「脳梗塞」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!

「脳梗塞」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!

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  • 更新日:2022/09/22
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脳の血管が詰まり血流が悪くなることで、血管が細くなる・血栓ができるなどして脳細胞に障害が起こる病気が脳梗塞です。高齢者が寝たきりになる原因の多くを占める脳梗塞は、初期段階での早期治療が大切といわれています。そこで今回は脳梗塞についての質問にお答えしましょう。症状・原因・治療方法など詳しく解説しています。また前兆となる症状についても紹介しているので、早期発見のための参考にしてください。

脳梗塞の症状と原因

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脳梗塞とはどのような病気ですか?

脳梗塞とは脳へ血液を送る血管が細くなり、血栓ができて詰まることで脳細胞に血液が流れなくなり脳細胞に障害が起こる病気です。血液が届かなくなった脳細胞は時間が経つと壊死してしまい、壊死した脳細胞はよみがえることはありません。そのために早期治療が重要なポイントとなるのです。脳梗塞には血栓の詰まる原因によって以下の3つのタイプがあります。

ラクナ梗塞(細い血管が詰まる)

アテローム血栓性脳梗塞(太い血管が詰まる)

心原性脳塞栓症(心臓で出来た血栓による脳血管の詰まり)

動脈硬化が原因のことが多いラクナ梗塞は比較的軽い症状といわれています。同様に動脈硬化が原因のことが多いアテローム血栓性脳梗塞は徐々に悪化することもあり注意が必要です。心原性脳塞栓症は高齢者の多くが起こしやすい症状です。

脳梗塞の代表的な症状を教えてください。

脳梗塞は障害を受けた脳の部分によりその症状が違ってきます。主なものは次のような症状です。

手足や顔の痺れ

呂律がまわらなくなる

ふらつきがある

視野の半分が欠ける(片目が見えない・物が二重に見える)

激しい頭痛

手足の痺れは脊椎管狭窄症など他の病気でもあらわれる症状ですが、脳梗塞の場合は左右の現れ方に差があるのが特徴です。片手だけに麻痺がある・顔の片方だけが歪んでいる・片方の目が見えない、言葉がうまく話せないなどが代表的な症状です。また激しい頭痛が伴う場合もあります。こういった初期症状がある場合、早急な治療が必要となります。また初期症状が一時的に消失する一過性脳虚血発作がありますが、この段階で適切な治療を受けることが後遺症を残さないためには大切なのです。一過性脳虚血発作は数分〜数十分で症状が改善されるためつい放置しがちですが、初期症状の段階での処置が明暗を分ける場合もあるので注意しましょう。

後遺症が残る場合もあるのですね…。

脳梗塞は血栓の詰まった場所や広さによって症状は違ってきます。脳梗塞で障害が起きた脳の箇所によって障害が残ってしまうこともあるのです。後遺症には次のようなさまざまな症状があります。

運動麻痺

感覚麻痺

視野障害

失語症

高次機能障害

認知症・感情障害

片麻痺とも呼ばれる運動麻痺は、運動ニューロンを司る中枢神経が脳幹部で左右に交差しているため、基本的には脳梗塞に伴う障害が生じた脳実質の反対側の手足に麻痺が起こります。感覚麻痺は手や足の感覚が麻痺したりしびれを感じたりする後遺症です。失語症には思ったことが話せない運動性失語と会話が成り立たない感覚性失語があります。視野障害は主に視野欠損が後遺症として残る場合があります。今まで使っていたものの使い方がわからなくなったり、洋服の着方がわからなくなったりする後遺症が高次機能障害です。その他認知症や感情を抑えられないなどの精神障害が残る場合があります。

脳梗塞の原因を教えてください。

脳梗塞は脳の血管が詰まることが原因で起こります。脳梗塞の原因のもととなる疾患でもっとも多いのは高血圧です。最高血圧が140mmHgを上回ったら脳梗塞のリスクが高くなります。その他糖尿病・脂質異常症・心房細動などの疾患が原因になりやすく、生活習慣では喫煙や過度の飲酒も要因になると考えられます。

脳梗塞の生存率が知りたいです。

脳梗塞ではタイプによって生存率などが変わってきます。例えばラクナ梗塞では比較的症状も軽く、約80%が後遺症なく回復しています。死亡率も約1%と生存率はかなり高いのです。アテローム血栓性脳梗塞では死亡率が約7%、心原性脳塞栓症では19%と死亡率は高くなります。同時にアテローム血栓性脳梗塞では介護を必要とする後遺症の残る割合は約41%・心原性脳塞栓症では約45%です。いずれの場合も早期治療で生存率は大きくなります。

脳梗塞の検査と治療方法

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受診を検討する目安を教えてください。

脳梗塞を疑う症状、顔の半分が歪む・片手が麻痺する・言語障害があるなどの異変がある場合には1分でも早い治療が必要になります。救急車を手配するなど早急な対応をしてください。初期症状を見逃さないことが大きなポイントとなります。初期症状では一時的に数分で症状が改善する一過性脳虚血発作がありますが、その後多くが脳梗塞を発症しているためこの場合も受診が必要です。脳梗塞の場合は発症からの時間がその後の状況に大きく関わります。おかしいと感じたら躊躇せず受診することが大切です。

検査にはどのようなものがありますか?

脳梗塞の疑いで受診した場合、まず医師は血圧を測り心臓の聴診を行い同時に問診を行います。そして次の検査を行います。

血液検査

頭部CT検査

MRI検査

超音波検査

血液検査では血糖値や感染症の有無を確認できます。脳梗塞の早期診断に必要なCT検査は脳の詳細な画像が作成され脳内の出血や血栓を発見するために行われる検査です。必要に応じてその他MRI検査や超音波検査などが行われます。

脳梗塞の治療方法が知りたいです。

脳梗塞と診断された場合、次のような方法で治療が行われます。

血栓溶解療法

脳カテーテル治療

薬剤治療

血栓溶解療法は脳梗塞の原因となった血栓を溶かし、再び血液を流れるようにするための治療です。発症から4.5時間以内に治療が可能とされる人のみ受けられます。t-PAと呼ばれる薬剤を静脈に点滴する方法ですが、大動脈解離を疑われる人・過去に大きな手術をした人・脳出血を起こした人には適応されません。脳カテーテル治療は直接カテーテルを血管内に挿入する治療法で、血栓回収術と局所線溶療法の2通りの方法があります。血栓回収術はカテーテルを血管内に挿入して血栓を取り除き、再び血流を開通させる治療法です。ただしこの治療法は症状が出て6時間以内で脳の中でも大きな動脈が詰まった場合に行われることが推奨されています。局所線溶療法はカテーテルを血栓の近くに挿入し、薬を注入して血栓を溶かす方法です。この局所線溶療法は、血栓回収術で取り切れなかった血栓に使われることが多いです。血栓溶解療法・脳カテーテル治療以外の方法として薬剤による治療も行われます。薬剤治療では次のような薬が処方されます。

抗血小板薬

抗凝固薬

脳保護薬

抗浮腫薬

これら薬剤による治療は脳梗塞の拡大防止・再発防止目的もあり発症の初期段階から取り入れられています。

脳梗塞の予防と注意点

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脳梗塞の予防方法を教えてください。

脳梗塞の原因となる高血圧症・糖尿病は動脈硬化を進ませることに繋がります。脳梗塞を予防するためには、血圧が高めの人や糖尿病の不安がある人は疾病の治療を行う必要があるでしょう。また日頃の生活習慣を見直すことも必要になります。特に次のようなことに気を付けることが大切です。

食生活の改善

適度な運動を行う

禁煙する

過度な飲酒はやめる

ストレスをためない

食生活ではバランスのよい食事を心掛けるようにしましょう。青魚・野菜類・海藻・大豆などが動脈硬化を防ぎ脳梗塞予防になるといわれています。また適度な運動を行いストレスをためないようにすることも必要です。煙草をやめたり過度な飲酒をやめたりすることも脳梗塞の予防のためには必要だといえるでしょう。

脳梗塞は完治するのでしょうか?

脳梗塞は初期段階で治療すれば後遺症も残らず完治可能な病気です。ダメージを受けた脳細胞は復活することはありませんが、発症から4.5時間以内に治療を受けることで後遺症を残すことなく完治する可能性は高くなります。平均でも72時間以内に治療を受けなければ脳の細胞が壊死を起こしてしまい後遺症を残すことになるので、できるだけ早く受診することが大切です。

家族や周りが注意すべき点が知りたいです。

高血圧・糖尿病・心臓疾患などを抱えた人は脳梗塞を発症するリスクが高くなります。家族にそういった疾患を有する人がいる場合、日頃から注意を払うようにしてあげてください。顔の片側に麻痺がでている・言葉がおかしい・歩き方にふらつきがあるなどの症状があれば、すぐにでも救急車を呼び受診する必要があります。高齢者はなおさらですが、若い人にも脳梗塞が起こる可能性はあるので充分な注意が必要です。

最後に、読者にメッセージがあればお願いします。

脳梗塞は初期段階で早めに治療をすることで、後遺症を残すことなく日常生活に復帰が可能な病気です。そのためには脳梗塞の初期チェック「FAST」をいつも気に掛けておくことが大切です。

Face(顔の片側麻痺)

Arm(腕の片方に麻痺)

Speech(言葉が話しにくい)

Time(時間確認・早急に)

顔の麻痺・四肢の麻痺・言葉の障害があったら発症時間をチェックした上でできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。自分自身だけでなく家族や周りの人のことも気に掛けるようにしてください。

編集部まとめ

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脳梗塞について質問にお答えしました。脳梗塞は何よりも発症して治療開始までの時間が生命予後や臨床経過に大きく差をつける病気です。すこしでもおかしいと気付いたらすぐに救急車を呼び治療を行うことで、後遺症を残さず日常を取り戻すことが可能なのです。脳梗塞ではと思ったら、まずは一分でも早く受診しましょう。そして日頃から脳梗塞にならないために今一度生活習慣の見直しを心掛けるようにしてください。

参考文献

近年増加する脳梗塞 どんな症状が現れる? 異変に気付いたら?|Medical None

脳梗塞の4つの前兆症状|疑いのある症状とチェックリストを説明|健達ねっと

脳梗塞の後遺症とは?症状や原因、リハビリについて解説|脳梗塞リハビリBOT静岡

脳梗塞の原因とは?症状や前兆・予防方法から治療の流れまで全て紹介!|CocoFump

脳梗塞の死亡率、発症年齢、予後 寿命短くなる?20代でもありえる?後遺症なしの可能性は?|AskDoctor

脳梗塞の疑いがあるときどんな検査をする?|Medicommi

脳梗塞の治療法にはどのようなものがあるか|わかりやすい脳梗塞の予防ガイド

脳梗塞の予防方法とは?予防におすすめの食べ物と飲み物も紹介|健達ねっと

【医師監修】脳梗塞の効果的な予防法とは|再発の確率は?食べ物や水分補給の重要性を解説!|スマートクリニック東京

171.脳梗塞はそもそも治るのか?|脳梗塞リハビリステーション名古屋

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