42歳派遣社員、貯蓄ゼロからの出発。貯金と投資、どう進める?

42歳派遣社員、貯蓄ゼロからの出発。貯金と投資、どう進める?

  • MONEY PLUS | くらしの経済メディア
  • 更新日:2021/04/08

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ
今回の相談者は、42歳、会社員の女性。4月から長期の派遣社員として就業が決まった相談者。貯蓄ゼロの状態から老後資金を作っていくには、貯金と投資をどのように進めればよいでしょうか? FPの氏家祥美氏がお答えします。

4月から派遣社員で就業することになりました。それに合わせて老後に向けての貯蓄に力を入れていくつもりなのですが(結婚予定はなし)、同時に投資(つみたてNISAや単元未満株の購入)にも興味があります。しかし、現時点での貯蓄は0円。給料が出たらまずは貯金に専念した方がいいのか、それとも同時に投資も進めたほうがいいのか迷っています。それぞれ金額の目安などがあれば教えていただきたいです。

【相談者プロフィール】
・女性、42歳、長期の派遣社員、独身
・同居家族について:一人暮らし
・住居の形態:賃貸
・毎月の世帯の手取り金額:20万円
・ボーナスの有無:なし
・毎月の世帯の支出の目安:17万円

【毎月の支出の内訳】
・住居費:7万3,000円
・食費:4万円
・水道光熱費:1万円
・保険料:3,800円
・通信費:6,000円
・お小遣い:2万円

【資産状況】
・毎月の貯蓄額:0円
・現在の貯蓄総額:0円
・現在の投資総額:0円
・現在の負債総額:0円

氏家:4月から長期の派遣社員として働き始めるご相談者さん。現在は貯金0円の状況ですが、老後に向けて貯蓄中心で行くべきか、投資も並行して始めるべきかとご質問をいただきました。一緒に考えていきましょう。

老後資金よりも「緊急予備金」を優先して

現在、ひとり暮らしで派遣社員をしているご相談者さん。「老後資金を貯めたい」というご相談ですが、貯金が0円のいま、真っ先に貯めるべきは老後資金ではなく、「緊急予備資金」です。

緊急予備資金とは、病気やケガ、失業などへの備えとしてすぐに出し入れできるお金のことです。例えば、「骨折をしてしばらく働けない」ことになったら、いつも通りの家賃や水道光熱費等に加えて、入院費用も支払います。働けなければ、収入も減るでしょう。また、自分自身が健康でも、派遣社員は正社員よりも不安定な就労条件のため、会社側の都合により契約が更新されない可能性もあります。そんな場合、次の仕事が見つかるまでには数カ月のブランクが空くことだって考えられます。

いろいろ不安なことを並べてごめんなさい。でも、そうした「万が一」に自分自身で備えてこそ、安心して暮らすことができます。本当に「万が一」のことが起きた時にも、自分の力で立ち上がって歩き出すことができるようになります。

まずは3年間で100万円を目標に

緊急予備資金は、万が一の時に引き出しやすいことが重要ですから、まずは「預金」しましょう。現在の貯蓄可能額は月額3万円です。ボーナスはありませんから、年間の貯蓄可能額は36万円となります。これを3年間続けると、100万円が貯められます。

都市銀行の場合、普通預金の金利は0.001%、定期預金金利は0.002%程度ですが、ネット銀行のキャンペーンなどでは、0.1〜0.2%程度の金利が見られます。最初のうちは、積み立てやすさを第一に、給与口座で自動積立を始め、年に1度くらいはネット銀行等に預け替えをしていってもいいでしょう。

副業や収入アップの道を探しましょう

派遣社員にはボーナスもありませんし、退職金もありません。何歳まで仕事を継続できるかも不透明です。そこで、派遣社員の仕事に慣れて生活のリズムができてきたら、少しずつ副業などで収入を増やす道も考えてみましょう。

副業にはいろんな方法があります。例えば、イラストを描くのが得意、文章を書くのが得意など、自分の得意なことがあるのなら「ココナラ」のようなスキルマーケットに登録して、自分の得意なスキルをお金に換える方法があります。

そんなスキルは持っていない、すぐにお金が欲しい、という場合には、求人サイトに登録して、休日に単発バイトをする方法もあります。本業の副業規定に触れない範囲、体力や精神的に負担にならない範囲であれば、これからは1つの仕事に縛られずに、仕事を組み合わせて持つという発想を持ってもいいのではないでしょうか。

投資を始めるなら副業収入で

現在、投資が気になっているようですが、副業からも収入が得られるようになったら、その収入で投資を始めてみてもいいでしょう。投資には、個別株、投資信託、外貨などがありますが、少額から購入できて国内外の株や債券等に分散投資できる投資信託から始めるといいでしょう。

個別株は、数万円から数十万円程度の資金が必要になりますし、値動きの幅も投資信託よりは大きくなりがちなので、もう少し余裕資金が溜まってからにした方がいいでしょう。

いまは、毎月の給与から緊急予備資金を確実に貯めることを第一に考えましょう。副業も始めてお金に余裕が出てきたら、リスクが低めの投資信託から投資も並行してチャレンジしていくという順番がオススメです。

通信費を見直して、コミュニティへの参加を

家計の中では、通信費に見直しの余地がありそうです。現在月に6,000円の通信費を使っていますが、格安スマホや、今年3月に携帯大手3社から出された新料金プランに切り替えると、1カ月の通信費が月額3,000円程度に抑えられそうです。うまくいけば通信費の見直しで月額約3,000円が節約できます。

このお金をさらに貯蓄や投資に回してもいいのですが、私からは自己投資やコミュニティへの参加に時間とお金を少しずつ回すことをオススメしたいと思います。老後への備えはお金を貯めることも大切ですが、困った時に助け合える人を身近に見つけておくことがリスク回避につながり、結果として、それが老後資金を守ることにもなるのです。

こうした関係性は、一朝一夕にできるものではありません。一見無駄なように思えても、面白そうなイベントがあったらたまに参加してみる、気が合いそうな人がいたら連絡先を交換してみるといったことに、少しずつ時間とお金を使ってみることも心がけてみましょう。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

(氏家祥美)

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