「勉強する時間がない」と嘆く人がわかってない事

「勉強する時間がない」と嘆く人がわかってない事

  • 東洋経済オンライン
  • 更新日:2022/09/23
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「忙しい」「時間がない」は勉強しない理由にはならない(写真:Fast&Slow/PIXTA)

「今年こそ○○の資格をとるぞ」「今年度は英語の勉強をしよう」などと決意をしても、いざ、年末や年度末になると、結局「忙しくてできなかった」「時間がなかった」「やらずに終わってしまった」……。そんな経験がある方も多いと思います。

一方で、忙しくても着実にスキルアップや学習を続けている人もいます。その差はどこにあるのでしょうか?

『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の著者の1人、藤吉豊さんが、忙しい人が学び続けるためのコツを解説します。

「時間がない」は言い訳に過ぎない

ビジネスや家事・育児、あるいはクラブ活動やアルバイトなど、この記事をご覧の皆さんも毎日を忙しく過ごしていることでしょう。

「まとまった時間ができたら○○をしよう」「週末に時間をつくって○○をしよう」と思ったまま、結局数カ月手をつけないままになっている。読みたいと思って買った本が、いつまでも積んだままになっている。そんな方も多いのではないでしょうか。

100人以上の「学びの達人」たちが書いたベストセラーの中には、そうした「忙しい人が勉強時間を確保するコツ」が、数多く紹介されていました。忙しくても勉強や読書を続けられる人、成長し続けられる人は、何が違うのでしょうか。

100冊のベストセラーを精読する中で発見したコツ、それは、「スキマ時間」の活用です。スキマ時間とは、待ち時間や移動時間などの「予定と予定の間の短い時間」のこと。忙しくても着実に読書や学びを続けている人の多くが、「スキマ時間」の活用を勧めていました。

まとまった時間を確保できない人でも、大事な商談の前にはやめに移動して待機しているとき、移動中に電車を待っているときなど、スキマ時間は必ずあります。「長い時間」ではなく「多くの時間」をつくることを意識すると、忙しい人でも勉強時間を確保できます。

限られた時間をいかに有効に使うか。「塵も積もれば山となる」のとおり、小さな時間でも毎日勉強を続けていくことで、大きな結果につながります。

「机に座ってやる」「まとまった時間にやる」だけが勉強ではありません。机に座らなくても、数分しかなくても、できることがあります。

「まとまった時間ができたら勉強をしよう」「ゆっくり落ち着いた時間を確保してからこの本を読もう」などと考えてしまうと「今日は時間がないから、勉強や読書はまた明日」となり、何もやらなくなってしまいます。これでは何日たっても、勉強も読書も進みません。

誰にでもある「細切れの時間」をいかに使うか。この視点が、忙しい人には欠かせません。

大事なのは「スキマ時間にやらないこと」を決めること

スキマ時間を有効活用するためには、「スキマ時間に何をするか」を考え、準備しておくことが不可欠です。たとえば読みたい本は持ち歩く、すぐ取り出せる小さめのテキストを準備しておく、オーディオブック(書籍を朗読して音声化したもの)をスマートフォンに入れておくなど、工夫の方法は数多くあります。

それに加えて学びの達人たちが重視していたのは、「スキマ時間にやらないこと」を決めておくということでした。たとえば、SNS、ネットサーフィン、スマホゲーム……ちょっとした時間にやってしまうことはありませんか? こうした「ちょっとしたこと」がスキマ時間活用の大敵です。

「忙しくて、勉強する時間がない」「やることが多すぎて手いっぱい」といった状況に陥るのは、「やらなくてもいいことをやっているから」です。

勉強の達人の多くが、「時間がない」と嘆く人に対して、

「時間はあるけれど、勉強を優先していないだけ」

「ダラダラと、何となく過ごしている時間が多いだけ」

と指摘しています。

「勉強時間を増やす」とは、言い換えると「勉強以外の時間を減らす」ことです。やるべき勉強があるのなら、「スキマ時間は勉強に充てる」と決め、「緊急性や重要性のないこと」「勉強とは関係のないこと」「インプットする必要のないもの」「成績アップにつながらないこと」に使う時間を減らすといいでしょう。

細切れのほうが、むしろ効率が良い!?

「そうはいっても、スキマ時間の勉強では効率が悪い」

と考える方もいるかもしれません。

たしかに、大学入試や資格試験など、習得すべき内容にボリュームがある場合には、ある程度まとまった時間を確保することも必要でしょう。

しかし実は、「物覚えが悪い人は覚えられるコツをわかってない」(9月23日配信)でも解説したように、スキマ時間の活用が脳のしくみに合っているのは間違いありません。

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それはいったい、どういうことでしょうか。

「脳は、最初に学んだことと最後に学んだことを記憶に残しやすい」という性質があります。「初頭効果」と「親近効果」といわれる2つの効果です。この前提で、スキマ時間の学習を考えてみましょう。

たとえば、数分間の電車の待ち時間を、重要単語を覚える時間に充てたとします。たった数分ですが、このときも「初頭効果」と「親近効果」が働きます。つまり、学習の時間を細かくとった分だけ、「初頭効果」と「親近効果」の働く回数が増えるということです。スキマ時間の学習は、この脳のしくみを最大限に活用したものといえるでしょう。

(藤吉 豊:株式会社文道 代表取締役)

藤吉 豊

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