「仕事の頼み方」でわかる、できる人・できない人の違い

「仕事の頼み方」でわかる、できる人・できない人の違い

  • ライフハッカー[日本版]
  • 更新日:2021/11/25

部下や後輩に仕事を振る時、「今は忙しいから嫌がられてしまうかも」と遠慮してしまった経験はありませんか?

中には、「段取りが悪い上司だなあ。急に言うなよ」と、突然仕事を振られて不満を感じたことがある人もいるでしょう。

だとすれば、今回ご紹介する「仕事の頼み方のコツ」を覚えておきましょう。

私は、研修トレーナーとして年間約200回の研修に携わっていますが、管理職研修でも「部下への仕事の任せ方」をテーマにすることも少なくありません。仕事を振るだけのことでありながら、意外と難しいことがわかります。

今回は、仕事ができる人が実践している「うまい仕事の頼み方」を解説します。管理職はもちろん、部下の立場にある方も使える共通のテクニックですので、ぜひ参考にしてみてください。

頼む前に考えたい「お願いのシナリオ」

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Image: Shutterstock

相手によってお願いしづらいことはないですか? もしかしたら、「相手の立場」や「相手の人柄」を重視しすぎて弱気になってしまっているのかもしれません。

ヒントは交渉術。仕事を振るのも、ちょっとした交渉です。交渉術をもとに「相談のシナリオ」を組むことで、どんな人が相手であっても、スムーズにお願いができるようになります。

まず、シナリオを組むには次の2つを考えてください。

1. 相談前に「妥結の範囲」を決める

「妥結の範囲」を決めるステップ

「最高の着地」と「譲れる着地」を決める

その範囲内を「妥結範囲」とし、自分も相手も納得できればOKとする

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Image: らしさラボ

上の図のように、「納期」「質」で“妥結の範囲”を決めておくと、相手の事情を考慮しながら調整できるようになります。

言うならば、この図が「お互いが納得を得るための地図」だと考えてください。このシナリオがないと、相手の交渉力に負けてしまうといった事態にもなりかねません。

2. 妥結の範囲で決まらない「代替策」を考える

とはいえ、妥結の範囲で決まらないことも少なくないでしょう。その際は、代替策をイメージしておくことです。

相手が忙しいのに無理なお願いをすると、残業を強いてしまう可能性だってあります。そうならないよう、代替策を決めておくことも重要。

たとえば、妥結範囲で着地ができない時は、以下のように「第三の選択肢」を考えるようにしてください。

代替策の例

ほかの人にお願いする(最もポピュラーな代替策)

ほかの人にお願いし、全員に断られたら自分で行なう

比較的余裕のある人を集めて、みんなで手分けして取り組む

納期を再調整する

資料がなくても、口頭で済ませられるよう再調整する

「そこまで考えないといけないのか…」と思われたかもしれませんが、仕事を振るのがうまい人は、ここまで考えているものです。ぜひ取り入れてみてください。

お願いする時のルールづくり

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Image: Shutterstock

ルールがないと、お互いの認識がズレてしまい、無用なストレスを生むことは少なくありません。

そこでおすすめなのが、「ルールをあらかじめつくっておく」こと。

一例をご紹介しましょう。

私が求人広告の事業に従事していた時のこと。お客様からご依頼を受けたら、営業職から制作職に依頼をかけるフローとなっていたのですが、ルールがない時代はトラブルが続出していました。

「3時間以内で作成してもらえませんか? お客様が出張に出るとおっしゃっているので」

「今日中にお願いします。変更が多いお客様なので、早めに提出しておかないとリスクがあるんです」

上記のような無謀な依頼が横行。次第に、制作職は残業が常態化し、営業職との軋轢も生まれはじめたのです。

そこで、「制作職への発注は前日の17時まで」「仕上げるのは24時間以内」といったルールを設けたところ、これだけで状況が一気に改善。

「今お願いしても大丈夫かな…」といった遠慮をすることなく、むしろお願いを堂々とできるようになったのです。

誰かが損をすることもなく、業務量の平準化も図ることができ、連携もスムーズになりました。

類似したトラブルを抱えていると感じるなら、ぜひチーム・組織内でルールを設けることも検討してみてください。

「相手に配慮したお願い」の作法

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Image: Shutterstock

最後は、お願いの作法を覚えておくことです。ぜひ、使っていただきたいのがDESC法。

相手の感情に配慮した話し方として有効な話法です。以下の流れで依頼をしてみてください。

D:Describe(描写)

「今、ABC商事から依頼が入り、明日までに企画を提出してほしいとのことです」

※客観的な事実を淡々と伝える。

E:Explain (説明)

「ABC商事との関係はデリケートな状況なので、可能であれば先方の希望に添えるとうれしいと思っています。

とはいえ、●●さんもお忙しいことは承知しています」

※主観的な意見・思いを伝える。

S:Specify(提案)

「そこで、●●さんができる範囲で構わないのでお願いできればと考えています。

ご相談させていただくことは可能でしょうか?」

※具体的かつ現実的な代替案を提案する。

C:Choose(選択)

「もちろん、無理を言うわけにはいかないと思うのですが、いかがでしょうか?」

※選択肢や代替案を示唆する。

こうした流れであれば、依頼しやすくなりませんか? ぜひDESC法を活用してみてください。

***

今回は、「うまい仕事の頼み方」をテーマにしました。このセオリーを取り入れて改善できることがないか、考えてみることをおすすめします。

そして、まだやるべきことがあれば、早速次の機会にトライしてみてください。今回の内容が、あなたの仕事力アップの一助になれば幸いです。

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伊庭 正康 株式会社らしさラボ 代表取締役

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リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンTャーの代表を歴任。2011年、株式会社らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理等、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。現在は、オンラインを活用した研修も好評。近著に15万部を超える『できるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ(PHP研究所)』『できる営業は、「これ」しかやらない(PHP研究所)』のほか、新刊の『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる(アスコム)』をはじめ、他多数の書籍がある。

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伊庭正康

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