
『義母と娘のブルース FINAL2024年謹賀新年スペシャル』©TBS
綾瀬はるかが主演を務めるスペシャルドラマ『義母と娘のブルースFINAL2024年謹賀新年スペシャル』が、2024年1月2日21時よりTBS系で放送されることが決定した。竹野内豊、佐藤健、上白石萌歌、井之脇海といったおなじみのレギュラーキャストの続投もあわせて発表となった。
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桜沢鈴による4コマ同名漫画(ぶんか社刊)を原作とした『義母と娘のブルース』(以下、『きぼむす』)は、2018年に連続ドラマ化として放送され、2020年と2022年の正月にはその続編となるスペシャル版が放送された人気シリーズだ。今回、3度目のお正月スペシャルとなる本作でついに完結となる。
義母・亜希子(綾瀬はるか)と初対面では小学生だった娘・みゆき(横溝菜帆/上白石萌歌)も気がつけば、大学を卒業する年齢に。だが、ある日、亜希子は麦田(佐藤健)が店長を務める「ベーカリー麦田」でアルバイトをしているみゆきが、卒業を目前にして就職活動をしていないことに気付いてしまう。「このまま麦田のアルバイトでよくない?」とのほほんとしているみゆきに、亜希子は短期間の猛特訓と二人三脚の就職活動を開始。そんな矢先、宮本家になぜか麦田も巻き込んだ大騒動が起こってしまう。
10代の若者が迎える大きな人生の転機といえば、進学と就職だ。ドラマ版では、良一(竹野内豊)の死後、貯金とデイトレードで生計を立てていた亜希子が、大学進路を選ぶみゆきに働く姿を見せるために「ベーカリー麦田」でパート勤務を始める姿が描かれた。つまり、みゆきの進学にあたり、亜希子が自ら「働くとはどういうことか」を見せたということである。そこからあっという間に今度はみゆきが就職する時期に。もともとバリバリのキャリアウーマンだった亜希子は、きっと「どんなところで働くか」を考えることの大切さも分かっていることだろう。この機会を通して亜希子がみゆきにどんな“母の姿”を見せるのかが注目ポイントのひとつとなる。
みゆきや大樹(井之脇海)が大人っぽくなっていることに驚いた人も多くいることだろう。ふたりを長年演じている上白石と井之脇は『ぎぼむす』以降も様々なドラマや映画に出演し、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』(2022年度前期)ではレギュラーキャストを経験するなど、着実にキャリアを積み重ね、知名度も高くなってきている。もちろん、亜希子を演じる綾瀬や麦田を演じる佐藤もずっと第一線で活躍していて、今や映画やドラマには欠かせない俳優陣だ。いつの間にか『きぼむす』は人気俳優たちが集うとても豪華な作品となった。彼らの貴重な共演となる本作はますます見逃せないものとなっている。
『ぎぼむす』の魅力は、どんな困難を目の前にしても亜希子とみゆきが小さな奇跡と大きな愛によって、血の繋がりを超えた家族の絆を強くしてきたところだろう。完結編となる本作を最後に、約15年にわたって家族として過ごしてきた2人や、優しくも温かい周囲の人たちには会えなくなってしまうが、綾瀬が「これまで以上に愛が深く、温かな物語になっていると思います」とコメントを寄せている本作。きっとこれまで以上にパワフルで心温まる物語となっていることだろう。寂しい気持ちがありつつも、正月の放送を楽しみにしている。
(文=久保田ひかる)
久保田ひかる