「都内特等地の億ション」で...自国政府の「戦狼外交」をまったく信じていない、日本在住の中国人富裕層たちの「日常」

「都内特等地の億ション」で...自国政府の「戦狼外交」をまったく信じていない、日本在住の中国人富裕層たちの「日常」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2023/09/19
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中国人の高級パーティ

9月某晩、都内特等地の億ションの一室。今宵は、このピカピカの豪邸を買った中国人の友人のお披露目パーティだった。

彼は、訪れた中国人の仲間たち(+私)のため、わざわざ四川人コックを呼び寄せ、厨房で本場の四川料理を作らせた。

その合間に、「瓜子」(ヒマワリの種)をつまみに、木目麗しい横長の机上に並んだ30本近い缶ビールが、次々に空く。

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「近くのスーパーで、全部違う種類の缶ビールを買ってみたら、こんなにたくさんあった。日本はすごいな」

「ならオレは、サッポロの黒ラベルを飲むぞ。あっ、黒ビールじゃない」

こんな調子で、いつのまにか空き缶とヒマワリの種の殻が積み上がった。

「大家(皆様)、四川風ブタの脳ミソ炒めです」

中国政府に不満

コックが大皿を運んできた。すぐに四方から、中華箸が飛び交う。

と、55インチのテレビがニュースを伝えた。

「先ほど、ジャカルタを訪問中の岸田首相が、中国の李強首相と立ち話を行い、福島の処理水への理解を求めました……」

とたんに、皆の箸が止まる。

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「中国政府は何をグダグダ言ってるんだ。日本が核汚染水を流して危険なら、隣の中国も危険ということになり、世界は中国に投資しなくなるよ」

「中国は周辺国に『戦狼外交』ばかりやって、いまや四面楚歌じゃないか」

やがて宴もたけなわ、億ションの主が告げた。

「デザートは桃のシャーベット。福島県産です!」

(本誌特別編集委員)

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「週刊現代」2023年9月23日号より

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