自律神経を整える、朝と夜のカンタン腸活ヨガ。

自律神経を整える、朝と夜のカンタン腸活ヨガ。

  • クロワッサン オンライン
  • 更新日:2023/03/18

腸活は、日々、体を動かすことも大事。
特に自律神経を整えてくれるヨガはおすすめ。
朝夜に気持ちよく行える〝腸に効く〟プログラムを教わった。

撮影・小川朋央 ヘア&メイク・天野誠吾 文・小沢緑子

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「全身をゆるやかに動かすことと深い呼吸でリラックスできること。このふたつが、ヨガによって自律神経のバランスが整い、腸活に役立つ理由です」と、今回の腸活ヨガプログラムを提案してくれたサントーシマ香さん。

特に、朝と夜に行うことが肝心。

「朝は、眠っている間に縮こまった体をヨガのゆっくりした動作で動かすことで、『活動する時間だよ』と合図を送り、交感神経を穏やかに立ち上げていきます。
一方、夜は日中に溜まった筋緊張をゆるめて、体に『寝る時間だよ』と教え、交感神経から副交感神経への切り替えをスムーズに促していきます」

さらに今回腸活効果をアップさせるためにお腹や腰回りに刺激を与え、腸をマッサージできる動きも加えている。

「真面目になりすぎず何となく形を真似て、気持ちがいいと感じられる姿勢を探りながら、もぞもぞ動くだけでもOKです。また、鼻からゆっくりラクに呼吸をすると効果が高まります。心は〝今、ここにいる〟感覚に集中させ、リラックスして体を伸ばしましょう」

【朝ヨガ】“起き抜けの体を伸ばして目覚めさせて。”

1[子どものポーズ]

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「朝起きると無意識のうちに、ぐーっと背中を伸ばしていることがあるじゃないですか。そんなプリミティブな動きを思い浮かべながら行ってほしいポーズです」と、サントーシマさん。

正座をし、腕を前に伸ばしながら上半身を倒していくが、「腰は後ろに引いて互いに引き合うように。すると、縮こまっていた背中や腰が気持ちよく伸びます」。

呼吸は意識しなくても、「両腕を前に伸ばすと胸郭が広がり、自然と深い呼吸になります」。

2[スフィンクス]

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(1)「子どものポーズで背中の緊張をゆるめたら、次はスフィンクスのポーズで体の前面、お腹を伸ばしましょう」。まずうつぶせ姿勢から上半身を起こし、胸からお腹までを引き上げる。

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(2)次に膝を曲げてかかとを上げ、太ももの前面もストレッチ。

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(3)さらに上半身を伏せ、両足裏を合わせて股関節を開く。

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(4)「再び上半身を起こし、片側ずつ後ろを振り返るねじるポーズで内臓を刺激すれば、胃腸も動き始めます」

3[ローランジ]

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(1)「活動的に過ごすための要が股関節。脚を前後に開き、上半身を前傾させて太ももの付け根をじんわり伸ばすローランジでゆるめましょう。その際、椅子を支えにするとラクです」。

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バリエーション

(2)バリエーションとして、今度は椅子の座面をつかみ、1の姿勢から腰を後ろに引き、また元の位置に戻すのも効果的。
「上半身と下半身をつなぐ腸腰筋(腰から太ももの付け根にかけての筋肉)を曲げ伸ばすことで、腸のマッサージにもつながります」

4[ハイランジ]

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ローランジと似ているが、より体を起こしたポーズがハイランジ。

「ラクに行いたいときは、前に開いた脚側のお尻を椅子にのせてそのままストレッチ。足腰の筋肉を鍛えたい気分の日は、骨盤を立てたまま、ゆっくり腰を上げ下げしてスクワットを」。

股関節や骨盤回りの血流がよくなり、便秘解消にも役立つはず。両腕は肩の高さに上げサボテンの形を作っているが、「やや後ろに引くことで胸が開き、呼吸が奥まで入りやすくなります」。

5[太陽の呼吸]

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(1)朝ヨガの仕上げに。「太陽に挨拶するように行います。鼻からゆっくりと息を吸いながら、腕を横から上へ回し上げます。全身を縦に大きく引き伸ばし、両手を合わせましょう」。

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(2、3)次に、鼻から息を長く吐きながら骨盤底筋(お尻の穴を意識)とお腹を締めて腕をおろす。「この一連の動きを、呼吸に合わせて太極拳のようになめらかにできるようになると気持ちがいいですよ。一日の始まりにふさわしい体に整います」

column 1|朝は白湯を飲んで体も胃腸も活性化。

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朝起きたらすぐに白湯を1杯飲むという、サントーシマさん。

「寝ている間は汗をかくので水分を摂ることは大事。ただ、同じ水でも体温に近いものを飲むほうが内臓の負担にならず、胃腸の消化力も高まります」。

白湯はやかんの蓋を開けてグラグラ数分沸かして煮詰めたものを飲む。

「日中も保温瓶に入れて、喉や体の粘膜がカサカサ乾燥しないようにちょこちょこ飲んでいます。お腹が温まり、気持ちも落ち着きます」

【夜ヨガ】“昼間の緊張をゆるめて体を解き放ちましょう。”

1[月のポーズ]

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現代の生活は、夜も交感神経が高ぶり副交感神経へと切り替わらないことも。

「特に夜遅くまでスマホなどが手放せず、目が冴え眠りが遠のくと、自律神経が乱れやすくなります。夜ヨガで体を休息モードに切り替えましょう」(サントーシマさん)。

体の緊張を穏やかにゆるめる月のポーズ。

「立位で脚と手を交差させ、体を三日月の形に傾けて肩から脇腹、腰を伸ばします。脚も手も交差させない簡単版もあるので、やりやすいほうを選んで」

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簡単バリエーション

2[椅子スクワット]

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腰から内もも、骨盤底筋も刺激しながらほぐせる椅子スクワット。

「年齢とともに弱くなりがちな足腰を丈夫にすることも狙っています。椅子の背を支えにすることでより気軽に行えます」。

背中はまっすぐ保ち骨盤底筋(お尻の穴を意識)と腹筋を締めながら、腰は斜め後ろへ引くイメージで。

「ほどほどに負担がかかる程度の深さまで、腰をゆっくり落としましょう。膝とつま先は軽く外側に向け、膝はつま先から出すぎないように」

3[合蹠(がっせき)]

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テレワークが進み、気がつくと家で一日中座りっぱなしの生活を送っていることも。「座りっぱなしだと姿勢が崩れてお腹が圧迫され、腸が動きにくい状態に。あぐらをかいて両足裏を合わせ、深い呼吸を行う合蹠で股関節や骨盤回りの巡りをよくしましょう」。

その際、目も閉じると外からの刺激が減り、副交感神経への切り替えを促せる。

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バリエーション

「バリエーションで、合蹠の姿勢でお尻の重心を左右にずらしながら揺らすのも効果的です」

4[仰向けねじり]

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「日中に戦闘モードになったり、緊張する場面が続くと肩や背中にぐっと力が入りがち。仰向けねじりのポーズで、背中と肩を伸ばし体の緊張をほぐしましょう」。

仰向けになり両腕は組んで頭の下に入れる。鼻から息を吸って口から長く吐きながら、上半身と下半身を逆方向に、みぞおちあたりからふきんを絞るイメージで体をゆっくりねじる。

「足元に枕を補助具で入れると、背中がゆるみやすく、お腹の力も抜け深い呼吸が入りやすくなります」

5[シャバーサナ]

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「目の周り、顎の噛み合わせ、首や肩、みぞおちなど、無意識に力が入りやすい全身のパーツを脱力させます。仰向けになり、目を閉じて頭のてっぺんから両手両足の先まで全身の筋肉をゆるめます」。

息は、吸いながらきれいな空気を全身に広げ、吐きながら一日の疲れやストレスをふーっと解放するイメージで。

「副交感神経が優位になり、そのまま眠ってしまいそうに。両脚の下に枕を入れると、さらにリラックス体勢がとれます」

column 2|耳マッサージで幸せな気分で眠りにつく。

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「耳は冷えてこわばりがちな部位なので、夜に耳マッサージをしています」(サントーシマさん)。

オイルを塗り、気持ちがいいと思う部分を揉んだりさすると、「耳がポカポカ温まり顔も明るくなり、幸せな気分で眠りにつけます」。

白ゴマとアーモンドオイルベース(写真)を海外から取り寄せて使っているが、「アルガン、アーモンド、ホホバオイルなど、肌に合うものを。品質が高く酸化していないものを使うことが大事」。

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サントーシマ香さん(サントーシマ・かおり)
ヨガ講師、アーユルヴェーダ・セラピスト

アーユルヴェーダの考えを元にヨガの楽しみ方を提案。オンライン教室も。新刊は『更年期のヨガ』。https://santosima.com

『クロワッサン』1085号より

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