高安（右）を押し倒しで破った熱海富士
「優勝」が現実味を帯びてきた。大相撲秋場所１０日目（１９日、東京・両国国技館）、幕内熱海富士（２１＝伊勢ヶ浜）が大関経験者の幕内高安（３３＝田子ノ浦）を押し倒して９勝目。１敗同士の対決を制して優勝争いの単独トップに躍り出た。取組後は「勝ってホッとしています。落ち着いていこうと思いました」と満面の笑みを浮かべた。
幕内の出場力士では最年少の２１歳。平幕力士の快進撃に館内の声援も日を追うごとに増している。熱海富士は「館内の声援？ 聞こえなかったです」と目の前の勝負に集中。「日に日に大きくなっているが」との質問には「体ですか？」と珍回答するなど〝天然ぶり〟を発揮した。
１１日目（２０日）は小結翔猿（３１＝追手風）との対戦が組まれ、幕内後半では初めて相撲を取る。「ちょっと勝ちたいっすね。後半は初めて。緊張することもないので」ときっぱり。元大関に続いて三役初撃破にも意欲を見せた。
土俵に新風を吹かせている若武者は、初優勝が視界に入ってきた終盤へ向けて「あと５番あるので、落ち着いて取りたい。まだ終わってないので頑張りたい」と気持ちを引き締めた。
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