高校生の提案で通学時間帯に臨時列車 岩手・三陸鉄道が実証実験

高校生の提案で通学時間帯に臨時列車 岩手・三陸鉄道が実証実験

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/05/14
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駅前で臨時列車の利用を呼び掛けるチラシを配る宮古商工高の生徒=岩手県宮古市の宮古駅で2022年5月9日午後5時46分、奥田伸一撮影

岩手県沿岸部を走る第三セクターの三陸鉄道(三鉄)で9日、高校生の通学利用促進を目指す実証実験が始まった。同県宮古市の県立宮古商工高の生徒たちが、沿線の高校生が利用する時間帯の増便を提案したのがきっかけで、同市と周辺の区間で平日夕方に臨時列車2本を運行する。実験は7月22日までの予定で、三鉄は「利用状況を精査したうえで、今後の対応を検討する」としている。

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宮古商工高の商業学科は地域課題の解決策を探る研究授業を実施している。2021年度は今春卒業した6人のグループが三鉄の利用促進策に取り組んだ。研究を通じて「三鉄は旅行者優先のイメージがある」として、地域住民の利用増に焦点を絞った。1月には市内の高校生約940人に利用経験や乗車目的などをインターネットでアンケートし、同世代の利用状況を調べた。

グループはアンケート結果を基に、現在のダイヤを「通学に利用しやすい時間帯に運行されていない」「運行本数が少ない」などと分析。2月に市内で開かれた研究授業の発表会で、朝夕の増便や、学校が長期休暇中は本数を減らす弾力的なダイヤ編成などを提案。宮古市が発表内容を三鉄に伝え、実証実験につながった。

卒業生の研究を引き継いだ3年生6人は9日、臨時列車の運行時刻に合わせて宮古駅前で利用を呼び掛けた。久保田衣音(いおん)さん(17)は「利用客が多い他県の鉄道を勉強しながら研究を進めたい」と意気込んだ。菅康裕教諭(48)は「卒業生はアンケートで集めた生の声を生かして率直な意見を出した。今年度は更に具体的な提案ができれば」と話していた。【奥田伸一】

三陸鉄道

本社は岩手県宮古市。岩手県や宮古市など沿線の自治体が出資する第三セクター。1984年4月に旧国鉄線を引き継ぐなどして開業した。2011年3月の東日本大震災で大きな被害が出たが、14年4月に復旧。19年3月にJRから移管された区間と合わせ、現在の久慈(久慈市)―盛(さかり)(大船渡市)の路線となった。国土交通省によると、全長163キロは全国の三セクで最長。

毎日新聞

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