◇柔道東京都選手権(2023年3月19日 東京武道館)

<柔道東京都選手権>女子で2年ぶり2度目の優勝を果たした児玉ひかる
全日本選手権の予選会を兼ねて男女各体重無差別で争われ、女子は児玉ひかる(東海大)が2年ぶり2度目の優勝を果たし、4月23日の皇后杯全日本女子選手権(横浜武道館)の出場権を獲得した。
大きなトロフィーを手に笑みを浮かべた児玉は「うれしいけど課題も出た。組み手は早くつくれるようにしないと」と反省も口にした。78キロ超級でも大柄な部類に入るが、無差別級の今大会では小さな相手に動き回られ、試合が長引く場面も。それでも2年ぶりの優勝を果たし、一昨年は準優勝、昨年は3位と栄冠にあと一歩届いていない本戦へ「優勝を目指して頑張りたい」と宣言した。
福岡・敬愛高を卒業後に実業団強豪の三井住友海上入りも、1年半で退社。19年4月に東海大に入学し、04年アテネ五輪女王の塚田真希監督の下で鍛錬してきた。紆余(うよ)曲折あったものの、「東海大で練習への取り組み方の部分で成長できた。(柔道以外の)学びも大きく、自分と向き合う時間もできた。住友でやった1年半も大きな経験」。左胸に「東海大」と刺しゅうされた柔道着で臨む最後の試合で、見事に有終の美を飾った。
4月からはSBC湘南美容クリニック(現了徳寺大)柔道部入りし、2度目の社会人スタートを切る。来年に迫るパリ五輪代表入りは極めて厳しいが、「(9月の)アジア大会は代表が決まっていないので、そこに入れるように頑張りたい」と児玉。慌てず、焦らず、これからも自分の歩幅で柔の道を行く。