
堺雅人の真価が問われる
俳優・堺雅人主演で7月スタートのTBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」に一抹の不安がささやかれている。
同ドラマは空前のスケールで制作され、出演者も超豪華。〝主役以外の作品には出ない〟と言われる役所広司を筆頭に阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李らトップ俳優が揃い踏みする。さらに歌舞伎界からは昨年のNHKドラマ「鎌倉殿の13人」でブレークした坂東彌十郎や、名バイプレイヤーで知られる濱田岳の出演も決まっている。
制作費は通常ドラマの数倍。主演が「半沢直樹」シリーズの堺ということもあり、テレビ関係者は「今年1番の注目作品になることは間違いない」と声をそろえる。
ただ、あまりにも豪華キャストを揃えたばかりに、視聴者の〝期待値〟は高まる一方。こういう時は〝逆流〟した時の心配もしなければならない。
主演の堺はドラマ情報が解禁されたのと同時に「台本を読んで、福澤監督はじめ企画した方の深い愛情を感じました。けれども、あまりに壮大で複雑でスピーディーな物語なので、準備が追いついていない状況です」などとコメント。撮影はすでに始まっており、業界でも徐々にドラマの〝前評判〟が漏れ伝わってきている。芸能プロ関係者の話。
「堺さんが言うように、複雑でスピーディー。登場人物も多く、1度見逃してしまうと、次から話の展開に付いて行けず、離脱してしまう可能性はありますね。まぁ、そこは見逃し配信や丹念にダイジェスト版を作ることでカバーできるとは思いますが」
視聴者の中には「半沢直樹」シリーズのようなドロドロとした企業ドラマをイメージしている人も多いだろうが、漏れ伝わる話を聞く限り、どうもそうではないらしい。
「アクションシーンもありますし、出演者の入れ替わりも激しい。1~2話出ただけでいなくなる人もいる。〝半沢系〟を想像していただけに、意外でした」(同)
その意外性が奏功すればいいが、「思ってたのと違う」となった場合、視聴者がどうなるかは読めない。
「初回は拡大版で放送。事前のプロモーションもぬかりはありません。キャストの面々を見れば、視聴者の期待値が高いことは宿命。それに応える作品になると思いますよ」とは同ドラマに関わるスタッフだ。果たしてどうなるか――。
東スポWEB