『純愛ディソナンス』それぞれの決断が描かれた最終回 奥深く丁寧に正樹を演じた中島裕翔

『純愛ディソナンス』それぞれの決断が描かれた最終回 奥深く丁寧に正樹を演じた中島裕翔

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  • 更新日:2022/09/23
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『純愛ディソナンス』(c)フジテレビ

罪の連鎖を断ち切るのは容易ではない。しかし全員が懸命に向き合う努力を続けたら……。『純愛ディソナンス』(フジテレビ系)の最終話は、正樹(中島裕翔)と冴(吉川愛)の愛のゆくえとともに、それぞれの「決断」が描かれる。

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小坂(筧美和子)を殺したことを告白した晴翔(藤原大祐)は冴のことも屋上から突き落とそうとしていた。冴は間一髪のところで逃げきったものの、今度は助けにきた正樹が北都(和田正人)と踊り場で揉み合うことに。正樹を助けようとした冴は北都に振り払われた衝撃で階段から落下し、意識不明に陥ってしまう。なんとか入院中に意識を取り戻した冴だが、この出来事をきっかけに祝福されない関係を反省することになる。

そして正樹とは別れ新たな道を歩もうとしていた。一方の正樹は賢治(光石研)の悪事を暴くため、謝罪会見で真実を伝えることを決意。正樹の言葉に共鳴したモノリスエステートの社員たちは続々退職願を出し、賢治は力を失った。そしてここから、それぞれの人生が再び好転する。正樹と愛菜美(比嘉愛未)は正式に離婚。冴と正樹は再会し、今度は正々堂々と交際できることに。

純愛、不倫、そしてサスペンスを描いたセンセーショナルな作品かと思われていた『純愛ディソナンス』だが、最終話をむかえ、大きく印象を変えたように感じた。それぞれが自分の人生、そして大切な相手と向き合うことにフォーカスし、ねじれてきた関係を丁寧にほどき、編み直すようなラストとなった。正樹と冴はそれぞれの家族の問題を、縁を切ることではなく、修復しようと向き合うことで解決を試みる。碓井家も同じで、期待に応えることで愛情を受けようとしてきた北都が、ついに自分らしく振る舞えるように。ラストに賢治と愛菜美と北都が食事をとるシーンでは、親子でありながらも対等でいることで新たな信頼関係がうまれているように見えた。

同様に、晴翔も慎太郎(髙橋優斗)の言葉で自身の過去、そして後悔と対峙。加賀美(眞島秀和)との親子関係も含め、晴翔らもまた新しくやり直す道を歩むのだろうと感じられた。そして不安定だった愛菜美は、真っ直ぐで素直な路加(佐藤隆太)との関係を築く中で徐々に安定した心を取り戻すようになる。「誰かの特別になれない」ことで苦しんできた2人だが、ようやく居場所を見つけられたのだろう。

噛み合わずに歪なまま無理やり動いていた歯車が、多くの人物の働きかけによりきっちりと噛み合い、正常に動き出した『純愛ディソナンス』の最終話。初回では捻くれて斜に構えていた正樹を、中盤からはブラック企業で過酷な労働を強いられる正樹を、そして後半からは冴との関係のために努力を続けたひたむきな正樹を演じ、様々な表情を見せてくれた中島裕翔は、本作を牽引するに十分な存在感を示した。そもそもが、多面性のある難しい役であった上に、正樹の成長や冴との出会いの中で訪れる変化に合わせて緩やかに変わっていくキャラクターからは、中島が演技をどれだけ奥深く丁寧に組み立ててきたのかが、しっかりと感じ取れた。10月からの新ドラマ『大奥』(NHK総合)への出演も発表され、ますますの活躍が期待される。吉川愛、比嘉愛未、光石研、佐藤隆太、髙橋優斗をはじめ本作で素晴らしい演技を見せた注目のキャスト陣が次の作品で見せる表情も楽しみだ。(Nana Numoto)

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