歴代総理の胆力<最終回>(2)待望は「中曽根型」トップリーダー

歴代総理の胆力<最終回>(2)待望は「中曽根型」トップリーダー

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  • 更新日:2020/09/17
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そうした中で、令和の時代を迎えることになった。

しかし、この時代は“特別なすべり出し”となった。新型コロナウイルスの世界的感染拡大である。ために、特に経済が世界的な大ダメージを受けた。日本も例外ではなく、緊急事態宣言による休業事業者などへの補償問題などで、(補正予算など)なんと160兆円というべらぼうな財政支出を行わざるを得なくなった。

また、外出への自粛などから消費が壊滅的となり、年間でGDP(国内総生産)のじつに4分の1が消えるといった状態だ。輸出で成り立つこの国も、世界経済の先行きがまったく見通せない中で、この期に要求される総理大臣の条件が問われている。

一般論から言えば「構想力」「決断力」「実行力」などが問われるが、どうやらここに来て求められる総理像は、「君子豹変」を果たせるに巧みな人物になるのではないかとみている。

これまでの歴史の教訓を踏まえての政策判断、舵取りも結構だが、もはやそれだけでは太刀打ちできない激変の世界情勢になっている。今後、予測できないことだらけのそれということである。当意即妙、何が起こっても間髪を入れず対応する能力が求められるということである。

先般、安倍晋三総理が「体調不安」から、第1次政権同様の政権投げ出しをした。「ポスト安倍」は、石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長の有力候補を押しのけて、菅義偉官房長官が急浮上を果たしている。

しかし、混迷期の総理として菅が適任かとなると、期待して見守るということしか術がない。

となると、本来なら適役は、記憶に新しい“風をよむに敏”で知られ、「風見鶏」の異名のあった中曽根康弘元総理ということになる。しかしながら、中曽根並みの豹変に巧みな総理候補は、悲しいかな政治劣化著しい今の自民党には不在である。

この国の政治の光明は、長いトンネルの先にまだ見えては来ないのである。

小林吉弥(こばやし・きちや)政治評論家。昭和16年(1941)8月26日、東京都生まれ。永田町取材歴50年を通じて抜群の確度を誇る政局分析や選挙分析には定評がある。田中角栄人物研究の第一人者で、著書多数。

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