幾何学模様や家紋をモチーフにしたハンコ「OOiNN」の必然

幾何学模様や家紋をモチーフにしたハンコ「OOiNN」の必然

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/11/23
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2020年の代名詞ともなったコロナ。そんななか、ここぞとばかりにデジタルシフトは進み、世の中がどんどん便利になっていく。その一方で、その利便性と自らの感性を比較しながら、どのデジタルに乗るのか、私たちは日々、敏感に感じ取っているようにもある。今回のお話しのテーマは「ハンコ」。河野太郎行政改革担当大臣が発信した「脱ハンコ」により、そのあり方が大きく問われた。

日本人のハンコに対する感覚

ハンコ文化はこれまで多くの会社で課題となっていた。わざわざ捺印するために出社せざるをえない人がいたことで、コロナ禍において「非現実的」と批判された。その流れから、各社「脱ハンコ」が推し進められるかたちとなった。実印や三文判、また、出先で急遽購入した安価なハンコなど、ビジネスマンの引き出しをあけたら、様々なタイプのハンコが並んでいるに違いない。特に親世代から譲り受けたハンコは大切に持っていることだろう。

そんなハンコが不要になるなか、「神社にハンコが集まっている」という話も聞こえてくる。世界遺産の一つである下鴨神社(京都)では、不要なハンコを供養する「印章祈願祭」を毎年9月に実施。ここに多くのハンコが集まるのだ。ハンコが不要と言えども、そう簡単には捨てることができない。「神社で供養をする」という日本人の心が見えるシーンだ。

また、日本には、「花押(かおう)」という名前をデザイン化する文化が平安時代の頃からあった。これは、署名の代わりに使われる記号・符号で、自分の名前の一文字を崩してサインしていたもの。ただ、そこから意匠化され、デザインされたものがうまれるようになった。戦国武将たちも花押を持っていたとされており、源頼朝は「頼朝」の二文字の部首のうち「束」「月」を合体させて花押を、足利尊氏も「尊」と「氏」を合体させたものを使っていたそうだ。古くから名前をデザイン化し、自著のサインとして使っていたのだ。

「脱ハンコ」時代だからこそ大切にしたもの

「脱ハンコ」のいまの時代においても、「自分のオリジナル性の高いハンコを持っていたい」という価値観は強く残っているようだ。グラフィカルでスタイリッシュなデザインはんこ・印鑑・ネーム印の「OOiNN(オーイン)」が人気だ。

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日本で最も多い苗字「佐藤」のデザイン

文字自体をリデザイン(レタリング)したタイポグラフィ・ハンコ「GRAPH」シリーズを中心に、これまでの印鑑ショップでは出会うことのなかった印影デザインを展開。専任グラフィックデザイナーがおり、苗字ごとに丹念にデザインしているという。印鑑商品は自社関連工場での刻印としており、その他のボディー・浸透印の制作は、それぞれメーカー(シヤチハタ・タニエバー)の専門工場にて行う。

デザインの担当者に制作背景を聞くと、別の仕事で漢字のデザインに携わった際に、「ふと思いついた」とのこと。お手軽価格で、きちんとデザインされたオーダーメイドのような実用品がこれまでなかったため、ユニークな商品になるのではと心を躍らせたそうだ。

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日本で2番目に多い苗字「鈴木」のデザイン

「『デザイン』という行為は何かをモチーフにすることが多く、OOiNNのGRAPHはんこは『幾何学模様』や『家紋』、『丸窓の障子』等をモチーフとして設計しています。複雑な漢字から極端に画数が少ない漢字等、難しいデザインも数多くありますが、自身でも使えるデザインになるまで完成とはなりません」と、そのこだわりも教えてくれた。

供養してまで大事にしようと思う日本人のモノを思う心と、サインを意匠化したくなるモノづくりの心とが交わったのが「OOiNN」とも言える。古くて新しい、そんな「OOiNN」の誕生は、必然だったのかもしれない。

(なお現在、本商品は好評のためオーダーストップの状態。販売再開は11月下旬を予定とのこと)

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