日本の太陽光発電...屋根と未利用地で総電力の約70%が賄える

日本の太陽光発電...屋根と未利用地で総電力の約70%が賄える

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  • 更新日:2022/01/15
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屋根と未利用地で総電力の約70%がまかなえる

桑野氏らの調査では、以下のように全国の休耕田は約20万ヘクタール(2015年には42.3万ヘクタールと倍増していますが、20万の数字で試算。このように日本は今や年ごとに休耕地が増えて地方崩壊が進んでいます)、それ以外の不作付け耕地(耕作放棄地、工業用水用地など)は19万ヘクタール、さらにその他の未利用地が28.4万ヘクタールあるということです。

休耕地 20万ha

休耕地以外の不作付け耕地 19万ha

草刈り・耕地・抜根・整地や基盤整備により耕地可能 14.9万ha

森林化・原野化 13.5万ha

計 67.4万ha

と約70万ヘクタール(7000km²)の土地が出てきます。ソーラー発電システムの変換効率を0.05キロワット/平方メートルと仮定して、そこにソーラー発電システムを設置しますと約350万ギガワットの最大発電量のソーラー発電所が建設でき、その年間発電電力量は3500億キロワット時となり、日本の総電力の約40%近くの電力量が生産できることになります。

つまり、第一段階の住宅等と第二段階の未利用地を加えて、日本の総電力の約70%の電力量が生産できることになります。

全電力をまかなうには国土の1.4%の土地(平場だけのときは4.6%の土地)

第三段階として、日本の現在の全電力需要をまかなうとすれば、どれだけの土地が必要になるかを試算します。

2009年の国内総電力需要は、8600億キロワット時であったので、これを同じように考えて、どれだけの土地が必要になるか考えます。

3500億キロワット時→70万ha(7000km²)

8600億キロワット時→172万ha(1万7200km²)

この172万ヘクタール(1万7200平方キロメートル)は、日本の全国土は37万平方キロメートルですから、その国土の4.6%に相当します。

しかし、前述しましたように、第一段階の住宅等と第二段階の未利用地を加えて、日本の総電力の約70%の電力量が生産できますから、残りの電力は30%であり、その土地面積は、

172万ha×30%=51.6万ha

これは国土面積の1.4%です。つまり、現在、日本で使用している全電力を太陽光発電だけでまかなおうとすれば、住宅等の屋根、未利用地のほかに、新たに1.4%の土地を必要とすることになります(すべて効率10%で計算をしていますので、やがて20%になることを考えれば、実際にはこの1.4%の土地は必要なくなるかもしれません)。

あるいは、家の屋根や屋上を使う方式は設備費が高くなりますので、平場だけを使うとすれば、前述しました国土の4.6%の土地が必要になります(発電効率が20%になればその半分の2.3%の土地ということになります)。

輸送などを含めて全エネルギーを電力にすると国土の6.4%(あるいは3.2%)

第四段階として、原材料利用以外の全エネルギーを太陽光発電でまかなう場合、つまり、現在、主に化石エネルギーを使用している輸送なども含めて、最大限、太陽光発電の電力に置き換えるとしたら、それに必要な電力を得るための面積を試算します。この考え方として、すでに輸送分野の代表的な乗用車において電気自動車が開発されて実用化されていますので、他の輸送分野も電気化することが最も順当であろうと考えてです。

ここで産業政策的に大きな選択を迫られます。これまでの検討は現在、電気を使っている分野だけを太陽光発電の電気に置き換える話でした。これは、現在の電気で動く機器・機械がそのまま使えるのですから、当然のことです。今、検討しようとしていることは、現在、電気を使っていない分野、つまり、化石エネルギーで動いている機器、機械も新しく電気で動く機器、機械を開発して、電気でまかなおうとするものです。

この場合、後述しますように、電気ではなく水素を使って(水素で動く燃料電池車は開発されています)、動かすという選択肢もあります。それについては、低コストの大量の水素をどうやって確保するかという問題があり、後述しますが、とりあえず、すべてを電気に置き換えるという考えで検討を進めます。

本田 幸雄

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