「心」に向き合うための音楽 - 『Tragicomedy』 SHE'S

「心」に向き合うための音楽 - 『Tragicomedy』 SHE'S

  • rockinon.com
  • 更新日:2020/07/01
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1年3ヶ月ぶりのフルアルバムは「悲喜劇」を意味するタイトルで、「心」をテーマに作られたコンセプトアルバム。“Lay Down(Prologue)”で始まり、“Sleep Well(Epilogue)”で幕を閉じる構成は、文字通り、横になって眠りにつくまでの間、ひとり自分の「心」に問いかける時間を演出するかのよう。楽曲の並びも、怒りをストレートに表現した“Unforgive”や欺瞞を見透かす“Ugly”から、突き抜けた強さを感じさせるポップな“Higher”、今の時代に寄り添うようなピアノバラードの“Be Here”へと感情が柔らかくシフトしていき、さらに自身の内へと思考が深く進んでいくようにシンプルに歌が響く“Not Enough”、さらには現代的なR&Bサウンドが心地好い“Blowing in the Wind”でポジティブに未来を思うという流れは、まさに、「心」に向き合う夜の時間にシンクロする。そして表題曲“Tragicomedy”へと帰着するのだ。ミニマルなピアノサウンドとコーラスワークが歌を際立たせ、ただひとつ、忘れてはいけない「愛」を思い起こさせる。多様性に富んでいながら美しく調和したアルバムだ。(杉浦美恵)

『ROCKIN'ON JAPAN』2020年8月号より

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