
福島テレビ
伝統の”会津塗り”を手掛ける企業が、最新の技術を取り入れた製品作りを行っている。「伝統と最新の融合」そこに込めた思いを取材した。
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福島県会津若松市で一日に約1万5000個の漆器を製造している「三義漆器店」
この会社が、伝統の会津塗りと融合させたのが、生分解性バイオプラスチックという素材。植物由来のでんぷんと乳酸菌を原料に作られたもので、土の中や海に入れると、時間はかかるが微生物の力で水と二酸化炭素に分解される性質を持つ。
三義漆器店の三代目・曽根佳弘さんは、地球温暖化につながる二酸化炭素が大量に排出されていることや、生分解性プラスチックは製造段階の二酸化炭素排出量が従来のプラスチックの半分程ということなど、生分解性プラスチックの量産加工技術を開発した人の講演を聞いて「漆器店として環境保護のために何かできないか」と考えたという。
「ものすごくショックと感銘を受けた。我が社でも仕事として取り組めたら最高だなと。環境問題は人類、子どもや孫の問題であって、しっかりと意識をしながら貢献できることをやっていかないといけない時代だと思っている」と曽根さんは話す。
“環境に配慮したものづくり” 伝統をつなぐためにも、必要性が増している。