予期せぬ暴露合戦も!? 吉本新喜劇とNMB48が本気のミュージカル!

予期せぬ暴露合戦も!? 吉本新喜劇とNMB48が本気のミュージカル!

  • WANI BOOKS NewsCrunch
  • 更新日:2022/06/23
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同じストーリーなのに2回目のほうが面白かった

吉本新喜劇とNMB48の最強タッグで大きな話題を呼んだ新感覚ミュージカル『ぐれいてすと な 笑まん』が2022年5月29日、東京の明治座にて千秋楽を迎えました。明治座といえば来年、150周年を迎える日本を代表する伝統の劇場。そんな明治座で“歌って踊って笑って泣ける”ミュージカルが開催されるということで、ニュースクランチ取材班も観劇。今回はその詳細レポートをお届けします。

この日、幕が上がる前から、超満員の会場は異常といえる熱気に包まれていました。みんなが「待ちきれない!」という雰囲気ムンムンです。その理由を探るべく、開演前に今日が3回目の観劇だという男性にお話を聞きました。

「最初、5月15日の大阪公演を見ました。これまでもNMBは、なんばグランド花月の新喜劇公演にも出ていますよね。それもすごく面白かったんですが、今回はメンバーたちの本気度が違うなって思いました。歌とダンスは本職ですけど、セリフの言い回しにすごく感情がこもっていて、こちらも感情移入ができたし、なにより声が聞き取りやすかった。相当、稽古したんだと思います。一方で、新喜劇の皆さんはコントが本職ですけど、ダンスのパフォーマンスが素晴らしかった。川畑(泰史)さんとか島田珠代さんという大御所も真剣に踊っていて感動しました」

なるほど。吉本新喜劇とNMB48、ガチの融合な様子。そういえば、開催発表会見で、川畑座長は「今回はミュージカルということで一切ふわふわでけへんな、と。今回はNMBに初めて真剣な川畑を皆様に見ていただけると思います」と言ってたなー。これは期待が高まりますが、それにしても、この熱気はただごとではないですよね?

「大阪公演の千秋楽も見たんですけど、明らかにNMBのメンバーが成長していたんです。緊張が解けたのもあるでしょうけど、アドリブに余裕があるというか、あの新喜劇の面々とのやりとりに違和感が一切ない。リアルタイムの醍醐味を感じましたし、“毎日、いい舞台にするんだ!”っていう意気込みも感じましたね。同じストーリーなのに初回より2回目のほうが面白かった。だから今日も上京しちゃいました」

かくして評判が広がり、それに比例して熱を帯びたのだそう。この熱気の理由、よくわかりました。記者の期待も同じく高まるばかりです。

“なんばのエンタメ”が最高のミュージカルへと昇華

そしていよいよ開幕。まずは安定の新喜劇からストーリーは展開していきます。あの世界観を明治座で堪能できるのも贅沢な話ですが、ここで気づいたのが、NMB48の演技力。いわゆる“棒読み”のメンバーがいないんです。

そして、いちばん驚いたのが見事なアドリブ。芸人さんからの突然のアドリブに対して、愛想笑いではなく、堂々とおもろいアドリブを返しているではないですか! 気づけば記者もお客さんと一緒に大きな拍手を送っていました。

続いて繰り広げられたのは、NMB48による華やかなLIVE。『ナギイチ』といった大ヒット曲を交えながら、舞台をさらに盛り上げていきます。ただ、それだけでは終わらないのが『ぐれいてすと な 笑まん』。NMB48のメンバーたちがボケとツッコみを交えながら、堂々と丁々発止なご挨拶を披露。ここでは芸人さんの力をまったく借りていないのに、このクォリティー。お世辞抜きに爆笑ものです。

続いて、舞台は病院の一室へ。入院中の川畑座長、医師役のすっちー、そして看護師衣装に身を包んだNMBのメンバーによるコントが展開していくのですが、脚本は川畑座長自らが手掛けたとあって、その品質は保証済み。

地球とよく似た星の、大阪によく似た国「なんば」で、“アホウイルス”が蔓延してしまい、お笑い集団の新喜劇と、アイドルグループのNMB48が存亡の危機に立たされる――という一見、破天荒なストーリーですが、過去と現在を行き来する重層なストーリーは小説にして出版してほしいぐらいです、本当に。現実社会の“新型コロナウイルス”のなかで、舞台に立ち続けた川畑座長の苦悩と希望も表れているように感じました。

そして、ここからいよいよミュージカル色が高まっていきます。なんといっても注目点は、ブロードウェイの演出も手掛ける、あの玉野和紀さんが“なんばのエンタメ”に挑むところ。玉野さんといえば演出、振り付け、そして俳優として世界的な評価と人気を得ているオールラウンドなエンターテインナー。また、日本を代表するタップダンサーです。

公演前に川畑座長が「玉野さんの手にかかれば、毎週やっている新喜劇もミュージカルになる」と話した言葉に偽りはなく、新喜劇メンバーとNMB48によるミュージカルタイムが放つ至高の輝きは唯一無二! 見ているこちらも、まるで舞台上で一緒に踊っているような一体感に会場は包まれました。衣装もセットもとてもゴージャスで、会場の隅から隅まで本気度を感じずにはいられませんでした。2か月におよんだ稽古も伊達じゃない!

そして、あの陣内智則さんがサプライズで登場! 一転して舞台はバラエティー番組の生放送と化し、なぜかNMB48のメンバーたちによる暴露合戦に(笑)。「渋谷凪咲は私服がめちゃくちゃダサイ」「上西怜はパンツがダサイ」といったドキっとする裏話から、安部若菜のとんでもエピソードが次々と明らかになるなど、メンバーたちの体を張った(?)掛け合いが、さらに会場を盛り上げていきます。

新喜劇、ミュージカル、陣内さんのMC、そしてお待ちかねの“乳首ドリル”などなど、最初から最後までまったく飽きを感じさせない展開は、まさに頭から尻尾までアンコの詰まったタイ焼き。しかも、いくら食べても胸やけしないところが、『ぐれいてすと な 笑まん』の完成度の高さを物語っています。

川畑座長の「またやります!」という言葉に拍手喝采!

その後も、笑いを禁じられた新喜劇と笑顔を禁じられたNMB48が、日常を取り戻すために奮闘する様子が、コント・ダンス・ミュージカルで次々に描かれるのですが、とにかくテンポがいい!

まとめサイトやまとめ動画が幅を利かす昨今、長時間の舞台や映画は敬遠されることもあるのですが、『ぐれいてすと な 笑まん』に中だるみは一切なし。裏を返せば、相当な稽古を積んだ証明でもあるわけで、ゲスト出演を務めた、かまいたちの濱家さんの「ハードな稽古内容で怯えました。自分だったらマネージャーにお願いして降りてるだろうなと思います。NMB48は、やり遂げる子たちばかりなので、ぜひ見に行ってあげてください」というコメントが、ネタなんかではなくガチなんだと悟りました。

そしていよいよフィナーレ。ゴールドをあしらったタキシードと赤のゴージャスなドレスに身を包んだダンスは本当にまばゆい限り。さんざん笑わせてくれた新喜劇の面々も本気のそのもので、50歳が近い記者は、川畑座長、すっちー、島田珠代、そして御年75歳の“ゆみ姉”こと末成映薫の真剣なダンスに思わず涙してしまいました。

そして、NMB48が見せてくれる笑顔は本当に自然で、「あぁ、メンバーたちも心底、この舞台を楽しんでいるんだ」と感じて、記者もいつしかニッコニコの笑顔になっていました。

いよいよ舞台は大団円へ。全員がひとことずつ感謝の言葉を観客へ伝えたのですが、特に記者の心に響いた言葉を紹介します。

「年齢もキャリアも関係なく挑戦できた。皆さんも何かひとつでも挑戦しようと思ってもらえれば」(渋谷凪咲)

「50年フラフラ生きてきて、頑張るのはカッコ悪いと思っていたけど、今回は一生懸命頑張った」(すっちー)

そして、みんなが口にした「すごく楽しかった」「終わっちゃうのが寂しい」という言葉は、まさに会場のお客さんも感じていたこと。川畑座長の「みんなが楽しいと言っている、その10倍楽しかった。また絶対にやります!」という力強い宣言に、満員の会場はスタンディングオベーションで応えました。

満足感に包まれた帰宅の途、開演前に話を聞いた男性に、人形町の駅でばったり会いました。あらためて聞いた感想で、このレポートをしめたいと思います。

「これから大阪に帰るんですが、本当に東京まで来てよかったです。笑いを禁じられた新喜劇と笑顔を禁じられたNMB48というコンセプトって、コロナ禍のなかで生まれたと思うんですけど、あれって彼ら彼女らの心の叫びでもあると勝手に思っていて。でも、そんな不安を吹き飛ばす質の高い内容だったでしょ? 1回目より2回目、2回目より3回目が楽しかったです。回を追うごとにより楽しくなる舞台ってほかにないですよね。川畑座長の最後の言葉、信じています!」

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NewsCrunch編集部

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