労働時間、平均38時間...日本人は「働いてもジリ貧」という空しい現実

労働時間、平均38時間...日本人は「働いてもジリ貧」という空しい現実

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  • 更新日:2021/11/25
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11月23日は勤労感謝の日。日ごろの働き方を振り返るのに絶好の日だといえるかもしれません。「日本人は働きすぎ」と世界から揶揄されることも多いですが、実際はどうなのか、国際労働機関(ILO)のデータなどから見ていきます。

【関連記事】世界主要国「労働時間」ランキング

「日本人の労働時間」、世界と比べてみると

11月23日は「勤労感謝の日」。「勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう」という趣旨で制定された祝日です。

もともと日本では旧暦11月の2回目の卯の日(十二支の四番目の卯にあたる日)に天皇が収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食する祭「新嘗祭」(にいなめさい)が行われてきました。明治6年に太陽暦を導入するにあたり、諸々の事情で11月23日に行われ休日となったのが勤労感謝の日の発端です。戦後、祝祭日から国家神道の意味合いをなくすなか、現在の呼び名になりました。

なんとなくその呼び名から「働く人を敬い、感謝しましょう」という祝日だと思っていた人も多いでしょう。実際は冒頭にある通り、「仕事を大切に思い、その成果を喜び、みんなで感謝しあう」という祝日です。

そもそも日本人は働ぎすぎといわれますが、実際はどうなのでしょうか。国際労働機関のデータで1週間の労働時間をみてみると、世界主要国のトップは「トルコ」で45.91時間/週。日本は37ヵ国中19位、先進7ヵ国ではトップですが、特筆するほど「働きすぎ」という印象はありません(関連記事:『世界主要国「労働時間」ランキング』)。

【世界主要国「週間労働時間」上位10】

1位「トルコ」45.91時間/週

2位「コロンビア」45.08時間/週

3位「メキシコ」44.44時間/週

4位「コスタリカ」41.46時間/週

5位「韓国」39.34時間/週

6位「ポーランド」39.04時間/週

7位「ラトビア」38.82時間/週

8位「アイスランド」38.81時間/週

9位「リトアニア」38.70時間/週

10位「ハンガリー」38.29時間/週

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19位「日本」38.00時間

出所:国際労働機関(ILO)2019年

※全就業者平均の一人当たり週間実労働時間。ILOデータベースよりOECD加盟国を抽出

また1年間の労働時間をみていくと、トップは「メキシコ」で2,326時間/年。先進7ヵ国では「米国」がトップで1,784時間/年。「日本」は40ヵ国中20位で、先進7ヵ国では「カナダ」に次ぐ3位です。もちろん39位「フランス」1,320時間/年、40位「ドイツ」1,284/年と比較すると、日本の労働時間は多いですが、世界と比較して特別働きすぎという印象ははやりありません。

【世界主要国「年間労働時間」上位10】

1位「メキシコ」2,326時間/年

2位「コスタリカ」2,048時間/年

3位「韓国」1,927時間/年

4位「ロシア」1,893時間/年

5位「チリ」1,886時間/年

6位「ルーマニア」1,865時間/年

7位「クロアチア」1,824時間/年

8位「米国」1,784時間/年

9位「ニュージーランド」1774時間/年

10位「ハンガリー」1748時間/年

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20位「日本」1,621時間/年

出所:国際労働機関(ILO)2019年

※全就業者平均の一人当たり週間実労働時間。ILOデータベースよりOECD加盟国を抽出

日本人が働ぎ過ぎといわれる理由と、働いても報われない現状

前出のデータはすべての労働者が対象であり、パートタイマーも含むもの。また男女もすべて含みます。日本は正社員と非正社員、また男性と女性で労働条件が大きく変わる国として知られています。そのような状況を顧みると、データだけで「日本人が働きすぎは嘘」というのは早計かもしれません。

「働きすぎ」をさらに示しているのが、有休消化率です。

厚生労働省『令和3年就労条件総合調査』によると、労働者1人あたりに付与されている有給休暇は17.9日。それに対して、取得日数は10.1日で取得率は56.6%。前年より0.3%増でした。「働き方改革」が叫ばれていても、「休みづらい」という風土が問題だといえそうです(関連記事:『平均取得日数は10.1日…「有給休暇」取らざるを得ない実態の真相』)。

もうひとつ問題なのは、「働けど給与はあがらず」という日本の状況でしょう。経済協力開発機構(OECD)のデータによると、世界主要国のなかで平均年収が最も高いのは「スイス」で9万2,555米ドル。日本は35ヵ国中20位で4万1,164米ドルでした。

注目すべきは変動率。日本は30年で2%ほどの増加。それに対してトップの「スイス」は26%増、「米国」(2020年4位)は47%増、「英国」(2020年16位)は44%増、「フランス」(2020年19位)31%増。日本より順位はひとつ下の「韓国」は92%の大幅増を記録しています(関連記事:『会社員の平均年収436万円…30年で「韓国は92%増」で「日本は2%増」の衝撃』)。

日本だけがジリ貧……これが世界視点でみたときの現状。「働いた分だけ報われる」そんな国になることを願うばかりです。

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