大津高校・平岡監督、5つのルールで明らかになる名将の指導哲学

大津高校・平岡監督、5つのルールで明らかになる名将の指導哲学

  • テレビドガッチ
  • 更新日:2020/11/22
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熊本県立大津高校サッカー部の平岡和徳総監督が、11月21日放送のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:20~)にゲスト出演。新企画「名将の自分ルール」を通して、その指導哲学が明かされた。

『FOOT×BRAIN』これまでの放送まとめ

熊本県にある大津町の人口は約3万5000人。この小さな町にある公立高校から、これまでに50人ものJリーガーが生まれ、巻誠一郎や植田直通など、日本代表を5人も輩出している。2020年は男子生徒472人のうちサッカー部に207人が所属。しかも部員が1人も辞めないというから驚きだ。

そんな平岡が掲げる最初の名将ルールは「生活習慣の徹底」。取材に訪れたスタッフに対して、部員たちは必ず立ち止まって挨拶。平岡は「生活習慣が安定していないとウチの練習にはついてこられないし、トレーニングには参加できない。挨拶は最低限の条件」と語り、「サッカーは人間がやるスポーツですから、人間力を上げないと技術も戦術も乗らない。大学や社会に出てからも重要なポイントになる」と伝えた。

練習以外でも生活習慣は徹底されており、寮の下駄箱はキレイに整頓され、各自の部屋もしっかりと片付いている。部員たちは「文武両道で、部でも赤点を取らないという取り組みをやっていて、部員全員が一生懸命にテスト勉強をしています」「嫌なプレーをした時ほどキレイな部屋だと心も楽になります」と話していた。また、町中で話を聞いても、部員たちが行きつけの飲食店やタクシードライバーまでが口を揃えて、大津高校サッカー部を高く評価。平岡も「地域に愛されることが一番の応援」と話した。

また、練習にも名将ルールが。それは「練習時間を100分までに制限」していること。強豪校にしては短い気がするが、ある部員は「一つ一つのプレーに集中してやることで、長くダラダラやるよりも良くなる」と語り、平岡も「時間を意識するのはスタート時間ではなくて、いつまでにやるか、何分間でやるか。それによって後の充実感が変わってくる」と述べた。

3つ目の名将ルールは「最初は厳しく、最後はほめる」。例えば、練習では最初の20~30分は厳しい要求を出して緊張感を作るが、残り15分はうまくできた選手を徹底的に褒めて終わらせるのだとか。「褒めたり褒められたりして終われば、早く明日が来ないかなと思うでしょ? 目配り・気配り・心配りが大事とはよく言われるけど、本当に優れた指導者にとって大事なのは言葉配りです。前の3つは当たり前で、そこから選手たちにどんな言葉配りができるかが重要」と選手のモチベーションを高めることの重要性を説いた。

そして、4つ目の名将ルールは「24時間をデザインすること」。平岡が要求する100分のトレーニングを充実させるために、残りの20数時間をどうデザインするか。「今、自分がやるべきことを考えて動ける力“考動力”を日常の中で身につけていかなくてはならない」と言い、常日頃から考えることを習慣化することで、サッカーのプレーだけでなく残りの人生も変わっていくという。

それが顕著に見えるのが朝練。決して強制参加ではないが、ほぼすべての部員が朝6時にはグラウンドに集まり、自分の弱点や課題点を克服するための練習を各々が行っている。平岡は「ちゃんと意識して練習しているかが大切。ストロングポイントを磨きながらウィークポイントを修正できないとウチではできない。やらされている練習時間は最小限にして、自分から進んでやる時間を増やすしかない」と自主的な行動を促している。これは生活習慣とも結びついていて、夜更かしすれば朝練ができないので早寝早起きに繋がり、学校の勉強について行けないと試合にも出られないので集中して勉強できるようになる。

平岡は「大津高校でレギュラーになれたかは意外に小さなことで、その後の50年間で地域、会社、家庭でエース番号を着られるような人間的な成長のよりどころに大津高校の1000日間がなってほしい。正しい努力をするのが大前提で、自分で課題を見つけて朝練を繰り返しながら、100分のトレーニングを充実させる。それが大津高校のローテーションになっています」とビジョンを明かした。

最後、5つ目の名将ルールは「平岡イズムを伝える」。実は、熊本県予選に出場する59チームのうち約20チームの監督が大津高校OBなのだとか。「子供たちが指導者に憧れて、実績を残しながら次代の子供たちの未来に関わっているという、良い場所を作れているのは確かだと思う」と満足げな表情を見せた平岡。先日行われた選手権大会地区予選で大津高校はベスト4で敗退したが、対戦相手となったルーテル学院の小野秀次郎監督は大津高校のOBだ。「厄介なことに教え子たちが本当にいいチームを作り始めている」と述べたように、平岡が培ってきた名将ルールは熊本県内のサッカーのレベルを上げ、ひいては日本サッカーの未来にも繋がっている。

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