5G時代が目前に迫る今『iPhone X』を買うならどのキャリアが正解?

5G時代が目前に迫る今『iPhone X』を買うならどのキャリアが正解?

  • @DIME
  • 更新日:2017/09/23

ついに次世代型のiPhone『iPhone X』が発表された。詳細はここでは触れないが、11月3日の発売が待ち遠しい。

では、どこの通信回線で買えばいいのか? 5G時代目前でどれが正解なのか、9月13日時点で検証してみたい。

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■5G時代を見据えた通信回線選び

2020年といえば東京オリンピックの開催年だが、モバイル通信の世界では「5G」の年といえる。ドコモは「2020年に」、au、ソフトバンクは「2020年頃に」5Gのサービスをスタートさせると表明している。

5Gとは「5th Generation」の略で、「第5世代移動通信」という意味。そもそも、第1世代がいつかといえば、初めて携帯電話が登場してアナログ式携帯電話サービスが提供されていた時期だ。2G(第2世代)は1993年に始まったドコモの「mova」など、デジタル方式の携帯電話サービスが提供されていた時代。3G(第3世代)は、2001年に始まった「FOMA」、auの「CDMA 2000 1X」、「Vodafone 3G」や「SoftBank 3G」が提供されていた時期だ。現在は4G(第4世代)で、3Gの通信サービスも混在しているが、おおよそ10年ごとに世代が切り替わってきた。

日本の4Gでは、だいたい700MHzから3.5GHzの周波数を利用し、LTEやLTE-Advanced、WiMAX 2+というデータ通信規格で携帯電話サービスが提供されている。受信時の通信速度は、理論値でドコモが最大788Mbps、auは最大708Mbps、ソフトバンクは最大612Mbps、UQコミュニケーションズのWiMAX 2+は最大440Mbpsを実現している。

これが5Gになると、もっと高い周波数帯を使って通信速度は10Gbpsを超えるような超高速通信が可能になる。また、スマートフォンがやり取りする情報量がさらに増え、さまざまなモノもネットワークにつながるようになる。そのためモバイル通信のトラフィック量はさらに増え、2010年比で1000倍以上になると予測されている。自動運転などに重要となる遅延はLTEの10分の1以下、1ミリ秒以下の超低遅延になる。

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大容量で高速な通信、多数端末の同時接続、低遅延でありながら低コスト・省電力なのが5Gの特徴(ドコモ 広報誌『テクニカル・ジャーナル』より)。

そんな5Gで、どんなことができるようになるのだろうか。9月上旬、ソフトバンクは、5Gの通信を使ったユースケースのデモンストレーションを報道陣に公開した。そこでは、5Gの超高速通信を用いて、超高精細なリアルタイム映像の伝送や超低遅延通信でのロボットアームの遠隔制御、エッジコンピューティングを用いたGPUサーバによる遠隔レンダリングなどが行われた。

5Gを支える技術として、飛びにくい高周波数の電波を、特定方向のユーザーに向けることにより、遠くまで飛びやすくする「ビームフォーミング」、サービスごと・用途ごとにネットワークをオーダーメイドで提供する「ネットワークスライシング」、大量のアンテナ素子で、1人1人専用の電波を割り当てる「Massive MIMO」といったものがあり、すでに導入されている技術もある。これらを活用して、すでに1Gbpsの速度と低遅延を実現しているシステムもあり、ファーウェイはこれを「4.5G」としてプッシュしている。

また、5Gではモバイルエッジコンピューティングも重要な技術になると見られている。現在はクラウド上にあるサーバを経由している処理を、基地局に近い場所にサーバを置くことでインターネットを経由せずに処理することができるようになり、遅延を抑えることができるようになる。

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ロボットアームがホッケーのパックを受けるデモ。人が打ったパックをカメラが認識し、パックがどの方向に飛ぶかをサーバが計算。5G通信で送信されたデータを受け取ったロボットアームが、素早く動いてパックを受ける。5G通信を使うと、打ち合いこそできなかったが、人がパック打ったパックを止めることができた。

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質疑応答で、ソフトバンクは5Gに対する取り組みが遅れているのでは、と指摘されたが「遅れているとは思わない」と反論したソフトバンク テクノロジーユニット 技術戦略統括 先端技術開発室 室長の湧川隆次氏

もちろん、ドコモとauも、パートナーと組んで5Gに関する実証実験や、さまざまな取り組みを積極的に行っている。さらに、ドコモは東京スカイツリータウンに「5Gトライアルサイト」を開設し、一般の来場客が5G時代のサービスを体感できるようにした。

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ドコモは東京スカイツリーの5Gトライアルサイトで、世界で初めて5Gの試験電波を使った8Kライブ映像配信を実施し、一般に公開した。

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「5Gの時代はスペック競争だけでなく、パートナーのサービスとの融合が大切」と語るドコモの吉澤社長

auは、サッカー日本代表の試合などを複数台のカメラで撮影し、自由視点映像として配信している。プレイヤーを3D化して切り出し、ユーザーがさまざまな角度から映像を見ることができる。

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映像を360度、自由な視点から見られる「自由視点映像」。映像は膨大なデータ量になるが、そのデータも5Gではリアルタイムで配信できる。

5Gの要素技術の開発や検証は進んでいるが、5Gで使う周波数が決まるのは2018年以降。具体的なサービスや運用方法が決まるのは、周波数が決まってからとなるだろう。

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5Gのロードマップ。周波数は2018年以降の世界無線通信会議で決められる模様だ(総務省 電波政策2020懇談会 報告書(案)より)。

■『iPhone X』の通信はどうなる

5Gがやってくるまでは、もう少し時間がかかる。となると、今、気になるのは新型『iPhone X』でどんな通信が利用できるかだ。日本だと理論値ではドコモの通信速度が最速となり、ぜひこの値に近い速度を体験したいものだが、『iPhone X』で受信時最大788Mbpsは実現できるだろうか。

受信時最大788Mbpsは、3.5GHz帯(バンド42)の電波を2波と、1.7GHz帯(バンド3)の電波を束ねるキャリアアグリゲーション(3CA)、基地局と端末のアンテナを最大4本にすることでデータ通信を4多重にする4×4MIMO、さらには変調方式の256QAM、これらを組み合わせることで実現している。『iPhone X』が788Mbpsでデータ通信するには、バンド3とバンド42に対応しつつ、この周波数帯の3CAや4×4MIMO、256QAMに対応していなくてはならない。

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ドコモは3波のCAと4×4 MIMO、256QAMで受信時最大788Mbpsを実現。

なお、SIMフリーiPhoneを購入してMVNOのSIMを挿して使う場合、エリアも対応技術も基本的にMVNOが借りているMNOのネットワークに準じるが、MVNOが借りている帯域によって速度は大きく影響を受けるので、ランチタイム時や通勤通学の時間帯にデータ通信速度が遅くなる傾向は変わらないだろう。

ネットワークは大手キャリアが安定しており、高額な『iPhone X』も無利子の分割払いができるので購入時の負担は少ない。auが「ピタットプラン」を『iPhone X』にも対応させたので、データ通信プランが合っていないと感じているauユーザーは要チェックだ。

一方、最近はMVNOも大容量プランを提供し始めている。一部のネットワーク品質は割り切って、お金を節約しつつ大容量通信をしたいならMVNOを選んでもいいだろう。ただし、SIMフリー『iPhone X』は一括払いで購入するとなると高額だ。しかも、分割払いはクレジットカードのサービスを利用しなくてはならないかもしれない。

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楽天モバイルは、高速通信容量を使い切っても最大1Mbpsでデータ通信ができ、5分間の国内通話がかけ放題の料金プラン「スーパーホーダイ」を開始。2GB1980円から。

なお、大手キャリアからMVNOへ、あるいはその反対へもMNPで同じ電話番号のまま移行できる。MNP予約番号は14日間有効なので、乗り換えを考えている人は『iPhone X』が発売される11月3日を見越して手続きしておこう。

取材・文/房野麻子

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