Essi Lehto
[ヘルシンキ 20日 ロイター] - フィンランドは20日、ロシア経由の難民申請希望者が増加している問題で、流入阻止策を強化する可能性があると明らかにした。基準を満たさない難民が急増し、送り返すことが困難になったと説明した。
イエメン、ソマリア、シリア、イラクなどからの難民申請希望者がロシア経由でフィンランドに流入しており、その数はこの2週間で500人を突破。フィンランドは先週、ロシアとの国境にある検問所のうち半数を閉鎖すると発表し、ロシアが意図的に難民を国境へ送り込んでいると非難した。ロシア側は否定している。
フィンランドのニーニスト大統領はポーランドを公式訪問した際、難民を巡る状況を説明した上で、審査なしで国境を越えることができるシェンゲン協定加盟国への無秩序な入国を阻止するため、欧州連合(EU)全体で解決策を模索するよう求めた。
ロシアからフィンランドに入国しようとする人は現在、残る4カ所の国境検問所のうち2カ所でのみ難民申請手続きができる。
フィンランドのオルポ首相は、必要なら一段の規制を講じるとしたが、ロシアとの国境の全検問所を閉鎖するかについては明言を避けた。