
仙台放送
記憶を残したい、遺族が思いを伝えました。宮城県石巻市では家族4人を亡くした男性が語り部を行いました。伝えたのは「命の大切さ」でした。
宮城県が運営する石巻市南浜町の『みやぎ東日本大震災津波伝承館』では、震災の記憶と教訓を伝え継ぐため、毎週土曜日に語り部による講話が開催されています。
この日、語り部を務めたのは名取市閖上で妻、娘、義理の父と母を津波で亡くした佐々木清和さん。震災後、ふさぎ込むこともあったと言いますが、周囲の支えや語り部活動を通して、徐々に前向きな生活を取り戻していった自身の経験をもとに、『命の大切さ』を伝えていました。
この日は、気仙沼市出身で山形大学に通う畠山美那さんも参加。震災当時、小学3年生だった畠山さんは、自宅が津波に流される瞬間を見た経験から、「あの日」を伝えていく大切さを感じていました。
山形大学4年生 震災当時小3 畠山美那さん
「私たちのように若い世代がいろんな方からお話を聞いて吸収して、これからの世代につなげていくことがすごく大事」
佐々木清和さん
「本当に細い線でもいいですから、震災の記憶と教訓を残していければいいのかなと思っています」
この語り部講話は、事前の予約は必要なく、誰でも無料で参加することができます。