「稼ぎたいのに稼げない人」が錯覚している“お金を得る本当の目的” 〈山根洋士(一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン)〉

「稼ぎたいのに稼げない人」が錯覚している“お金を得る本当の目的” 〈山根洋士(一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン)〉

  • PHPオンライン 衆知|PHP研究所
  • 更新日:2022/06/23
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「努力しているのに稼げない」そんな人はもしかしたら「お金への錯覚」に陥っているのかもしれません。山根洋士さんによれば、自分が本当に欲しいものは何か、よく考えることが重要だそう。お金への錯覚を解いて、稼げるようになる方法をご紹介します。

※本稿は、山根洋士著『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)より内容を一部抜粋・編集したものです。

お金を手にするための行動が起こせない原因

お金にはさまざまな感情が乗りやすいだけでなく、お金はさまざまな価値観や願望の象徴にもなります。「お金があれば何不自由なく豊かに暮らせる」というのは、お金が幸せの象徴になってしまっています。

「お金があれば人が集まってきて、偉い人のように見られる」というのは、権威の象徴です。「お金があれば、したいことがなんでもできる」というのは、自由の象徴と言えるでしょう。

その象徴になっているものこそ、あなたが本当に求めるものです。つまり、幸せや権威、自由が本当に求めているものになります。それらを得るためにお金が必要なのに、脳が錯覚して、お金そのものを求めているように思ってしまいます。

しかし、本当に求めるものはお金ではないから、お金を手にするための行動は起こせません。その結果、稼ぎたいのに稼げない、という現象が起きるのです。

あなたが本当に求めるものは?

自分が本当に求めるもの、すなわちお金を何の象徴として見ているか、ということを知るのが大切です。ただ、本当に求めていることほど、気づきにくいものです。

なぜかというと、本当に求めているものは、それがないと生活に支障が出るくらい困るため、すでに手に入れている可能性が高いからです。

私の場合は、40歳ごろまでタワーマンションの高層階に住みたいと思っていました。お金を成功の象徴として見ていて、高層階に住むのは成功の証=ステータスが高い印のように捉えていたのです。

いわば高学歴や高級車に憧れるのと同じで、目標にすべきもの、という思い込みができていたわけです。

しかし、ずっと叶いませんでした。4階以上に住んだことがなく、高層階に住むお金を手に入れても、引っ越そうとはしませんでした。それどころか、さらに低い2階に引っ越して...。

自分でも、なんでこうなるんだろう、と不思議でなりませんでしたが、あるときふと気づいたのです。私が本当に求めているものは高さではなく、日当たりだ! と。

笑い話のような話ですが、これに気づいたときは目からウロコがボロッとはがれ落ちました。なぜ気づいたのかというと、それまで住んできた物件を思い返して、絶対に外せない条件からたどり着きました。日当たりがいい物件は、高層階に限らずたくさんあります。

現に、日当たりだけはいいところに住み続けてきました。当たり前のものとして、すでに手に入れていたから、なかなか気づけなかったわけです。

本当に求めるものに気づくと稼げるようになる

自分が本当に求めるもの、すなわちお金を何の象徴として見ているか、ということについて、しっかり掘り下げて考えてください。お金は幸せや権威、自由、成功のほかに、安心・安全、快楽、力(実力や影響力など)の象徴にもなりやすいでしょう。

そして、その本当に求めるものがわかったら、それを得るために稼ごうとすると、ちゃんと稼げるようになります。

具体的に言うと、「お金が欲しいから稼ぎたい」ではなく、「幸せや権威、力を得るために稼ぎたい」と認識し直します。

ただし、本当に求めるものが幸せや自由、安心・安全という場合、現代日本において一部の例外的なケースを除き、衣食住を確保できていて職業選択の自由なども手にしているので、自由や安心がない人はまずいません。

成功や快楽、力に関しても、大なり小なり手にしている人が多いと思います。そのことに気づかないまま、それらを得ようと稼いでも、得た実感は湧きません。すでに手にしていることに気づいていないのですから、当然です。

まず、すでに自分が手に入れていることに気づきましょう。そして、それを大きく膨らますために稼ぐことを目的にしてください。例えば、自由をより謳歌したいのなら、国内外をたくさん旅するために稼ぎたい。

成功によりひたりたいのなら、オフィスを都内の一等地に構えるために稼ぎたい。安心・安全をより万全にしたいのなら、安全性が高い車を買うために稼ぎたい。

そうして、手にしているものを大きく膨らますために稼ぎたい、と思うと、それに必要なお金を自然と稼げるようになります。

「お金さえあれば安心」と思っている人ほど不運に陥る

何はなくともお金さえあれば大丈夫、安心と思っている人は多いでしょう。そのため貯金に励んでいる人もいると思いますが、お金を安心の象徴として思い込みすぎるのは危険です。

なぜなら、「お金の入口と出口の法則」上、安心を得るために貯めたお金は、その目的どおり、不測の出来事に見舞われて、お金があってよかった、ということに使う結果になるからです。

例えば、車の事故を起こして修理代がかかるけれど、お金があったからすぐ直せてよかった。病気が発覚して手術することになったけれど、お金があったから安心していられた、など。何を隠そう、かつての私がそうでした。

30代半ばになって、少しずつ稼げるようになったころ、将来のことを考えて、お金があったほうが安心だな、と思って貯金を始めた矢先に、過労がたたって倒れ、過労死寸前の状態に。

約2週間入院して、そのとき、お金を貯めておいてよかった! とまんまと思った次第です(苦笑)。安心するには、その前に安心できない危険な出来事を体験しなければなりません。

安心と危険はセットです。お金があれば安心と思っている人は、常に危険につきまとわれます。

なんでこんな危険な目にばかり遭うんだ! と思うかもしれませんが、安心したいがために自分が望んだ結果です。事故や病気のほか、予定外の借金を抱える人もいます。そして、借金することになったけれど、お金があるから半分は一括返済できてよかった、と思うわけです。

まるで、事故や病気、借金のために、頑張って稼いでいるような状態です。お金と楽しみや喜びを紐づける事故や病気、借金のために稼ぐのはやめたいと思ったら、今から自分が楽しめることや家族が喜ぶことのためにお金を稼ぐ、という方向にシフトしましょう。そうすれば、楽しいことや喜ぶことが起きるようになります。

おいしいものを食べに行ったら、もっとおいしいものを食べに行くためにお金を稼ごう、家族でもっと旅行するために稼ごう、子どもが希望する学校に行かせてあげるために稼ごう、など。

そうやってお金を使う楽しみや喜びを求める方向へどんどん進んでいくと、人生がガラッと明るく一変します。

株式投資などでしっかり儲けを出せる人も、お金と楽しみや喜びが紐づいている人です。世の中に儲け話は数多ありますが、同じ情報を持っていても儲ける人と儲けられない人がいます。その違いは何かというと、つまるところお金に対する心理状態の違いなのです。

山根洋士(一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン)

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