夫婦3組で島原のレストラン「ぺシコ」、熊本の馬肉専門店「菅乃屋」、鶏料理「山ろく」へ【料理評論家山本益博&美穂子「夫婦で行く1泊2食の旅」vol.71】

夫婦3組で島原のレストラン「ぺシコ」、熊本の馬肉専門店「菅乃屋」、鶏料理「山ろく」へ【料理評論家山本益博&美穂子「夫婦で行く1泊2食の旅」vol.71】

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  • 更新日:2021/11/25
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「ペシコ」の「海底から」鮑と春菊のソース

熊本空港へ降り立つのはほぼ20年ぶりでしょうか。天草へ取材に出かけた折に立ち寄り、そのときは市内までは足を伸ばしませんでした。
今回は夫婦3組での旅で、第1の目的は、島原のレストラン「ぺシコ」なのですが、4人は東京から飛行機に乗り、宮崎の2人は車で熊本までやってきて、熊本から島原へフェリーで渡ろうという計画です。
熊本を通過するだけではもったいないということで、前日入りをし、熊本地震で石垣が崩れた熊本城が再建なったので、宿泊先の「ANAクラウンプラザ」前から市電に乗って出かけました。ホテルで、熊本城前の市庁舎最上階から城が眺望できるとのインフォをいただき、そこから城の全景、遠景をゆっくりと眺めました。観覧料は要らず、人もほとんどおらず、なんとも贅沢な時間を過ごしました。

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熊本城の眺め

夕食は、熊本と言えば「馬肉」ということで、馬肉専門店「菅乃屋」銀座通り店に出かけ、桜肉三昧です。馬刺しのほか串焼きはじめ、寿司までいただきましたが、最も人気があったのが「レバー刺し」でした。鮮度が第1のレバー刺しは、熊本ならでは。全員大満足でホテルに戻りました。

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見事な馬刺し

翌日昼前、熊本港から高速フェリーに乗船し、30分ほどで島原に着きました。これまでは、島原へは長崎空港からバスで諫早まで出て、そこから通称島鉄、1両の旅情あふれる島原鉄道に乗り、各駅停車の旅で1時間20分もかかりました。それに比べると、あっというまの島原です。
まずは、ホテルの「シーサイド島原」へチェックイン、と言っても荷物だけ預けて、ホテルからタクシーで「ぺシコ」へ。車で来たのですが、お酒が飲めない人が出ては不公平なので、タクシーでの往復です。
有明海が目の前の「ぺシコ」で昼食が始まりました。アミューズ(つきだし)の「エタリの塩辛バターと薩摩芋のタルトレット」は、かつて漁師だった古老からの話をもとに「片口いわしと薩摩芋」で作り上げたもの。

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エタリ(片口いわし)の塩辛バターと薩摩芋タルトレット

今、「食材探し」に懸命なシェフが多いなか、幼いころから育った島原の子供の頃を振り返り、「里浜ガストロノミー」と称して、里の幸と海の幸を皿の中で調和をとる「自分探し」に夢中になっている井上稔浩シェフの料理はとてもユニークで、舌ばかりか心まで存分に満足させてくれます。
「海底から」と名付けられた料理は、長時間かけて蒸し上げられた鮑を春菊のソースで取り囲んだ一皿。色鮮やかな盛り付けが目を引き、鮑と春菊という意外な組み合わせで「里浜ガストロノミー」を楽しませてくれました。

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「海底から」鮑と春菊のソース

「ぺシコ」は、わざわざ出かけてゆくだけの旅をする値打ちのある1軒です。

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井上稔浩シェフとご一緒に

その晩は、ホテルで用意された和洋のフルコース。気合のこもった料理とおもてなしの心に溢れたサービスでした。
翌日は、早目にホテルをチェックアウトし、島原から再び熊本へ。市内から遠く離れた場所まで車ででかけて鶏料理をいただこうというもの。1時間も車を走らせるとところどころ紅葉した山の中で、人の姿も車もほとんど見当たりません。
車のナビで目的地周辺になると、突然、車が広い駐車場に所狭しと並んでいるではありませんか。店の名前は「山ろく」11時営業開始で、11時半に着いたというのにほぼ1時間待ちです。
天気が良いのと6人組なので、待ち時間が気になりませんでしたが、人の多さにはびっくりです。ベンチに座っていると、ばったり東京の「タイユバン・ロブション」のシェフだった檀崎さんと出合いました。熊本に用事できていて、レンタカーを借りて一人で食べに来たとのこと。お互い、熊本の山奥での遭遇にびっくりでした。
名前を呼ばれて席に着くと、店内は大広間で、各席に囲炉裏が切ってあり、煙がもうもうと立っています。炭火で鮮度の高い地鶏を焼いて食べます。塩焼き、タレ焼きを存分に食べましたが、一番驚いたのが「ぼんじり」。どこで食べても脂肪の塊と思っていたのが、脂っ気は少なく筋肉質で味があることでした。

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地鶏のタレ

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地鶏炭火焼き

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「タイユバン・ロブション」のシェフだった檀崎さんと

まだまだ食べてみないと知らないものがいっぱいあるのですね。友達を誘ってまた来たいと思いましたが、次はいつのことになるのでしょうか?

熊本までは飛行機でひとっ飛びですが、熊本から「山ろく」が遠い旅です。
帰りの飛行機の便まで時間があったので、空港までの途中、宮本武蔵が「五輪の書」をまとめたと言われる霊巖洞へ立ち寄りました。ひとり瞑想にふけるにふさわしい場所にありました。

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宮本武蔵ゆかりの霊巖洞

次回は、「福井・金沢」です。

「ペシコ」
住所/長崎県島原市新馬場町223-1
問い合わせ(完全予約制)/0957-73-9014

「菅乃屋」
住所/熊本県熊本市中央区下通り1丁目9-10 TM21ビル BF
問い合わせ/0120-413-618

「ろばたやき 山ろく」
住所/熊本県山鹿市鹿北町椎持3264
問い合わせ/0968-32-2245

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山本 益博

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