【コラム】好対照なスペイン2大巨頭...動じないレアル・マドリード、揺れ動くバルセロナ

【コラム】好対照なスペイン2大巨頭...動じないレアル・マドリード、揺れ動くバルセロナ

  • サッカーキング
  • 更新日:2017/08/11
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好対照なオフを過ごす両クラブ [写真]=Getty Images

スペインの2大クラブは、対照的な夏を過ごしている。

最初に激震が襲ったのは、レアル・マドリードだった。エースであるクリスティアーノ・ロナウドが退団を示唆したとポルトガル紙『ア・ボーラ』が報じた。退団の動機は、スペイン国税局に脱税の疑いで告発されたからだ。シーズン後の6月下旬、FIFAコンフェデレーションズカップに挑むポルトガル代表合宿で、同僚に退団の意思を示した報道されるとスペイン国内のメディアは、 C・ロナウド一色となった。

しかし、レアル・マドリードは慌てもしなければ、苛立つこともなかった。地面の奥底の隅々にまで根を張り、そびえ立つ大樹のように落ち着いていた。本人が正式にコメントを出さなくても、クラブは静観し、チームはジダン監督のもと何事もなかったように黙々とアメリカでのプレシーズンを過ごした。マイアミでバルセロナとの“エル・クラシコ”に敗れたが「あぁ、やっぱりC・ロナウドがいないとダメか」「ポルトガル人の得点力が欲しいな」と彼の不在が嘆かれるどころか、話題にも挙がらなかった。マルコ・アセンシオらが活躍し、むしろエースがいなくても今のレアル・マドリードが強いことが強調された。

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大会期間中、去就ばかりに注目が集まった[写真]=NurPhoto via Getty Images)

7月31日に出廷した時にも「ここにいるのは、僕がクリスティアーノだから。そうでなければ、いないだろう」と自分が有名だからゆえに疑いをもたれたという趣旨の彼らしいコメントが注目されただけで移籍が関連づけれた報道はなかった。後日、その日の法廷で「イングランドでは何の問題もなかったから、僕はイングランドに戻りたい」というコメントが報道された時も、6月下旬に起きたような退団騒動は起こらなかった。

メディアも、マドリディスタも、そしてクラブもこれまでに何度も退団騒動を起こしてきたC・ロナウドが出て行くことはないと思っており、もし仮に退団しても、それほど大きな損失はないと考えている。大量得点で勝利する試合は減るかもしれないが、勝利数は変わらないと計算している。昨シーズン、リーガでエースを温存した時もレアル・マドリードは着実に勝点を重ねたという実績もある。

レアル・マドリードは、トニ・クロース、ルカ・モドリッチ、カゼミーロを中心に強く美しいサッカーを実践する。今やバルセロナをしのぐクオリティと展開力がある中盤を持つチームは、エースがいなくとも昨シーズン同様に強い。マンチェスター・Uと対戦した今シーズン初めてのタイトルマッチ、UEFAスーパーカップでも実力を見せつけた。

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スーパー杯を制し、まずは今季一冠を獲得[写真]=Anadolu Agency/Getty Images

仮にポルトガル人ストライカーが退団すれば、重圧の中で結果を残せるのか大きな懸念はあるが、将来性抜群の18歳のフランス代表キリアン・ムバペに投資すればいい。レアル・マドリードは、どこにも負けない経済力を有している。現欧州王者はさらにチームの完成度を高めており、かつ世界のどのクラブよりも輝かしい歴史があリ、裕福だ。バロンドーラーであるが、C・ロナウドは1選手だ。1人が何を言っても、レアル・マドリードは動じない。

一方、バルセロナはご存知のようにネイマールに振り回された。アメリカでのプレシーズンでは常にブラジル人の去就に注目が集まっていが、本人は閉口を貫き、憶測を大きくした。ピケがインスタグラムで「彼は残る」と投稿したことも火に油となり、さらに騒ぎは大きくなった。結局は退団し、ブラジル人はパリで入団記者会見を行い、一息ついているが、今のバルセロナは水鳥が派手に飛び立った後の水面のごとく揺れている。ジョアン・ガンペール杯で、買い戻したスペイン代表ジェラール・デウロフェウがネイマールがいたポジションで起用され、得点を決めた。しかし、バルセロニスタの不安と不満を払拭するようなパフォーマンスを見せたわけではない。ブラジル代表のエースに見劣りしないアタッカーの獲得をクレは望んでいるが、そんな選手は地球上にはなかなかおらず、ましてや市場はそのネイマールの移籍もあり、価格が暴騰している。ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は「どの選手もバルサより上には立てない」とコメントしたが、クラブがいまだにネイマールによって酷く揺さぶれていることは周知の事実だ。

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破格の違約金でPSGへと移籍した [写真]=Icon Sport via Getty Images

対照的な夏を過ごす両者は、13日と16日にスペイン・スーパーカップで相見える。タイトルが懸かった公式戦であり、マイアミでの親善試合とは違う。13日のファーストレグはカンプ・ノウだ。地元観衆の前でバルセロナは、不安を一掃できるか。できなければ、厳しい残暑が待っている。

文=座間健司

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