
鹿児島テレビ
九州電力が国に申請している、鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原発の運転延長を巡り、塩田知事は26日、県の専門委員会の検証結果を踏まえて、6月半ばにも住民説明会を実施し、意見を募集する考えを示しました。
塩田知事
「県民の意向をなんらかの形で把握する必要があると思っている。ただ、県民投票のような形というよりは、報告書と意見に対して、具体的に県民の考えを聞く形で、意見募集のような形で聞きたい」
26日は、県原子力専門委員会の地頭薗隆座長が、川内原発の運転延長について検証結果を記載した報告書を手渡しました。
川内原発は、1号機が2024年、2号機が2025年に40年の運転期限を迎え、九州電力は国に20年の運転延長を申請しています。
報告書では、科学的・技術的な観点については、専門委員会の下部組織にあたる分科会の審査をもとに「九州電力の特別点検は適正」とする検証結果が示されています。
これを受けて塩田知事は、6月半ばに薩摩川内市で複数回住民説明会を開催し、その後、3週間から1カ月かけて意見を募集する考えを示しました。
募集の方法や対象など、詳細については、これから検討するということです。
塩田知事はこれまで、必要があれば県民投票を実施する考えを示していましたが、住民説明会という形で県民の意見を把握したい意向を新たに示した形です。
塩田知事
「県民への説明会のようなものを開いたり、議会に対してもなるべく早く説明して議論をいただいた上で意見募集という形をとりたい」
塩田知事は意見の内容や県議会との議論を踏まえて、原子力規制委員会の判断が示される前の2023年夏から秋にかけて運転延長の可否を含めた県としての考え方を整理し、規制委員会に厳正な対応を要請する予定です。