更年期世代はコレステロール値に要注意!悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす方法

更年期世代はコレステロール値に要注意!悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす方法

  • ヨガジャーナルオンライン
  • 更新日:2022/11/25
No image

AdobeStock

「コレステロール」は悪者だと思っていませんか? コレステロールは体になくてはならないものですが、増えすぎるのも問題です。しかし、更年期以降はコレステロール値がどうしても上がってきてしまいます。放っておくと、心筋梗塞のような命に関わる病気につながることも。そこで今回は、コレステロールのなかでも“善玉”と呼ばれるものを増やし、“悪玉”と呼ばれるタイプのものを減らす方法を紹介します。

そもそもコレステロールは悪者?

先日このような相談を受けました。

「健康診断を受けたら、コレステロール値がものすごく上がっていて驚きました。生活に気をつけましょうと言われたのですが、一体どのように気をつければよいのでしょうか?」

そもそも、「コレステロール」とはどういうものでしょうか?

コレステロールとは、簡単に言うと血液中にある「脂質」です。体内のコレステロールの約8割は肝臓など体内で作られ、2割は食事から摂取したものです。コレステロールと聞くと、あってはいけないようなネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、コレステロールは体内でとても大切な働きをしています。

・細胞膜(細胞の周りを包む膜)を強くする
・ビタミンDの原料になる
・胆汁酸の原料になる
・ホルモンの原料となる

といった重要な働きをしています。また、コレステロール値が低すぎると、免疫力が下がるといった影響も出てきます。

悪玉も善玉も体に不可欠

コレステロールというと、“善玉” “悪玉”といった呼び方を聞いたことがないでしょうか?

“善玉コレステロール”は、「HDLコレステロール」とも言われます。HDLとはたんぱく質の一種で、体内のコレステロールの回収役、いわばお掃除役で、体内の余分なコレステロールを肝臓にまで持ち帰ります。血管を掃除してくれたり、しなやかに保ってくれたり、動脈硬化を予防したりといった役割があります。

一方の“悪玉コレステロール”は、「LDLコレステロール」とも呼ばれます。LDLは運搬係。肝臓から体の隅々にコレステロールを運ぶ働きをしています。この悪玉が私たちの体内の隅々にまでコレステロールを運んでくれるので、細胞膜を強化したり、免疫力の低下を防いだり…といったさまざまな形で体を守ることができるのです。つまり、悪玉コレステロールは決して悪ではありません。ただし、それは適量だった場合です。増えすぎると体に悪影響を与えます。

更年期以降は動脈硬化のリスクが高くなりやすい

脂質の一種であるコレステロールは、水に溶けません。そのため、運搬係の悪玉コレステロールが増えすぎると、血液をドロドロの状態にしてしまいます。血液がドロドロになってしまうと、増えすぎた悪玉コレステロールは血管の壁にコレステロールの塊をつくり、血液の通り道を狭くします。これが「動脈硬化」です。狭くなった部分に血液の塊が詰まると、心筋梗塞、脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こします。

No image

AdobeStock

実は女性の場合、閉経前まではコレステロール値に悩む人は非常に少ないです。なぜならば、女性ホルモンには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあるから。そのため、女性ホルモンが十分に分泌されている更年期(閉経の前後あわせて10年間)より前は、コレステロール値に悩む人はあまりいません。しかし、更年期以降の女性は、女性ホルモンが誰でも急激に低下します。すると血中のコレステロール値、特にLDLコレステロールの値が高くなりやすく、動脈硬化のリスクが高くなってしまいます。

コレステロール値を改善する5つの方法

では、悪玉コレステロールの値が高くなりすぎるのを防ぐにはどうすればよいでしょうか。対策の基本は、生活のなかでできることばかりです。

①運動

運動にはさまざまな効果がありますが、コレステロール対策にも運動はおすすめです。特にウォーキングや水泳などの有酸素運動がおすすめ。1週間に合計120分間の運動、もしくは1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動は、HDLコレステロールを増やすことがわかっています。*

*出典:Satoru Kodama et al. Effect of Aerobic Exercise Training on Serum Levels of High-Density Lipoprotein Cholesterol: A Meta-analysis. Arch Intern Med. 2007;167(10):999-1008.

コレステロールの回収係が増えれば、血管を掃除してくれるので、動脈硬化に関わるリスクは減っていきます。

No image

AdobeStock

②食事

コレステロールの約2割は、食事から摂取されます。コレステロールやコレステロールを増やすタイプの脂質は、肉や卵、レバーなどに多く含まれています。ただ、脂質の摂取を減らしすぎるのはよくありません。とりすぎに注意しつつ、肉よりも魚を選ぶなど、工夫して摂取するようにしましょう。ちなみに、アジやイワシ、サバ、マグロ、ブリなどの青背の魚に含まれる脂質には、コレステロール値を下げる働きがある成分が含まれています。

③睡眠

私たちが寝ている間には、成長ホルモンが分泌されています。成長ホルモンには細胞を修復する働きがあり、傷ついた血管の修復をしてくれます。また、成長ホルモンの不足は悪玉コレステロールの増加などにもつながることがわかっているため、しっかり良い睡眠をとることが大切です。

④禁煙

喫煙は、善玉コレステロールを減らしたり、体内の酸化を進めたり、動脈硬化を進行させたりと、よくない影響ばかりもたらします。喫煙している人はまずは禁煙することが、コレステロール対策の第一歩です。

No image

AdobeStock

⑤生活習慣の改善

①〜④のほかにも、ストレスは間接的にコレステロール値を上げる方向に働くため、ストレスをためない・解消する方法を持つ、睡眠時間確保のための生活リズムを整える、暴飲暴食しないなど、生活のなかでできることはいろいろあります。ぜひコレステロール値をきっかけに、生活習慣の見直しを考えてみてください。

更年期は生活習慣を見直す絶好のチャンス

先に紹介した5つの方法に取り組んでもコレステロール値が改善しない場合は、薬を使った治療を行うことになります。ただし、薬物療法は根本的な治療法ではありません。生活習慣を改善しながら薬物療法で治療を試みることになります。更年期の40代まで、皆さんは自分で自分の生活習慣を作って来ました。更年期をすぎて女性ホルモンという守りがなくなってしまうと、習慣が自分を作るようになっていきます。

更年期は英語では「Change of Life」とも言います。体の変化から逃れられない更年期は、生活を変える絶好のチャンスでもあります。忙しいなか、自分の食事や運動、睡眠は後回しにしてしまいがちですが、ぜひ更年期をきっかけに、自分を大切に、自分の優先順位を見直してみてはいかがでしょうか。そのことが、コレステロール値の改善にもつながっていきます。

No image

AdobeStock

永田京子

NPO法人 ちぇぶら代表理事、更年期トータルケアインストラクター1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ3万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。

永田京子

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加