃんが生まれるから」

しのぶの言葉を聞いて、嬉しそうにわちゃわちゃするおばさんたちが微笑ましい。産気づいて病院に運ばれていくしのぶを、おばさんたちはランチの歌で送り出す。

「♪イエイイエイ、離れていても イエイイエイ、心はひとつ イエイイエイ、家のごはんが イエイイエイ、最高なんだ」

家族から裏切られた女たちが、家族の歌で仲間を励ます。これまで何度となく同世代のコミュニティを描いてきた宮藤だが、今回も反目を経てお互い支え合うようになったおばさんコミュニティが完成している。おばさんたちは力を合わせてクズ男たちと戦うのだろうか? それとも……?

今夜放送の第5話では、ついにしのぶが出産! おばさんたちの獄中育児が始まる。そして、ふたばの過去も明かされる……? 夜10時から。
(大山くまお)

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