有機ELテレビの画質とコスパを徹底検証!

有機ELテレビの画質とコスパを徹底検証!

  • @DIME
  • 更新日:2017/11/14

次世代テレビの大本命とされてきた有機ELテレビ。超薄型のディスプレイやこれまでと大きく異なる斬新なデザインなども注目されているが、気になるのはやっぱり画質。今回はテレビを長年取材してきたジャーナリストと色彩表現にはこだわりのある写真家と共に編集部で最新の有機ELテレビの画質をチェックしてみた。

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左から西田宗千佳さん、高砂淳二さん、編集イシザキ。

◎有機ELの4Kで、新たなテレビの魅力を引き出す

イシザキ 今年は各社から有機ELテレビが登場してきました。画質や性能の高さが注目されていますが、やはり高価。それでも買い時か、今日は西田さん、高砂さんと一緒に有機ELテレビを見ながら検証していきたいと思います。

高砂 有機ELテレビを初めて間近で見ましたが、全面が画面のようですね。見るからに、これまでのテレビとは違うと感じます。

西田 全面が画面と感じるのは、ベゼル(枠)が極限まで細くなっているからです。これはバックライトが不要な分、さらに細く、そしてパネルも薄く、軽くできる有機ELならではの特徴です。改めて見ると驚きますよね。

高砂 ええ、とても斬新ですね。スピーカーも本体から離れたスタイルが多いんですね。デザインが洗練されているわけだ。

西田 薄い分、壁掛けも手軽です。最近では壁にマグネットで貼れる有機ELテレビも登場しました。このようにデザインも大きく変わりましたが、有機ELの本当の魅力を知るためにはぜひ映像を見てほしいですね。

イシザキ 今日は高砂さんの作品をいくつかお借りしていますので、早速有機ELテレビに表示してみます。

西田・高砂・イシザキ うわーーーーっ。

イシザキ すごいですねー。この水しぶきなんて、ひとつひとつの粒子までくっきり表示されている。

高砂 これはスゴイ。現場で見ている情景そのままという感じですね。細かい部分までくっきり映し出されている。普段、撮影後はパソコンで確認しますが、これほど鮮明には表示されません。しかも奥行き感というか立体感もある。

イシザキ このリアルさは、さすが4Kテレビですね。

西田 いや、これは一般的な液晶の4Kでなく、有機ELの4Kだからといえます。液晶ではここまでリアルな再現はできないでしょう。

高砂 それは方式の違いによるものですか?

西田 液晶テレビはいわゆるステンドグラス。色のついたガラスの板に、後方から光を当てて映像を作り出すという仕組みです。そこで問題になるのが黒色。黒を表示する時は液晶で遮光するのですが、光はわずかにもれてしまう。

一方、有機ELは画素そのものが自分で発光しているわけですから、黒を表現する時は、光らなければよい。そのため暗い部分から明るい部分の差、色調の幅が広く、なめらか。色のコントラストも高くすることができ、例えばグラデーションなどは非常になめらかで美しい表現が可能です。

高砂 画面に近づいても粒子が見えない。自分の作品ですが、こうして見るときれいで驚きます(笑)。

イシザキ これは動きのない写真だからキレイに表示されるのですか? 東京オリンピックを控えているだけに、スポーツなど動きのある映像の表示は気になりますよね。

西田 動きの速い映像についても液晶より有機ELのほうが有利といえます。液晶は、動きの速いシーンでは、表示の切り替えが追いつかず、残像が残るケースがあります。しかし有機ELはキレのある動きの表示も得意です。

イシザキ ということは、有機ELはすべての点で液晶に勝っているということなのでしょうか?

西田 いえ、有機ELにも弱点はあります。ひとつは輝度のピーク。この部分は、液晶はかなり進化していますが、有機ELはそこまで追いついていません。さらにパネルの寿命についても液晶に比べ短い。同じ映像を長時間表示続けると、パネルにその跡が残ってしまう。いわゆる焼き付けという現象です。例えばゲーム画面では、スコアや体力バーなどが、いつも同じ位置に表示されていますが、ゲームを長時間プレーし続けると、その文字やバーなどの形が画面に残ってしまうこともあります。

◎映像を楽しむスタイルが大きく変革する

高砂 私はよくトークショーを開催しますが、その会場で作品も紹介します。多くの方に作品を見ていただくためにプロジェクターを使いますが、会場が明るいと鮮明な映像を見せることができません。

カメラは性能が上がり、非常に高画質な写真を記録することが可能になりましたが、その高画質を存分に発揮するための再生機がなかなかありません。純白の白さは、紙(印刷)でも表現しきれません。しかし、この有機ELなら画面は大きく、純白の美しさも十分に表現できます。写真鑑賞のスタイルが変わりそうですね。

イシザキ 有機ELを壁掛けで使えば、写真展も変わるかもしれませんね。

高砂 ただし、少しでも手を抜くと、粗も見える(笑)。これほどの表現力があるということを念頭に作品を撮る必要があります。

西田 それは映像制作の現場でも大きな課題です。今後は有機ELの4Kが持つ高いポテンシャルに見合う作品が求められます。実際、有機ELを映像チェックのモニターに使用する動きもあります。

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写真家 高砂淳二さん
自然写真家。地球全体をフィールドに自然全体のつながりや人との関わり合いなどをテーマにした作品が多い。世界30か国以上で撮影した写真集『LIGHT on LIFE』も話題。

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『LIGHT on LIFE』2400円/小学館

◎有機ELの登場で、新たな高画質化競争が巻き起こる

イシザキ 有機ELが次世代テレビの大本命ということですね。それにしても価格が45万〜80万円と聞くと尻ごみしてしまいます。先日はドン・キホーテが激安4K液晶テレビを発売して大きな話題になりました。有機ELも量産が進めば安くなるのでしょうか?

西田 液晶パネルは国内外にメーカーが多く、競争が激しいため低価格化が進んできました。しかしテレビ用の有機ELパネルメーカーは世界を見渡しても韓国のLGディスプレイ1社のみ。そのため価格競争が生まれづらく、今の液晶と価格帯で並ぶようになるまではまだ数年かかるでしょうね。

イシザキ だったら、僕はドン・キホーテが激安有機ELを売り出してくれるまで待とうかな(笑)。

高砂 私はテレビというより、作品を鑑賞できる十分なモニターとして大きな魅力を感じますね。

西田 スタイルは斬新だし画質も非常に高い。今の有機ELテレビを買えば、周囲の人にも自慢できる(笑)。そういう意味では、私はオススメできるし、「買い」だと思います。ただし、液晶テレビでは8Kというモデルも登場しました。画質面でもまだ向上する伸びしろがあるといわれています。

これまでは液晶の独壇場だったテレビというデバイスに有機ELが加わり、今後は双方で画質や性能向上の競争が行なわれるとみています。これからのテレビ市場はおもしろくなると思います。

【8Kや激安4Kテレビなど液晶テレビもまだまだ注目!】

●4K画質を超える、8Kテレビも登場

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HD放送の16倍、4Kの4倍の解像度を実現する8Kテレビがシャープから登場。画面に近づいてもドットが見えないほど。『AQUOS 8K』(12月1日発売。予想実勢価格約100万円)。

●激安4Kテレビが大反響!

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総合ディスカウントストア、ドン・キホーテからオリジナルブランドで激安4K液晶テレビが発売。50V型で5万4800円という価格で即完売。大きな話題を呼んだ。

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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