今週のつぶやき:インフレは終息に向かうのかほか

今週のつぶやき:インフレは終息に向かうのかほか

  • アゴラ
  • 更新日:2022/01/15

ジョコビッチ選手のオーストラリア入国拒否問題は同選手の負けに見えます。豪政府は彼の入国を今回は認めないと思います。それは1度目の裁判にもつれる前から彼の軽率な行動が知られていたことで自業自得の域を出ません。一流選手故の謙虚さとリーダーシップをとるべきでしょう。ジョコビッチ選手も大会出場を諦め、「すみません」と頭を下げてさっさと帰国した方が来年以降のことも考えたら後味が悪くないと思います。(基本は3年間の入国禁止ですが態度次第でしょう。)仮に出場できたとしても誰も楽しくない結果になります。世の中、強ければ何でもよいわけではないことを彼は34歳にもなるのですから理解すべきです。

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RomoloTavani/iStock

では今週のつぶやきをお送りします。

インフレは終息に向かうのか…

アメリカの12月のインフレ率が前年比7%増だったと大々的に報じられています。インフレ率は政府機関が発表する消費者物価指数の基礎数字の変動幅で計算します。ざっと調べなおしたのですが、このインフレ率は3月以降ほぼ確実に下がります。何のトリックもありません。ただの計算式で前年の春以降の数字が上昇するので比率的に前年増幅が目立たなくなるだけです。また、今日発表になったアメリカの12月度小売売上高は個人的にはかなりびっくりの低さの前月比マイナス1.9%(事前予想マイナス0.1%)です。これは消費者が既に物価高についていっていないことを表しています。

今のインフレの最大の理由はオミクロンによる欠勤者の増大で全ての事業分野において遅延やコスト増が発生したことです。また、就業者がオミクロンを含む感染症アレルギーで労働市場から離れ、また労働のミスマッチが起きていることが理由になりつつあります。ただ、オミクロンに対する認識が欧州では大きく変化、季節性の感染症レベルの扱いになりそうです。日本でも2類から5類への見直しとなるかもしれません。これらは経済を正常化させるには追い風となります。

とすれば私が繰り返して述べるようにFRBの利上げプランは後ずれする可能性はあります。ECBのラガルド総裁は欧州で利上げを見込んでいません。つまりFRBだけがなにか焦っているように見えるのです。仮に利上げプランが緩和方向に見直されれば株価には良い刺激になるでしょう。ナスダック市場もへたっているので回復のきっかけを見いだせるかもしれません。日本の株式市場が論外に悪いのは構造的問題が表面化しつつあるからでしょう。「東京市場一人ぼっちの旅」となってもおかしくないとみています。

中国の「ゼロコロナ対策」と岸田首相の鎖国政策

中国のゼロコロナ対策とは都市封鎖をしてでもあらゆる手段を駆使し、力づくでコロナを防ぐという方法です。20年から21年にかけてこのやり方は世界では評価されました。信ぴょう性の問題はありますが、あそこまで徹底した対策をすれば確かに感染拡大は防げたかもしれません。ところがオミクロンが中国で若干広まり、都市封鎖や厳しい規制を再度行ったことに対して「そこまでするのか」というやや驚きの印象がありました。北京五輪があるからと言われますが、東京五輪を開催した時、日本は感染の真っただ中でした。

イアンブレマー氏率いるユーラシアグループが掲げた世界の10大リスクの1位はこの中国の「ゼロコロナ対策」です。理由は感染症対策にあらゆる精力を注ぎ込む結果、他の部分(経済や社会など)がおろそかになりむしろ大混乱をきたす可能性があるというものです。文化大革命など国家主導で多少の犠牲も関係なし、と同じです。では岸田首相の鎖国政策ですが、私は内心、反対でした。岸田氏は速攻で決め、世論もそれを評価し、意気揚々でしたが、私はオミクロン株を十分理解しないまま、よりコンサバになりやすい厚労省、そして各都道府県知事あたりの顔色をみたのだろうと思います。これにより何が起きたか、といえば「日本一人ぼっちの旅」となったのです。岸田首相の存在感は国際政治の中ではほとんどありません。世界の中での位置がややぼやけています。

ここにきてようやく隔離は14日から10日、留学生は少し受け入れるという方針になっているようです。しかし、11月末から始まったこの鎖国による数か月間のギャップは大きいと思います。仮に春頃に開国し、入国しようにも「1日の入国者数規制」があるし、そもそも航空券はダイナミックプライシングシステムなので即座に2倍になってもおかしくありません。それ以上に「世界第3位の経済大国の厳しすぎる隔離」が世界の10大リスクのランク入りせず、圏外なのに誰も何も思わないならばこれこそ重症患者扱いです。

外食の価値

バンクーバーのレストランが1月14日から31日に毎年の風物詩「Dine Out」を開催します。これは街中のレストラン(今年は323軒)が開催期間中、特別料金でその店の腕によりをかけた料理を提供するイベントです。コロナ前はコース料理の価格も20㌦(1800円)から40㌦(3600円)程度だったのですが、今年は多くが50㌦前後、つまり5割増しぐらいの設定になっています。これに飲み物や税サを入れれば一人80-100㌦ぐらいはかかります。ざっと見たのですが、そこまでして行きたいところはありませんでした。

またいつも大行列しているあるとんかつ屋はオミクロンが出たのでしょうか、閉まっています。レストランもオミクロンに戦々恐々、スタッフは集まらない、レストランにとってこのようなイベントへの参加費は相当高額なのに顧客から見ればなんのメリットもないDine Outキャンペーンに見えます。もちろん、それでも多くの人は行くのでしょう。当地は日本とは違い、とびっきりうまいものはありません。最大の理由は新鮮な素材や珍しい食材がないからでしょう。なので私はかなり昔から「外食=飲みに行く=つまみを食べるところ」という定義に変えてしまいました。

日本で外食をする理由は何でしょうか?そもそもは家に人を呼ぶ習慣がないので一緒にレストランで食事をすることで親交を深める場所でした。接待文化や奥様のデパート上層階食堂での井戸端会議もその顕著な例です。それがコロナで家族の外食に変化するのですが、家族で外食する理由は「うまいものを食いたい」というより「ちょっと解放感」に近いのだとみています。それが仮にファミレスであっても、です。しかし、今は食品会社の工夫も進み、家でレストラン並みの味が出せます。とすれば物価も上がったし、外食も減らすのがトレンドになるでしょう。私の友人は死ぬまでの食事の回数は決まっているから一食たりとも無駄にせず、飽食人生を送るそうですが、うまいものは毎日食べるより時々食べる方がありがたみを感じたりしませんかね?

後記ワクチンのブースターショットを受けました。大規模会場は極めてスムーズ、そして注射を打つ看護師のところに行くと画面のデータを見て「ずっとファイザーだったのね、これでもいいけれどモデルナもお勧めよ、こちらの方がちょっと強いからね。どうする?」と瞬時の判断を求められ、「じゃあ、モデルナで」となんだかショップの店員とのやり取りのようでした。その看護師が手をあげると後ろからカートに乗ったモデルナが運ばれそれをプスッと打ってハイおしまい。とてもシステマティックだけど、もう、こんなワクチンはこれで最後にしてもらいたいものです。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2022年1月15日の記事より転載させていただきました。

岡本 裕明

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