新型コロナ検査の結果が「陰性」でも安心できない理由

新型コロナ検査の結果が「陰性」でも安心できない理由

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2021/10/14
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新型コロナウイルスに感染したと疑われるようない症状が出ているにもかかわらず、検査の結果は陰性だったという経験をした人も、いるのではないだろうか。自分自身や子どもがそうだというなら、それはあなただけではない。

大半の検査にはある程度、「偽陰性」または「偽陽性」の結果が出る可能性がある(妊娠検査薬もそうだ)。新型コロナウイルスの場合、実際に感染しているにもかかわらず、陰性の結果が示されるリスクはどの程度あるのだろうか?

米国軍保健科学大学のジェラルド・W・フィッシャー教授(小児感染症)はこれについて、「抗原検査やPCR検査など、検査の種類や、感染の段階によって異なる」と説明する。ウイルスが複製を始めたばかりの感染の初期の段階にある場合、抗原検査では偽陰性の結果が出る可能性が高くなるという。

米疾病対策センター(CDC)が今年1月初めに発表した研究結果によると、抗原検査で偽陰性の結果が出る確率は、症状がある人の場合で20%。無症候性では59%だった。つまり、実際には陽性であるにもかかわらず、陰性と判断されるリスクは、高いといえる。

フィッシャー教授は、より感度の高いPCR検査を受けることで、誤って陰性と判断される危険性を低減させることが重要だとして、次のように述べている。

「新型コロナウイルスの経口抗ウイルス薬の承認が近づく中、症状の有無にかかわらず、偽陰性の結果が示される可能性を最小限にまで抑えることが極めて重要だ」

米製薬大手メルクが(先ごろ米食品医薬品局に緊急使用許可を申請した)新たな経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」は、新型コロナウイルスの増殖を抑制するものであり、ウイルスの検出が早いほど、病気の進行も、人にうつすことも、より効果的に抑え込むことができるという。

ウイルスは他にも多数
パンデミックによる混乱に陥ってから1年半以上がたつ中、多くの人は典型的なものとされる症状が出れば自動的に、自分がこのウイルスに感染したのではないかと考えるだろう。

だが、覚えておかなければならないのは、新型コロナウイルスが見つかる以前から、感染症を引き起こすウイルスは他にも複数が存在しており、それらは現在も、私たちの間で感染を広げているということだ。

フィッシャー教授は、「学校の授業が再開され、また通勤するようになる人が増える中で、新型コロナウイルス感染症と同じような症状を起こす人は、確実に増加している」と指摘する。

家庭医のジャニス・ジョンストン医師は実際に診療の現場で、そうした状況を目にしているという。そして、より多くの人が活発に行動するようになれば、インフルエンザが流行する可能性が高いと述べている。

新型コロナの症状はその他の一般的な感染症と「間違いなく重複」するものであり、症状があっても検査で陰性の結果が出たのであれば、まずはインフルエンザの検査を受けるべきだという。

ただ、新型コロナウイルス感染症と同じような症状が出るウイルスや細菌は、RSウイルス、アデノウイルス、A群溶血レンサ球菌など、インフルエンザ以外にも数多くある。

フィッシャー教授は、「小児科医は特に、現在どのウイルスの感染が市中で広がっているのかについて、よく理解している。必要であれば、インフルエンザなどその他の病原体について、検査を行うだろう」と話す。

教授によれば、私たちにできる最も重要なことは、新型コロナウイルスだけでなく、あらゆる予防接種について、最新の情報を入手しておくことだ。

新型コロナウイルスのワクチン接種を受け、その後の追加接種も受けることが重要だが、例えばインフルエンザや肺炎球菌なども、感染すれば重症化する危険性がある。教授は、「その他のウイルスと新型コロナウイルスに同時に感染すれば、症状はさらに深刻なものになりうる」として、注意を促している。

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