男性として生まれたトランスジェンダー女性、「ミュラー管遺残症候群」と判明し妊娠に至る(米)

男性として生まれたトランスジェンダー女性、「ミュラー管遺残症候群」と判明し妊娠に至る(米)

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  • 更新日:2020/11/21
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昨今、人間の性別のあり方に多くの理解が示されるようになったが、まだまだLGBTの人達にとって自分のアイデンティティを確立するまでに困惑することもあるようだ。このほどアメリカで男性として生まれてきたトランスジェンダーの女性が、稀な疾患によって子宮を持っていることが判明した。現在、彼女は妊娠し子供を産める幸せを噛み締めているという。『Metro』『Daily Star』などが伝えている。

米マサチューセッツ州在住のマイキー・シャネルさん(Mikey Chanel、18)が、このほど妊娠4か月を迎えた。実はマイキーさん、男性として生まれてきたものの「ミュラー管遺残症候群(PMDS)」という稀な疾患を持っていたため、男性器を持っているにもかかわらず子宮もあることが判明した。

ミュラー管遺残症候群とは、妊娠初期にもともと両方の性別を司る器官を持っていた胎児が男性として成長する際に退化しなければならないはずの女性生殖器の元となる器官が、何らかの問題により男性の身体に残ってしまう疾患である。

男性として生まれたマイキーさんは、物心ついた時から自分の性別について何かが違うと感じていたようだ。彼女は自分の幼少期の頃を次のように語った。

「私は自分を男の子だと感じたことはありませんでした。いつも女の子らしくて、思春期の男の子が興味を持つようなことに全く興味がなかったのです。それにヒゲが生えることもなければ体つきはどちらかというと女性らしい体型をしていました。」

マイキーさんは自分の恋愛対象が男性だということに気づき、13歳の頃に同性愛者として生きていくことを決心した。しかし心の中ではいつかトランスジェンダーの道を歩むだろうと思っていたそうだ。そんな中で昨年、マイキーさんは医師から思いもよらない診断結果を言い渡された。マイキーさんは当時を次のように振り返った。

「医師は私の体に子宮頸部、卵巣、子宮、卵管があり妊娠が可能だと言ったのです。私は冗談を言われていると思ったのですが、医師はスキャン画像で私の子宮を見せてくれたのです。」

ミュラー管遺残症候群と診断されたマイキーさんは、男性としては不妊であるものの女性として子供を産むことが可能と分かった。ところがこの疾患は子宮にがんを発症しやすいこともあり、医師からは「すぐに子宮摘出手術をするように」とアドバイスされたそうだ。

マイキーさんは驚いたと同時に子宮摘出手術について数週間ほど悩んだが、いつかは自分の子供を持ちたいと考えていたため結果的に子宮を残す決断をした。

後にマイキーさんは精子バンクを利用して体外受精を行い、女性器を持たないために腹腔鏡手術によって受精卵を卵管に移植した。医師からは妊娠の成功率は20パーセントと言われていたが、彼女は見事妊娠することに成功した。

マイキーさんは「この子の親になるのが待ち遠しいです。子供の頃、両親が忙しくて私はあまりかまってもらえませんでした。なので私の分まで、この子にしてあげられるような親になりたいのです」と嬉しそうに語った。

現在のマイキーさんは、ミュラー管遺残症候群についての認知を高めるために自分の経験を共有しているという。そしてメディアを通じて次のように訴えている。

「ほとんどの人がこの病気について知りません。研究や検査などもさほど行われておらず、私のように偶然見つかる場合がありますが、もっともっと研究が必要だと思っています。人々が理解することで、もしかしたらトランスジェンダーやLGBTの人達が感じる大きなマイナス要因を打破できる可能性もあるのです。」

画像は『Metro 2020年11月16日付「Trans teen who was raised a boy becomes pregnant after finding she has ovaries, a uterus, cervix, and fallopian tubes」(Picture: SWNS Mikey Chanel / SWNS.COM)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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