【7月24日、25日】週末何しよう? 翌週が楽しくなる週末の過ごし方5選

【7月24日、25日】週末何しよう? 翌週が楽しくなる週末の過ごし方5選

  • CREA WEB
  • 更新日:2021/07/22

興味あることは沢山あるけど、「To Do List」じゃ重すぎる、スローなウィークエンドにしてほしい。そんなあなたのために、ゆるーい週末の過ごし方ガイドをCREA編集部が5つピックアップしてみました。

もちろん、今週末は部屋でゆっくり寝て過ごしちゃう、なんてのもOK。だって、週末はまた来週もやってくるんだから。

今週の「週末何しよう?」は特別編。緊急事態宣言が続き出かけることもままならない今、せっかくだから本でもゆっくり読んでみませんか? 今回紹介する5冊の本は読むことで新たな世界への扉を開いてくれる危険な本たち。週末どころか、一生楽しめるぐらいのインパクトです。

①「小説」という自然現象

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「理系」と聞いただけでひるんでしまうほど、物理や数学が苦手だった私にとって、毎号読むたびに刺激をもらえるのが、「小説すばる」で連載している「理系の読み方」。約2,000文字の中に、今まで触れてこなかった知識があふれていて、めちゃくちゃ興奮します。まったく知らなかったことに少しでも近づけるって、素直に嬉しいですよね。

8月号のテーマは「小説技術との付き合い方」。村上春樹の言葉から『現象数理学の冒険』を紹介するという手腕に、「え!どんなオチが待っているの?」とドキドキしながら読んでしまいました。こんなスリリングな読書体験をさせてもらえる書評ははじめてです。

このページで紹介されている本を実際に読むのかと問われると、答えに窮してしまうのですが、それはまた別の話。次回はどんなテーマなのかと、今からわくわくしています。集英社さん! 単行本化されますよね? お願いします!

「小説すばる 8月号」

集英社 960円

②パンデミックをテーマにしたアンソロジー

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新型コロナが流行し始めたころは、『ペスト』や『白の闇』などのいわゆる疫病文学を読み返していましたが、コロナが猛威を振り続けている今は、そういったものからはあえて離れていました。オリンピックも始まりますし、あまりにも目まぐるしく変化する現実についていけなくなってしまって……。

でも『緊急事態宣言下の物語』を読んで、コロナ禍だからこそ生まれた作品、コロナ禍に読むからこそ意味のある作品もある、と改めて気づきました。目を覚まさせてもらったというか。嫌なものから逃げるために、お笑い芸人のYouTubeを見続けている私と違って、作家の方々は現実とちゃんと向き合ってこんな作品を執筆しているとは……。比べるのも失礼な話ですが、やっぱ作家さんってすごい!ですね。

私のお気に入りは、金原ひとみさんの「腹を空かせた勇者ども」。現代性かつリズム感のある言葉で、育ち盛りの中学生が直面しているリアルなコロナ禍を描いています。コロナによってむき出しになってしまった差別問題、そして母親の恋愛、部活、友達。子どもたちはいつだって大人たちのよって作られた環境の犠牲になってしまうけれど、彼女たちの未来は暗いだけではないかもしれないと思わせてくれる物語です。

仕事ができない編集者なので、私には作品をのこすことはできないけれど、このヤバすぎる現実を忘れないために日記でも書き始めようと思います。

『緊急事態下の物語』

尾崎世界観 金原ひとみ 真藤順丈 瀬戸夏子 東山彰良 著
河出書房新社 1,815円

③スーパーマーケットにノスタルジーを探しに行こう!

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CREA WEBでも少ない材料で手軽に作れるおつまみを教えてくれた、酒場ライター・パリッコさんの新刊。

本のタイトルにもなっている「ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある」というエッセイには、スーパーの2階には、古くから続く酒場のような非日常感とノスタルジーを兼ね揃えた雰囲気がある、との気になる記述が。最近、酒場に行けてないので1階で食品を買ったついでに、普段は存在すら意識してなかった2階にも試しに立ち寄ってみることに。ははは。確かに、ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にありました。

映画『万引き家族』で樹木希林が着ていたようなアッパッパと呼ばれるような体のラインをひろわないワンピースや、聞いたことのないブランドだけれど、なんだか履きやすそうなスニーカーがずらりと並ぶ2階の洋服売り場は、どこか懐かしいけれど、新鮮な出合いが散りばめられた空間。さっき買った冷凍うどんが軽く溶けてしまいそうなほど、じっくり探索してしまいました。

他にもこの本の中でパリッコさんは、黄身なしゆで卵を作ってみたり、ごはんのおかずに合う駄菓子を探してみたりと大忙し。緊急事態宣言下は出かけられないし、退屈だなぁと感じている人に是非読んでもらいたい1冊です。日常にはまだまだ冒険が残っていたことに気付かせてもらえます。

『ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある』

パリッコ 著
スタンド・ブックス 1,870円

④本当に食べたいものを作って食べる幸せ

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新型コロナの大流行により、様々な変化が起こりましたが、一番の大きな変化は飲み会がなくなったことかもしれません。コロナ前は、同僚や友達と終電過ぎてもダラダラと飲み続けていたのに、そしてそれが何より大好きだったのに、今はそんなことは皆無。

飲み歩かなくなった結果どうなったかというと、自炊の機会がぐんと増えました。それまでも子どものためには料理を作っていたのですが、お店で飲めなくなってしまったことにより「自分のための料理」を作りたい欲求がむくむくと立ち上ってきたのです。

「自分のための料理」=凝った料理ではありません。冷凍うどんに卵をのっけただけのものだっていいし、うににバターとマヨネーズを合わせたカロリーおばけみたいなおつまみだっていい。自分の気持ちにフィットしたものを作れて、かつ、その料理をゆっくりと味わえたときの幸せったらありません。

そんな料理体験を後押ししてくれるのが、瀬戸口しおりさんの『自分ごはん時々おやつ』。さっと10分で作れるのにかなり本格的なスパイスカレーのレシピものってますよ。私のお気に入りは、にんにくをきかせた、きゅうりだけサンドイッチです。

『自分ごはん時々おやつ』

瀬戸口しおり 著
主婦の友社 1,540円

⑤未来を愛するすべての人に向けて描かれた一冊

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外資コンサルタント会社で会社員として働きつつ、SF作家として活躍している樋口恭介さんの新刊。どのようにジャンル分けしたらいいのか戸惑ってしまう本ではあるのですが、読んでいると元気をもらえたのでご紹介させてください。

樋口さんの名前を知ったのは、Twitter。奥さんについての投稿がとにかく面白く、こんな素敵な女性と家族として生活している樋口恭介さんの考えていることを少しでも知りたい! という野次馬精神で手に取りました。

ページをめくると、哲学者である小泉義之の引用が! 樋口さんの意気込みが感じられるようで、爆笑してしまいました。出版社の説明文「無意味で無価値な仕事を再生産する『制約事項』を爆破し、『本当のイノベーション』を取り戻せ」も最高ですね。

SFもビジネスも詳しくないので、書かれていることの半分以上は理解できていないと思うのですが、ちょっと読み進めるだけでも、

「わたしたちはわたしたち自身の力で、わたしたち自身の歴史を思い描き、わたしたち自身の歴史をつくり、わたしたち自身の歴史を担うべきなのではないか」

「『制約事項』などという『言い訳』の通用しない、ただ純粋に、『本当にほしい未来』だけを考える場所があったとしたら」

などなど、刺激をもらえる文章が過剰ともいえるほどに詰まっています。

仕事をして、子育てをして、恋愛をして、なんてしていると、何も考えずにあっという間に人生が終わってしまいそうですが、ことあるごとに本書に書かれていることを思い出し、本当にほしいと思える未来に向かって、考える自由を取り戻そうと思います。

『未来は予測するものではなく想像するものであるーー考える自由を取り戻すための〈SF思考〉』

樋口恭介 著
筑摩書房 1,980円

文=CREA編集部

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