特集「100円で家を買う」空き家の有効活用 移住者が注目【長野】

特集「100円で家を買う」空き家の有効活用 移住者が注目【長野】

  • テレビ信州NEWS
  • 更新日:2022/06/23
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特集「100円で家を買う」空き家の有効活用 移住者が注目【長野】

特集です。県外からの移住者は昨年度2960人で前年より500人あまり増えて過去最多となった長野県。その呼び水として空き家が注目されています。景観を壊すなど、問題となっている空き家が、移住者を増やす起爆剤になっています。

北佐久郡立科町にある空き家。蓼科高校の生徒が授業の一環で、町内の空き家をめぐる「空き家ツアー」に参加しました。案内するのは、建築家の永田賢一郎さん38歳。おととしから町の地域おこし協力隊になり、神奈川県との二拠点で生活しています。神奈川で設計事務所を構え空き家をリノベーションするプロジェクトに関わっていたことから、協力隊の仕事の一つとして空き家の活用を模索しています。ツアーは高校生の柔軟なアイデアを聞かせてほしいと企画されました。

長野県内の空き家は19万7300軒。全体に占める割合は19.6%。5軒に1軒の割合は山梨、和歌山に次いで全国3番目の多さです。

県建築住宅課 塩入一臣課長

「人口の減少はすでに始まっている中、世帯数も減っていくと見込まれているので、世帯の数が住宅の必要な数になりますのでそうすると空き家が増えていってしまう可能性がある」

立科町もおよそ3000戸のうち、400戸ほどが空き家。人が住まなくなった家は劣化し、倒壊のおそれや景観を壊すなど、問題が山積みです。

永田賢一郎さん

「高校生のうちだとあまり考えないと思うんですけども家が放っておくとどんどん朽ちていってしまうとか空き家化して問題になってしまうんだとか実は自分の家庭の問題だと知ってもらいたいと思って。今後は全国的に空き家も増えていくので、新しい活用の仕方であるとか新しい暮らし方が求められるんじゃないかと思っていて」

生徒は

「空き家って人の出入りがないと思ってたんですけど中入ってみたら普通の家と変わらずにきれいなのでもっと何かしらで生かせたら町にも貢献できるんじゃないかなと思いました」

こうした空き家を生かすカギが「移住」。永田さんは地域おこし協力隊として、移住相談も行っています。町には5年ほど前から移住希望者が年間50人前後と増えていますが、賃貸の物件が少なく、住宅の数が追い付いていません。そこで永田さんが考えたのが、古民家暮らしを希望する移住者などに所有者が空き家を「レンタルする」仕組み。

空き家に住みたい人が所有者から期限付きで家を借り、改修費用は負担する代わりに自分好みに変えてOK。期限が来たら所有者に返すと改修された状態のため、次の借り手を探しやすいなど、互いにメリットが考えられるということです。

思い入れがあり売却には二の足を踏む所有者と、購入までの気持ちはないけれどお試しで空き家に住んでみたい人。レンタルは双方にとってハードルが低いと考えました。

永田さん

「10年後には町の3分の1というかほぼほぼ空き家になってしまうみたいなことも言われているぐらいなのでやっぱり歩いていてもここも空き家だよねここも空き家だよねっていうのが多くて。いい物件なので貸してくださいって言ったりとか、その場所の魅力をちゃんとお伝えしてあげてそれでぜひ何かこう移住者の方とか次の人に引き渡していけるような何か関係性を作っていくっていうのは、大事な役割かなと思ってますね」

一方、中野市の斑尾高原。険しい山道を進んでいくと、ここにも空き家が。なんとこの物件の値段は…

中野市都市計画課 大原弦太さん

「100円です。普通には売れないですよねどう見てもこれを100円だったらっていうところで。100円っていうフレーズをつけて(所有者と購入希望者を)マッチングしている」

中野市では去年から、買い手が見つからない物件を100円で売り出しています。築49年。300坪ほどある物件は10年放置されていました。今にも崩れそうなほど朽ちてしまっている家…。ところが、埼玉に住む30代の男性が購入を決めました。

中野市都市計画課 大原弦太さん

「このまま使うというより、購入者さんが建築系の仕事している方なので自分でコツコツとセルフリノベーションという形で」

片付けや改修費用は購入者の負担になるものの、「100円空き家」というインパクトのあるフレーズが県外からの移住希望者の目に留まっているといいます。

「100円ってフレーズで安いというところはあると思うんですけどそれ以上に物件を見るということはその住む地域も調べると思うんですよね。問題点をちゃんとクリアできる移住者さんを呼び込むのはかなり鍵かなと思っていますし、新しい人が入ってくれるというのは地域の活性化にもつながると思うのでできればどんどん呼び込みたい」

人口減少や高齢化に伴い、空き家は今後も増えると見込まれています。移住者が問題となっている空き家を減らすひとつのきっかけになっていくのかもしれません。

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