【鉄板&旬パーツ】Power Limitカスタマイズで消費電力大幅ダウン! GeForce RTX 3080のクロックをイジってみた

【鉄板&旬パーツ】Power Limitカスタマイズで消費電力大幅ダウン! GeForce RTX 3080のクロックをイジってみた

  • ASCII.jp
  • 更新日:2020/10/18

NVIDIA「GeForce RTX 3080」の発売解禁から1ヵ月。相変わらず品薄ではあるが、チラホラと秋葉原の店頭に入荷しており、Amazonや、ヨドバシカメラ.comでも取り寄せではあるが、注文が可能(10月12日時点)になるなど、入手性は徐々に改善している。

筆者は9月17日の夜間販売(22時解禁)に、栃木県日光市から参戦し、運良く狙っていた「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」をゲット。4Kゲーミングを可能にするパフォーマンスを遺憾なく発揮し、解像度3440×1440ドット、レイトレーシング盛々の画質最高品質で「CONTROL ULTIMATE EDITION」を90fps前後(G-SYNC 100Hz駆動液晶ディスプレー)でプレイしている。

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「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」。3連ファンの大型GPUクーラーを搭載する

そんななか出てきたのが、GeForce RTX 3080/3090でのデスクトップクラッシュ問題だ。これは2000MHzオーバーのGPUコアクロックで動作した際に、突如ゲームがフリーズ(クラッシュ)するというもの。

GeForce RTX 3080のNVIDIAリファレンスブーストクロックは1710MHzになっており、オーバークロック仕様の製品でもデフォルト設定でGPUコアクロックが2000MHzを上回るのはまれで、RTX 3000シリーズの安定性向上が向上されたドライバー(GeForce 456.55 Driver以降)も提供されているが気になるところだ。

10万円アンダーで、GPUクーラーを取り外して水冷化しても、クーラーを元に戻せば保証を受けられるのが魅力の愛機「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」を使って、新旧ドライバーの差など、いろいろと試してみたのでお届けしていこう。

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GPUクーラーを固定するネジがシールで封印されていない。物理破損や、冷却液洩れによる腐食、破損時はNGだが、本格水冷化してもGPUクーラーを元に戻せば無償修理を受けられる

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ブーストクロックはNVIDIAリファレンスクロックの1710MHzなる

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ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinityに対応するウォーターブロックが、おなじみのEK Water Blocksから11月ごろに発売予定になっている

2000MHzオーバーで確実に止まる

筆者所有の「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」のGPUコアクロックは、瞬間的に1900MHz台までアップすることはあるが、おおむね1800MHz台で推移しており、当然ながらゲーミング中にフリーズ(クラッシュ)することは皆無だ。

ただ、「MSI Afterburner」(4.6.3 Beta 2)を使って、手動でPower Limitや、コアクロックを設定して、ブーストクロックが2040MHz~2080MHz程度になるように、オーバークロックすると話は一変。GPUクーラーファンの回転数を100%に設定し、GPUコア温度を50度台に保っても、確実にフリーズ(クラッシュ)してしまいブラックアウトしたゲーム画面から、デスクトップ画面に復旧することも、ままならなくなった。

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ゲーム画面がフリーズしてもGPU負荷は継続。デスクトップ画面に戻ることもできず、強制再起動することに

筆者の環境で試した限りでは、最新の「GeForce 456.71 Driver」でも、2000MHzを超えるようにオーバークロックすると症状が発生。どうも2040MHz辺りに超えられない壁が存在しているようだが、リファレンスブーストクロックの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」を、デフォルト設定で使う限り、まったく問題ない。

あくまでも筆者所有の「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」を使った際の結果だが、致命傷ではないだろう。むしろ、画面にXOのような文字が大量に表示され、症状発生=メーカー修理直行だったGeForce RTX 2080 Tiの“XO問題”のほうが深刻な問題だった気がする。

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Power Limit 105%、GPUコアクロック+100MHz(ブーストクロック1810MHz)に設定することで、クロックは2080MHz程度まで伸びた

安定性向上ドライバーのパフォーマンスに大差なし

「GeForce 456.55 Driver」以降ではGeForce RTX 3080/3090の安定性向上が謳われている。そこで、果たしてパフォーマンスに差が出るのか試してみた。

初期ドライバー「GeForce 456.38 Driver」を含めた、3つのバージョンのGPUコアクロックとフレームレートの推移をGPU負荷の高い「CONTROL ULTIMATE EDITION」を解像度3440×1440ドット、最高画質、レイトレーシングオン、DLSSオフでプレイした際のコアクロックなどを「HWiNFO」で記録。同じシーン、動きを行った際の60秒間の数値を抽出し、グラフにまとめたのが以下になる。

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GPUコアクロックの推移

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60秒間のGPUコアクロック平均値

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フレームレートの推移

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60秒間のフレームレート平均値

GPUコアクロックの平均値は、最新ドライバーのGeForce 456.71 Driverが最も高く、1900MHz台を記録することが多々あったが、フレームレートへの影響は微々たるもので、平均フレームレートは88fps程度と横並びになっているので、とくに気にせずに最新ドライバーを導入して良いと思われる。

安定動作する2000MHzのギリギリを攻めてみた

デフォルトクロックで不安なく動作した「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」だが、2000MHzの壁があるのも事実。ここはひとつ、安定動作するギリギリを狙ったオーバークロックを、ここまでと同じPC環境と、「MSI Afterburner」(4.6.3 Beta 2)で試してみた。

ブーストクロックはゲームの負荷やGPU温度など、さまざまな要因で変わってくるが、最近筆者がメインでプレイしている「CONTROL ULTIMATE EDITION」で、ブーストクロック1900~2000MHzで推移するところを探ってみると、Power Limitは「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」で設定できる上限となる105%、GPUコアクロック+100MHzで、1時間近く問題なくプレイ可能だった。

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「CONTROL ULTIMATE EDITION」を、オーバークロック状態で数日1時間程度プレイしたが、怪しい挙動はなかった

クロックはGPU負荷が低くなったときに2010MHzまでアップするが、プレイ中はおおむね1935~1995MHzで推移し、10分間の平均クロックは1964.35MHzになっている。ただ、実効クロックのアップは100MHz未満だけあってフレームレートの上昇は、平均フレームレートで約3fpsと、誤差に入ってしまう数値になっている。

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オーバークロック状態で「CONTROL ULTIMATE EDITION」をプレイした際のGPUコアクロック

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オーバークロック状態で「CONTROL ULTIMATE EDITION」をプレイした際の120秒間のフレームレート(CapFrameX)

ゲーミング中のフリーズ(クラッシュ)の危険を冒してまで、狙うほどのパフォーマンスアップはないが、2000MHzの壁ギリギリを狙って設定を詰めていく過程は楽しく、やり遂げた感もある。「CONTROL ULTIMATE EDITION」のようなシングルプレイのゲームでは、メモリークロックも詰めたオーバークロック設定でプレイし、ほかの人と一緒にプレイするオンラインゲームでは、安定重視のデフォルト設定でプレイするのが良さげだ。

上がダメなら下に挑戦! システム消費電力が100Wダウン

2000MHzの壁ギリギリを攻めるオーバークロックは、それなりに楽しいがフレームレートへの影響は微々たるものだった。大幅なクロックアップができないなら、低消費電力を狙うのもありというわけで、Power Limitを100%から10%刻みで落としながら、パフォーマンスと消費電力をチェック、GeForce RTX 3080のスイートスポットを探ってみることにした。

「3DMark」のレイトレーシングテスト「Port Royal」を実行。同テストのスコアと、「Watts up? PRO」で記録したテスト中2分30秒間のシステム消費電力の推移をまとめている。

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「Port Royal」実行時のシステム消費電力の推移

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「Port Royal」実行時のシステム消費電力の平均値

「Port Royal」実行中のシステム全体の消費電力は、Power Limit 100%時で約390W台で推移しているが、Power Limitを10%下げるごとに、約30W近くもダウン。「Port Royal」のスコアや、平均消費電力、1Wあたりのスコアを見ていくと、100W近くの消費電量ダウンが見込めるうえ、1Wあたりのスコアが33.98と最も高くなるPower Limit 70%時が、RTX 3080のスイートスポットと言えるだろう。

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「Port Royal」のスコア

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1Wあたりの「Port Royal」のスコア

Power Limit 70%を実ゲームでチェック

続いて、Power Limit 100%と70%で「CONTROL ULTIMATE EDITION」をプレイした際のシステム全体の消費電力と、フレームレートをチェックした。

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「CONTROL ULTIMATE EDITION」プレイ時のシステム消費電力の推移

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「CONTROL ULTIMATE EDITION」プレイ時のシステム消費電力の平均値

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「CONTROL ULTIMATE EDITION」プレイ時のフレームレート

定格100%時のシステム全体の消費電力は440W台での推移になったが、70%時は約120Wダウンの320W台にまで下がっている。それでいてフレームレートは、平均で6.4fps、最小で4.1fpsのダウンに留まっているのはかなり魅力的。GeForce RTX 3080のスイートスポットは、Power Limit 70%と言えるだろう。

デフォルト設定で使っても満足のいく性能を発揮するGeForce RTX 3080だが、「MSI Afterburner」などのツールを使って、プリセットに2000MHzの壁ギリギリの設定や、Power Limit 70%の設定を保存しておき、ゲームタイトルや、プレイする画質設定などに合わせて、カスタマイズして使うのも楽しいので、おすすめだ。

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「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」の次なるステップは、当然、EK Water Blocksのウォーターブロックを使っての本格水冷化! クロックアップ、低消費電力化、そして本格水冷化とたっぷり遊べるRTX 3080だ

藤田 忠 編集●北村/ASCII

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