フォーブス「フィンテック50」 仮想通貨で注目の9社がリスト入り

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2018/02/16
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フォーブスは2月13日、最新の「フィンテック50」リストを発表した。投資や借り入れ、貯蓄、大手銀行のリスク管理の在り方やヘッジファンドのデータ分析・投資の方法を変えるフィンテック関連事業に携わる企業のうち、代表的な50社を選出するものだ。

さまざまなことが変化するなか、今年で3度目のリスト発表となる今回、新たにリストに入った企業が21社に上ったことは、驚くべきことではない。特に大きな注目を集める仮想通貨に関連する企業からは、9社の名前が挙がった(うち5社が初選出)。

ビットコインをはじめとする仮想通貨の価格の乱高下は、連日のようにヘッドラインを飾っている。そして、そうしたニュースの裏側ではブロックチェーン技術に関わる各社が、仮想通貨市場だけでなく金融取引が行われ、記録される方法も変えることになり得る取り組みを支えるための関連インフラの構築を推進している。

リストの作成にあたって対象としたのは、米国内に顧客を持ち、米市場に影響を与える企業だ。国内に拠点がないものも含めている。ただし、公開会社とその事業部門は除外した。以下、仮想通貨関連の9社の創業者と出資者、注目点や脅威を与える対象などについて紹介する。

・Bitfury Group(ビットフューリー・グループ)/本拠地:アムステルダム(オランダ)──ビットコインのマイニング、セキュリティ対策のためのハードウェアとソフトウェアを提供。また、政府やサプライチェーン、保険業界向けに、ブロックチェーンをサポートするためのソフトウェアを提供する。

注目点:ジョージア(グルジア)政府と共同で、土地の登記にブロックチェーンを活用するシステムを構築
創業者:バレリー・バビロフ(38、CEO、フォーブス「世界の仮想通貨長者ランキング」13位)
出資者と調達額:Credit China FinTech Holdings、DRW Venture Capital、iTech Capital、Georgian Co-Investment Fund、Blockchain Capital、Binary Financial、Bill Taiから総額9000万ドル(約96億円)
脅威を与える対象:政府にテクノロジー提供してきた各社

・Blockchain(ブロックチェーン)/本拠地:ロンドン(英国)──世界で最も利用者が多い仮想通貨ウォレットを提供。米国ではカリフォルニアを含む22州でサービスが利用可能になっている。リチャード・ブランソン、アルファベットのベンチャーキャピタル部門GVも出資。

注目点:2300万を超えるブロックチェーンウォレットを作成
創業者:ピーター・スミス(CEO)、ニコラス・ケアリー、ベン・リーブズ
出資者と調達額:Lakestar、Lightspeed Venture Partners、その他から総額7000万ドル
脅威を与える対象:コインベース、ザポ

・Chain(チェーン)/本拠地:サンフランシスコ(米国)──金融機関にブロックチェーン技術を提供するほか、フィンテックやEコマース関連企業に元帳管理のためのソフトウェアを提供。

注目点:ナスダック、シティグループのブロックチェーンを活用したインフラ構築の取り組みを支援
創業者:アダム・ラドゥイン(36、CEO)、デボン・ガンドリー(CPO、36)、ライアン・スミス(CTO、31)
出資者と調達額:RRE Ventures、Khosla Ventures、Citi Ventures、Nasdaq、Visa、Fiserv、Orange Digital Ventures、Digital Currency Group、Blockchain Capital、Pantera Capital、 500 Startups、Thrive Capital、その他から総額4370万ドル
脅威を与える対象:金融業界の非効率的な従来型の記録管理

・Chainalysis(チェーンアリシス)/本拠地:ニューヨーク(米国)──同社のブロックチェーン・データ分析技術により、警察などの組織が特定の仮想通貨の取引を追跡することが可能になった。

注目点:顧客には米内国歳入庁(IRS)や連邦捜査局(FBI)、麻薬取締局(DEA)、欧州警察機構(Europol、ユーロポール)などが名を連ねる
創業者:マイケル・グロネガー(47、CEO)、ジャン・モラー(46、最高技術責任者:CTO)、ジョナサン・レビン(27、最高リスク管理責任者:CRO)
出資者と調達額:Point Nine Capital、Digital Currency Group、FundersClub、Techstars、Converge Venture Partnersから総額160万ドル
脅威を与える対象:仮想通貨を悪用する犯罪者

・Coinbase(コインベース)/本拠地:サンフランシスコ(米国)──1000万人以上が利用する仮想通貨ウォレットを提供するほか、ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコインを取り扱う取引所「GDAX」を運営。

注目点:2017年の売上高は10億ドルを超えたと伝えられる
創業者:ブライアン・アームストロング(35、CEO、フォーブス「世界の仮想通貨長者ランキング」6位)
出資者と調達額:IVP、Greylock Partners、 Draper Associates、Andreessen Horowitz、the New York Stock Exchange、Draper Fisher Jurvetson、その他から総額2億1700万ドル
脅威を与える対象:その他の仮想通貨取引所と不換紙幣

・Ripple(リップル)/本拠地:サンフランシスコ(米国)──ブロックチェーン技術による外国への送金を可能にした。

注目点:顧客の銀行は、スペインのサンタンデールやスイスのUBSなど100行以上
創業者:クリス・ラーセン(57、フォーブス「世界の仮想通貨長者ランキング」1位)
出資者と調達額:SBI Investment、Santander InnoVentures、Seagate Technology、CME Ventures、Standard Chartered Bank、Andreessen Horowitz、Lightspeed Venture Partners、Digital Currency Group、Blockchain Capital、Accenture、その他から総額9360万ドル
脅威を与える対象:コルレス・バンクと決済機関SWIFT

・Shapeshift(シェイプシフト)/本拠地:ツーク(スイス)──同社サービスのユーザーは、口座やウォレットを開設せずに70種類以上の仮想通貨の取引を行うことができる。プライバシー保護を最大限に強化するため、銀行口座とはリンクさせておらず、不換紙幣の使用を認めていない。

注目点:過去に従業員からハッキングの被害に遭ったが、顧客の仮想通貨が奪われることはなかった
創業者:エリック・ ボーヒーズ(33)
出資者と調達額:Earlybird Venture Capital、Digital Currency Group、 Lakestar、Access Venture Partners、Pantera Capital、 Blockchain Capital、FundersClubから総額1220万ドル
脅威を与える対象: その他の仮想通貨取引所

・Symbiont(シンビオント)/本拠地:ニューヨーク(米国)──資本市場にブロックチェーン技術のプラットフォームを提供する。

注目点: デラウェア州内での企業の株式発行や株取引をブロックチェーンなどの分散型台帳で管理するための取り組みに協力
創業者: マーク・スミス(48、CEO)、アダム・クレレンステイン(29、CTO)、エバン・ワグナー(27)
出資者と調達額:Celeridem Capital Management、Medici Ventures、Fenbushi Capital、SenaHill Partners、その他から総額1540万ドル
脅威を与える対象:米金融ITソリューションプロバイダーのブロードリッジや、ニューヨークメロン銀行、ステート・ストリート銀行などの管理銀行

・Xapo(ザポ)/本拠地:パロアルト(米国)──仮想通貨を(積極的に取引するものではなく)「デジタル・ゴールド」として保有したい投資家や企業のために、オフラインで安全に保管するためのソリューションを提供。また、主に発展途上国の消費者向けにビットコインウォレットを提供する。

注目点:投資信託ビットコイン・インベストメント・トラストが保有するビットコインを保管
創業者:ウェンセス・カサレス(43、CEO)
出資者と調達額:Benchmark、Greylock Partners、Ribbit Capital、Index Ventures、Fortress、Emergence Capital Partners、その他から総額4100万ドル
脅威を与える対象:仮想通貨の保管のためのその他のソリューション

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