
中国人の高級パーティ
9月某晩、都内特等地の億ションの一室。今宵は、このピカピカの豪邸を買った中国人の友人のお披露目パーティだった。
彼は、訪れた中国人の仲間たち(+私)のため、わざわざ四川人コックを呼び寄せ、厨房で本場の四川料理を作らせた。
その合間に、「瓜子」(ヒマワリの種)をつまみに、木目麗しい横長の机上に並んだ30本近い缶ビールが、次々に空く。

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「近くのスーパーで、全部違う種類の缶ビールを買ってみたら、こんなにたくさんあった。日本はすごいな」
「ならオレは、サッポロの黒ラベルを飲むぞ。あっ、黒ビールじゃない」
こんな調子で、いつのまにか空き缶とヒマワリの種の殻が積み上がった。
「大家(皆様)、四川風ブタの脳ミソ炒めです」
中国政府に不満
コックが大皿を運んできた。すぐに四方から、中華箸が飛び交う。
と、55インチのテレビがニュースを伝えた。
「先ほど、ジャカルタを訪問中の岸田首相が、中国の李強首相と立ち話を行い、福島の処理水への理解を求めました……」
とたんに、皆の箸が止まる。

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「中国政府は何をグダグダ言ってるんだ。日本が核汚染水を流して危険なら、隣の中国も危険ということになり、世界は中国に投資しなくなるよ」
「中国は周辺国に『戦狼外交』ばかりやって、いまや四面楚歌じゃないか」
やがて宴もたけなわ、億ションの主が告げた。
「デザートは桃のシャーベット。福島県産です!」
(本誌特別編集委員)
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「週刊現代」2023年9月23日号より