心理カウンセラーが指南する「職場のお局様に嫌われない」テクニック

心理カウンセラーが指南する「職場のお局様に嫌われない」テクニック

  • @DIME
  • 更新日:2017/08/12
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人生で必ず一度は経験するものの1つとして、「お局様との出会い」が挙げられる。「生まれて初めてのバイト。ドキドキしながら職場に向かうと、意地悪そうな中年おばさんが持ち場で仁王立ちしていた。その日から悪夢が始まった……」。これに似た経験をしたことは誰にでもあるはず。

むしろ現在進行形でお局様に悩まされている読者もいるかもしれない。職場の人間関係をズタズタにし、新規従業員をいびり倒して辞めさせ、上司にもにらみを利かせるお局様の存在は、総じてみるとマイナスだ。お局様はなぜ恐怖政治をしいるのだろうか。お局様と上手に接する攻略法はあるのだろうか。もっと言えば、お局様の誕生を防ぐことはできるのだろうか。

お局様の生態を把握し、攻略法を見出すため、今回はこの方々に取材のご協力を頂いた。心理カウンセラーの畦倉充隆さんと畦倉美佳さんだ。

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この二人は元々結婚していたのが、今は離婚しており、現在は夫婦ではない。しかし仲良く仕事をしており、非常に興味深い関係。したがって本記事では「畦倉夫妻」という表記ではなく、「充隆さん」「美佳さん」とさせて頂く。

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お二人は2003年からセラピールーム「愛と桃舎」を運営しており、今年で開業14年目を迎えるベテラン心理カウンセラー。充隆さんは「心理療法を中心とした何でも屋」、美佳さんは「トラウマ解放スペシャリスト」を名乗っており、どちらもクライアントの心に寄り添うセッションを展開している。

正直なところを言ってしまうと、「お局様って、困りますよね。だからこんな攻略法があるので、このように対処しましょう」という簡単な記事にしたかった。したがって軽い気持ちで取材に出かけたのだが、それはとんだ勘違いだったことが分かった。それはなぜか。とりあえず続きを読んで頂きたい。

■お局様の生態(1)「お局様の御心」

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お局様の攻略法を考える前に、まずはその生態に迫りたい。お局様は年齢・性格・職場などによって、いくつかのパターンが存在している。これは周知の事実であり、他のWEBサイトでも書き記されていることなので、今回は割愛。心理カウンセラーの両人にお局様の生態について聞くと、もっと根源的な、ある共通点が見受けられるという。それは、

「お局様は、心が満ち足りておらず、不安定な心理状態にある」

のだそうだ。これを説明するため、美佳さんは「心理的な2つの次元」の話を始めた。

「心理的に見ると、心には2つの次元があります。

(1)存在しているレベル「Being」
→存在が受け入れられ、愛されているか。

(2)行動しているレベル「Doing」
→能力・やること・仕事。

この2つが満たされていると、心は安定するのですが、お局様の場合、「Being」が満たされていない可能性があるのです。「Being」が満たされていない心理状態の場合、どんなに仕事を頑張っても、満ち足りるのは「Doing」の次元です。どんなに仕事で成果を出しても、心の別次元にある「Being」は満ち足りることはなく、心は安定しません」。

■お局様の生態(2)「なぜBeingが欠落してしまう?」

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では、なぜお局様の御心から「Being」が欠落してしまうのだろうか。それがなぜ「お局様化」につながるのだろうか。この答えを求めてお二人に質問したのだが、ここでお二人は頭を抱えてしまった。充隆さんが答える。

「それに関しては、それぞれの過去や人となりを見つめ、何があってBeingが欠落してしまったのか、しっかり見極めないと何とも言えません」。

これに続けて美佳さんも答えた。

「あくまで一般論の範囲ですが……親からしっかりとした愛情をもらっていなかった可能性も考えられます」。

人は乳幼児期に「Being」のレベルで、親から無条件に愛され受け入れられる体験が必要不可欠。この体験がないと、子どもの心は不安定になる。非行少年を思い描いてもらえれば分かりやすいだろう。心の安心や愛される体験が足りていないのだ。その結果、「満たされない心」と化していく。

あくまで一般論の範囲なので、すべてのお局様がそうとは絶対に言いきれないが、親からの愛情不足が満たされない心を生みだし、そのままオトナになりきれずに大人になってしまい、職場に紛れ込んだ可能性が考えられるそうだ。

■お局様の生態(3)「なぜお局様化してしまう?」

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では、なぜ「お局様」という現象が生まれてしまうのだろうか。充隆さんに解説をしてもらった。

「先ほどもお話したように、お局様になりうる方は、満たされない心を持っています。つまり、それをどうにか満たそうと、常に自分の存在を認めてくれる人を探しているのです。しかし昨今の職場環境を見ていれば言わずもがな、心を満たすような環境が整っているとは限りませんし、どんな環境でも「Being」を満たすことは難しい。問題はそれだけではありません」。

ここで改めてお局様をイメージしてほしい。一般的な「お局様像」とは、ある程度年齢を経た人ではないだろうか。つまりお局様とは、ある程度職場で権力を有している人でもある。ここがミソなのだ。

「どんな人でも長年その職場にいると、ある程度の地位や権力を獲得します。その結果、長年働くことによって得た仕事能力と権力を、私的に利用し、自分を敬ってくれる、もしくは自分を大事にしてくれるような人間を周りに置いて、「Being」を満たそうという行動を始めます。お局様は、自分の存在を認めてくれる人間を周りに置き、「Being」を満たすエネルギー補充を続けているのです」。

確かに言われてみれば、お局様の周りはイエスマンが多かった気がする……。充隆さんは続ける。

「最大の問題は、このお局様的行動をとっても「Being」は満たされないこと。満たされない心が解消されないところにあります。先ほども述べたように、あくまで仕事能力を認められた「Doing」の範囲であり、存在レベルでは愛されても、受け入れられてもいないからです」。

なんという負のスパイラルだろうか。筆者を含めた3人全員が顔をしかめた。

「これでは欲求不満が心に残るばかりか、むしろ不満がどんどん積み上がっていっていきます。お局様の行動が年々エスカレートしていくのはそのためでしょう。毎日のように「自分はすごいんだ」と証明し続けなくてはならず、そうやって永遠に、自分に言い聞かせ続けることになります。お局様は、魂の私腹を肥やし続けているのです」。

これがお局様の正体であり、お局様が職場に君臨し続ける理由だ。

■お局様に限らず、すべてがつながっている

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お局様の攻略法に行く前に、ちょっと脱線するが、お二人からとんでもない話を聞いたので、ここに書き記したい。先ほども書いたが、お局様が誕生する理由として、満たされない心がある。それは親の愛情不足・教育不足が関係していると述べた。この「親の愛情不足・教育不足」は、結果的にとんでもない社会現象を引き起こしていた。

「今の日本では、安定した心を持っている人が少なくなってきています。多かれ少なかれ、誰しもが心に不安定さを抱えているのです。この要因は複雑で様々あるので、非常に簡単に話すと、価値観の多様化、そして親世代の心の不安定さが挙げられます。特に親世代の心の不安定さは、子どもに影響します。オトナになりきる前に親になってしまったので、子どもに愛情ある接し方や正しい怒り方など、親としての接し方が出来ないのです。その結果、その子どもは親に心を支えてもらえないまま成長し、同じように不安定な心を抱えることになります」。

この心の脆弱さがお局様になりうることを述べたが、お二人によると、お局様だけではないらしい。

「昨今、パワハラ、モラハラ、モンスターペアレンツ、悪質クレーマーなど、様々な人間関係の問題が起きていますよね?あれは全て心の不安定さからくるものです。その元凶は、親の教育や社会環境によるところが大きい。現在の日本社会では、こういった人が増えています。今の日本は、パーソナリティー障害の時代と言われているのです」。

お局様の問題は、日本人が抱える問題の氷山の一角といえることだった。

■お局様の攻略法

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それでは先ほどの続き、お局様と上手に接する攻略法に移りたい。しかしここでまたお二人は頭を悩ませてしまった。充隆さんが口を開く。

「そもそも論として、お局様は自分自身の行いが悪いかどうか自覚できている可能性が低い。自分自身を客観的に捉えられていないと思われます。もちろん意地悪をしている自覚があるときもある。けれども、善意で指導していあげていると思っているときもある。「あの子が私をイラつかせるから」「あの子はここができていないから」と、「こういう理由があって私はこうしている」と自分を正当化させているときもあります」。

ここがお局様の攻略の難しいポイントだ。お二人によると、お局様と関わることになってしまった同僚や部下は、お局様をリスペクトし、公明正大に評価し、仕事をホメるだけではなく、人柄や仕事をやりきったことに対して称賛する接し方が、一定の効果が見込めると推察している。要は、「Being」を満たすような言動をお局様に見せるのだ。また、お局様に可愛がられるポジションに行くことも大切と話している。さらに充隆さんは続ける。

「また、お局様と接してストレスのたまった自分自身のガス抜きも必要です。自分のストレス状態が上がると、必然的に心の戦闘状態が引き起こされるので、お局様もそれを感じ取って、お互いに戦闘状態になってしまいます。上手にクールダウンして、冷静に接してください」。

■お局様化を防ぐ職場づくり

心理カウンセラーの観点から見ると、一度「お局様化」してしまった場合、その後の対処には限界があることが分かった。では、お局様になることを防ぐことはできるのだろうか。お局様に対処できる職場環境は作れるのだろうか。

「先ほども述べたように、心の満たされない心理状態を職場で解決することは難しいです。ですが、お局様になりそうな人の仕事ぶりをきちんと見守り、公明正大に評価し、「頑張っているね」と労う職場環境があれば、ある程度は防げるし、お局様の悪化を防ぐこともできます。周りの人々がお局様になりそうな人をリスペクトし、人として尊重するのです。これは一定の効果があります。むしろその環境がないためにお局様化するという一面もあるかもしれません。要はきちんとした職場環境ですね」。

ただし、お局様になりやすい人ほど、ホメちぎると恋愛面で勘違いしやすいので、特に上司や同僚は、ホメ方の程度も気をつけるべきとのこと。

「また、別のお局様化しそうな人の目もあるので、すっごい上手な加減でホメなければいけません。さらに、ホメすぎると天狗になるので、その加減も大事です。フェアネスを、公明正大を保ってください。正直なところ、心の不安定な人と接するのは根気が必要ですし、それを簡単に攻略するなど不可能に近い。「こうすれば絶対うまくいく!」なんて紹介しているWEBサイトや書籍ほど信用ならないものはありません」。

ならば、お局様になりそうな人を面接の段階で落とすことは可能なのだろうか。

「無理でしょうね。お局様化しそうな人ほど、面接では健康度が高く、好印象な場合があります。こういった人々は、親しくなったり、付き合う時間が長くなってきたりすると、段々現れてくるのです」。

以上、お局様の生態と対処法をご紹介した。読者のみなさんは、本記事を読んで様々な感想をお持ちと思う。ある人が言うには、人間が一生のうちに抱える悩みの大半は人間関係だそうだ。その理論でいくならば、お局様との出会いもある種必然。面倒な人と上手に付き合っていくのが人生ではないだろうか。

取材・文=いのうえゆきひろ

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