復帰した宮原知子は五輪に行けるのか。NHK杯5位をどう評価すればいいのか?

復帰した宮原知子は五輪に行けるのか。NHK杯5位をどう評価すればいいのか?

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  • 更新日:2017/11/12
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320ぶりにNHK杯で復活した宮原知子の5位には五輪代表に近づく価値があった(写真・ロイター/アフロ)

フィギュアスケートのGPシリーズ第4戦のNHK杯が行われ、左股関節の疲労骨折から320日ぶりに実戦復帰した宮原知子(19、関大)は、ショートプログラム(SP)が、65.05点で6位、フリースケーティング(FS)が126・75点の6位の計191・80点で5位という結果に終わった。

昨季のGPファイナル2位、自己ベスト218.33点を持つ宮原にすれば物足りない成績となったが、宮原自身は、「試合勘など、いいイメージでスタートを切れました。練習通りのことを出せて、点数よりも、今の段階では演技としてはまずまずです」と手ごたえを感じとっていた。

このブランクを乗り越えての5位という結果と演技内容をどう評価すべきなのか。

元全日本2位で現在、後進を指導している中庭健介氏は「1年近くのブランクがあり、どれだけの動きができるかと心配していましたが、想定以上の出来で驚いたというのが正直な感想です。五輪代表争いに向けて大きな復活の一歩を踏み出したのではないでしょうか」と、宮原の感触同様に高く評価した。

「フリーでミスが生まれるのは仕方がないことです。それよりも成功したジャンプの質は非常に高いものでしたし、何よりフリーのプログラムから3回転―3回転の数を減らすことなく難易度の高い内容で臨んだ姿勢が評価できます。またプログラムコンポーネンツ(演技構成点)が、しっかりとしたものでジャッジにも評価されました。ジャンプも恐々跳んでいるなという雰囲気もなく、故障の影響を感じさせず、経験と落ち着いた大人の演技、表現力でショート、フリー共に、曲と見事にシンクロしていました。フリーでは4分の時間が短く感じたほどです。宮原選手の強みが健在だったわけです。最悪なのはノーミスで得点が上がらないという結果です。しかし、宮原選手の場合、ジャンプのミスなど修正ポイントはハッキリしていますから期待値が高まります。ミスのあったフリーで最後のジャンプを2回転アクセルー3回転トゥループに変えた“リカバリー能力”も、復活の証ではないでしょうか」

SPの冒頭の3回転ルッツ+3回転トゥループのコンビネーションジャンプは、2つ目の3回転が2回転となり、3回転ルッツも回転不足と判定された。だが、演技構成点は34.03点をマークしていた。これは、昨年12月のGPファイナルで叩き出したSPの自己ベスト74.64点時の演技構成点33.65点を上回るものだった。リハビリをしている間に、振り付けなど、演技力の向上に力を入れていた効果だろう。ステップなどのスケーティング技術、演技力、曲への同調などは、ブランクを感じさせないどころか、進化していたのである。

FSの演技構成点も68.52点で、これも同じくFSの自己ベスト時の70.45に比べて、わずか1.93点及ばないだけの高得点だった。

ただFSではジャンプにミスも目立った。冒頭の3回転ループは成功、続く3回転ルッツ-3回転トゥループのコンビネーションジャンプも着氷したが、続く3回転フリップは2回転になり、後半も2回転アクセルからのコンビネーションジャンプはタイミングが合わずに連続にできず3回転サルコーも跳びきれなかった。

このあたりの原因は、やはり左股関節への不安にあるのではないか、というのが中庭氏の分析だ。

「サルコージャンプは、左足でバランスをとりながら右足の太腿を振り上げながら、左足のインサイドで跳ぶので左足への不安が出やすいジャンプです。またショートでは、ルッツの回転不足をとられました。ルッツ、フリップは、右足のトゥ(つま先)で踏み切りますが、左足の使い方がとても重要で、左足の滑りや動きがスイッチになって両足で跳ぶジャンプなのです。宮原選手は、まだ左足に不安があるので、右足のトゥ頼みになってしまっているのかもしれません。ここが、まだ練習の足りていない部分かもしれませんが、次のスケートアメリカまで中1週間あり、全日本までは、1か月以上あります。修正は可能でしょう。スケート界で宮原選手の練習量の凄さは有名です。今回は、そこに不安を抱えた状況で、しかも、いきなり復帰戦が、NHK杯というプレッシャーのある大舞台でした。その点を考慮しても五輪代表争いで非常に期待が持てる存在になったと思います」

2枠しかない平昌五輪代表争いは、ロシア杯3位、中国杯2位の樋口新葉が一歩リードしている。GPファイナル出場は、まだ微妙で他ライバルの今後の結果待ちだが、出場することができれば大きなアドバンテージを得ることになる。しかし、「これから体力を戻して調子を上げていく」という全日本3連覇の宮原が、次戦のGPシリーズのスケートアメリカで、さらに復調し、代表争いの大一番となる全日本選手権にピークを合わせてくれば、本来、大本命だった彼女も、また代表有力候補の一人になることは間違いない。

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