森友文書改ざん 佐川元理財局長の賠償責任認めず 大阪地裁

森友文書改ざん 佐川元理財局長の賠償責任認めず 大阪地裁

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/11/25
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大阪地裁に入廷する赤木雅子さんの代理人弁護士=大阪市北区で2022年11月25日午後1時46分、川平愛撮影

学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻雅子さん(51)が、改ざんを主導した佐川宣寿(のぶひさ)・元理財局長(65)に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(中尾彰裁判長)は25日、雅子さん側の請求を棄却した。

森友文書改ざん 赤木さん妻が控訴意向

訴訟を巡っては、佐川氏とともに被告だった国が2021年12月、雅子さん側の請求を全面的に受け入れる「認諾」を宣言。自殺と改ざん作業との因果関係や約1億円の賠償請求を認め、裁判を一方的に終結させた。

近畿財務局の上席国有財産管理官だった赤木さんは、学園への国有地売却が発覚した17年2月以降に数回、上司の指示で改ざん作業を強いられた。うつ病を発症して休職し、問題が表面化した直後の18年3月に自宅で命を絶った。

雅子さんは20年3月、国と佐川氏を相手取って提訴し、「人生を破壊したのは理財局」などと記された赤木さんの遺書や手記も公表した。

雅子さん側は「赤木さんは佐川氏の指示で自死に追いやられた」として、佐川氏の賠償責任を主張。一方、佐川氏側は国家賠償法を巡る最高裁判例を挙げ、公務員個人の賠償責任は問えないと反論していた。最高裁は国家公務員が職務中の行為で他人に損害を与えた場合、国が責任を負うとの判断を示している。

訴訟では、赤木さんが改ざんの詳細な経緯を記録した「赤木ファイル」が開示された。赤木さんの備忘記録や佐川氏の「直接指示」を示すメールも含まれていたが、改ざんの動機や具体的な指示系統など今も解明されていない点が少なくない。【山本康介】

財務省の決裁文書改ざん問題

森友学園が国有地を約8億円の大幅な値引きで取得した取引を巡り、財務省と近畿財務局は組織ぐるみで関連の決裁文書の改ざんを繰り返した。同省の調査報告書によると、安倍晋三首相(当時)が2017年2月、「(取引に)関与していれば首相も国会議員も辞める」と国会で答弁。妻昭恵氏らの名前が書かれた売却の決裁文書について、佐川宣寿・理財局長(同)が改ざんの方向性を決定付けた。佐川氏を含む同省職員ら38人が虚偽公文書作成容疑などで刑事告発されたが、大阪地検特捜部は全員を不起訴処分にした。

毎日新聞

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