「コーヒー1日2杯まで」"いつかは妊娠"を望む女性はカフェインを控えたほうがいい

「コーヒー1日2杯まで」"いつかは妊娠"を望む女性はカフェインを控えたほうがいい

  • PRESIDENT Online
  • 更新日:2021/06/11

「いつかは妊娠」を望む女性は、食生活でどんな点に気をつけるべきなのか。予防医療コンサルタントの細川モモ氏は「アーモンドや納豆などに含まれる『マグネシウム』を積極的に摂取するといい。一方で、コーヒーを飲み過ぎると体内のマグネシウムを排出してしまう。1日2杯までに控えたほうがいい」という――。

※本稿は、細川モモ『生理で知っておくべきこと』(日経BP)を再編集したものです。

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写真=iStock.com/Maryna Andriichenko※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Maryna Andriichenko

快適な生理に欠かせない「マグネシウム」

体の不調の多くは、食事についてよく知るだけで軽くなります。生理の不調もそうです。

「薬を飲むしか方法がないんじゃないか」とか「これまで何をやってもよくならなかった」という人もいると思います。

ただ、私たちは、生理の悩みを解決する近道は「栄養を整える」ことだと思っています。私たちの体は、食べたものでできています。生理という繊細な体の機能にきちんと対応できる栄養状態でしたら、健康にも過ごせます。

イライラすると思ったら「栄養が足りていない」。
なんだか最近眠いなと思ったら「栄養が足りていない」。
肌が荒れていると思ったら「栄養が足りていない」。

このように考えてみてください。こう考えることが、あなたの食事をきっとよくします。

まず、快適な生理を迎えるためにいちばん覚えておいてほしいのが「マグネシウム」です。

マグネシウムは、じつは「ミネラルの王様」と呼ばれており、だいたいの不調に関わっています。

なぜかというと、マグネシウムは、筋肉を収縮したり、食べたものをエネルギーにかえたりします。つまり、パワーの供給源です。子宮や心臓、腸の収縮もさせます。

実際に早産や不整脈、便秘などの処方薬にも使われています。命に関わるミネラルといっていいでしょう。

神経や血流にも影響しているため、月経時に片頭痛で処方する薬も酸化マグネシウムです。そして、私たちの調査でも、頭痛に悩まされている女性はマグネシウムが不足していました。

マグネシウムが足りている女性は、2割ほどしかいません。なぜそんなに不足しているのかというと、マグネシウムは食材を精製することで、80~90%も損なわれてしまうからです。

主食を茶色いものに変えよう

精製とは、玄米を白米にしたり、胚芽パンを食パンにしたりすること。

栄養が私たちの口に運ばれる前になくなっています。

生理関係でいえば、マグネシウムはPMSの緩和に不可欠なセロトニンなどをつくるために必要なミネラルでもあります。痛みを感じてから薬を飲むよりも、普段からマグネシウムをとっておくほうが、PMSもなくしてくれますし、普段の頭痛にももちろんいいでしょう。

いちばん手軽なのは、毎日食べるお米やパンの精製度を下げることです。玄米とまでいかなくとも「胚芽米」や「胚芽パン」、「雑穀米」や「ライ麦パン」など、主食を茶色いものにすることをおすすめします。

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写真=iStock.com/fcafotodigital※写真はイメージです - 写真=iStock.com/fcafotodigital

その上で、栄養を整えるためにおすすめしたいのが、アーモンドです。アーモンドには、マグネシウムがたくさん入っています。

アーモンドをおすすめする理由は、マグネシウムがたくさん入っているのはもちろん、そのまま食べられるからです。おやつはもちろん、ヨーグルトに混ぜたり、砕いてチーズとあえたりなど、便利で食べやすいです。最近は、アーモンドの飲み物もありますね。

マグネシウムは、納豆、豆乳、しらすにもたくさん含まれています。味噌や醤油にも入っているので、頭痛に悩んでいる人はぜひ和食を積極的に食べてください。

意外と簡単に取れる一日の理想摂取量

ちなみにマグネシウムは、1日あたり290mgとるのが理想です。具体的にどのくらいかというと、

アーモンド10粒 47mg
納豆1パック 50mg
豆乳200ml 50mg
しらす干し大さじ1 20mg

それぞれ食品に含まれる量は少ないですね。いちばん含まれる割合が多い納豆だけで見ても、5.8パック必要になります。ですから、たくさんの量が必要だと認識し、少しでも増やす方向で行動すると自ずと足りていきます。

たとえば、

・おやつをアーモンドに変える
・朝に豆乳を1杯飲む
・しらす干しを買っておいて、パンにチーズとのせたり、おかずに振りかけたり、ちょい足しをする
・おかずに納豆1パックを追加する

このくらいで足りるようになります。たとえば、スーパーの値引き品を活用して、切り身とめかぶ、納豆、オクラのネバネバ丼にしたレシピはおすすめです。マグネシウムがたくさんとれます。神経質にならず、できるタイミングでちょっと足すということを心がけましょう。

さらに、お風呂にはいるときにマグネシウムが含まれている入浴剤か「にがり」を入れても効果的です。皮膚からも吸収されます。また、筋肉をほぐしてくれますので、生理痛やPMSの痛みの緩和にオススメです。マグネシウムは効能のある温泉の成分でもあります。

まずは「マグネシウム」をとりましょう。

栄養を体外に出してしまうカフェイン

マグネシウムの敵は、カフェインです。カフェインには、せっかくとったマグネシウムを体の外に出してしまう作用があるからです。カフェインは、マグネシウムの他にも、鉄分やカルシウムも体の外に出してしまいます。カフェインをたくさん飲むことは、栄養不足の原因にもなります。「カフェインが多く含まれる飲み物は、体によくない」ということを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、その理由がこれです。

カフェインが多いコーヒーを飲んだ人と、カフェインの少ないコーヒーを飲んだ人の尿を比べてみたら、カフェインが多いほうを飲んだ人は、30分後のマグネシウムの排泄量が多かったというデータがあります。

まず覚えておいてほしいのが、食事中に飲むとより栄養が体の外に出ていきやすくなること。だから、カフェインの入った飲み物は、食後に飲むようにするといいでしょう。ちなみに、飲み物の中で、カフェインの量が群を抜いて多いのがコーヒーです。大体1杯あたり150mgです。次が紅茶の30mgと、ぐんと少なくなります。緑茶、ウーロン茶、ほうじ茶は20mg、玄米茶は10mg、麦茶はゼロです。

コーヒー以外はよほどがぶ飲みしないかぎり、それほど気にする必要はありません。

ただ、紅茶と緑茶とウーロン茶は、タンニンが多く、これもマグネシウムやカルシウム、鉄分が体に吸収されるのを邪魔するので、食事中は避けましょう。おすすめの飲み物は次の項目にまとめました。

カフェインの量は、コーヒーの種類によって少し違ってきます。缶コーヒーは少なくて、カフェのコーヒーは多いなどの傾向はなく、店や種類によって実に様々でわかりにくいのですが、だいたい「多い」ことは変わりありません。1日あたりのカフェインの量は、300mgまでがいいと思います。ざっくりと、だいたいどのコーヒーでも2杯程度になります。

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写真=iStock.com/Farknot_Architect※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Farknot_Architect

コーヒーを飲む量は「自分へのご褒美」くらいにしておくのが理想です。ただし、日本人の4人に1人が、カフェインをとると不安感を感じやすく、情緒不安定になりやすい遺伝子の持ち主ですので、PMSのメンタル不調型の人や、PMDDの人はより控えるのがよいかもしれません。

それから、エナジードリンクや美容ドリンク、薬にもカフェインが含まれています。コーヒーを控えても、エナジードリンクを飲んでいたら意味がないので気をつけましょう。

しかもエナジードリンクは、砂糖や添加物が多く含まれています。添加物についても後程詳しく説明しますが、できるだけ避けたいものです。

コーヒーを多く飲む人ほど、卵子の数が少ない

飲み物でいちばんのおすすめは何でしょうか?

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細川モモ『生理で知っておくべきこと』(日経BP)

さきほどもいいましたが、玄米茶はカフェインの量が少なく、タンニンもほぼ含まれていないのでおすすめです。また、麦茶はカフェインゼロ。こちらもタンニンもほぼ入っていません。だから病院での食事には、水のほかに玄米茶や麦茶を出すところが多いですね。

ほかにも、ほうじ茶、ルイボスティー、とうもろこしのひげ茶、ハーブティーもいいでしょう。

栄養を排出しない飲み物は以上ですが、さらに飲み物で栄養をチャージすることもできます。

いいのは、やはりマグネシウムやたんぱく質を含んでいるものです。豆乳や甘酒がいいでしょう。特に生理にいいのは、血流をよくする、ビタミンEが多いアーモンドミルクや鉄分が多いココア(少量のカフェインが含まれます)が栄養を補ってくれます。このあたりは、ストックしておいて気軽に作業しながら「栄養チャージ」などするといいでしょう。

また、コーヒーについては不妊症の日本女性を対象とした研究(※)で、飲む量が多い人ほど卵子の残り数が少ないことが報告されています。

※出所:上澤悦子、中山美由紀、川内博人,日本人女性のAMHレべルと生活習慣、母娘の世代間妊孕性の関連,金原出版 産婦人科の実際, VOL.64 (9),1197-1204, 2015.

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細川 モモ(ほそかわ・もも)
予防医療・栄養コンサルタント
一般社団法人ラブテリ代表理事。International Nutrition Supplement Adviserを取得後、09年に日米の専門家チーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。母子健康をテーマとした共同研究を複数手がける。14年に三菱地所と働く女性のための「まるのうち保健室」を立ち上げ、「働き女子1,000名白書」を発表。以後、全国で保健室を開催し、女性のヘルスリテラシー向上と大規模調査を行っている。2万人を超えるデータをメディアや自治体、企業に提供することで女性の健康を支える社会環境づくりに取り組み、日本栄養士会「84セレクション」他、複数のアワードを受賞。生理用品No.1ブランド“ソフィ”の生理管理アプリを開発・監修。
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細川 モモ

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