ARMが新AIプロセッサ「ARM Machine Learning」を発表、クラウドなしで端末による機械学習処理が可能に

ARMが新AIプロセッサ「ARM Machine Learning」を発表、クラウドなしで端末による機械学習処理が可能に

  • GIGAZINE
  • 更新日:2018/02/14
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半導体設計のARMが、AI処理用プロセッサ「ARM Machine Learning」と第2世代の「ARM Object Detection」を発表しました。今後、ますます増大する機械学習処理を、クラウドではなく端末側で行うという流れが一気に加速しそうです。

Arm’s Project Trillium offers the industry's most scalable, vers – Arm

https://www.arm.com/news/2018/02/arm-project-trillium-offers-the-industrys-most-scalable-versatile-ml-compute-platform

ARM unveils two new AI chip designs to ride the machine learning wave - The Verge

https://www.theverge.com//2018/2/13/17007174/ai-chip-designs-arm-machine-learning-object-detection

すでにAI処理を端末側で処理するための技術「DynamiQ」を開発していたARMは、新たに「ARM Machine Learning(ARM ML)」と第2世代「ARM Object Detection(ARM OD)」の2種類のAIチップを発表しました。

ARM ODは人間の顔や物体を検出するために最適化されたプロセッサです。技術設計としては第2世代となるARM ODは、フルHD・60fpsでのリアルタイム検出や、従来比で最大80倍のDSP性能を持つとのこと。第2世代ARM ODは、衝突安全機能を持つドローンやスマートセキュリティカメラなどのIoT製品での利用が想定されており、2018年2月末までにプロセッサ製造メーカーに提供される予定です。

そして、新たに発表された「ARM ML」は、自動翻訳や顔認識などの一般的なAIアプリの処理を高速化する専用プロセッサで、モバイル端末で利用する場合、1秒間に4.6兆回以上の処理を実行でき、従来比で2倍から4倍という高い電力効率を持つとのこと。より汎用性の高いARM MLは、スマートフォンなどのモバイル端末での利用が想定されており、2018年内のリリースが予定されています。

いずれのプロセッサも、AI技術で使われる機械学習の処理をクラウド側で行うのではなく端末側で行うためのもの。現在、高い処理能力が求められる機械学習処理はクラウドを利用して行うのが主流となっていますが、クラウド利用ではデータを送受信するため応答速度やデータ転送量で不利です。さらに、データを送受信する際に傍受(盗み見)させるリスクもあります。これに対して、機械学習処理に特化した専用設計のAIチップであれば、端末側での機械学習処理が可能で、レスポンスやセキュリティの面で優れています。

ARMの機械学習技術担当副社長のジェム・デイビス氏によると、新チップは既存のCPUやGPUのアーキテクチャには基づかない、新しい技術だとのこと。すでにモバイル端末向けのSoCとしての利用だけでなく、IoT端末での利用も想定されており、各メーカーと協議が進んでいると明かしています。

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AppleはiPhone X/8に搭載しているSoC「A11 Bionic」で、Huaweiは「Kirin 970」で機械学習処理を専用に行えるカスタムチップを採用していましたが、AIチップの採用は高価なハイエンドモデルに限られています。しかし、ARM MLによって、エントリーレベルの端末へのAIチップ採用が進むことになる予定。デイビス氏は中国メーカーと安価なエントリー端末でのAIチップ利用についてすでに話し合っており、AIチップは低価格端末でもすぐに標準的な仕様になることを確信しているそうです。

なお、ARM ML・ARM ODともに比較的小型の端末での利用が想定されていますが、ARMはAIチップの対象を拡張する予定だとのこと。「Googleによると、仮にすべてのユーザーが毎日たった3分間だけでも音声検索機能を利用した場合、Googleはサーバーの数を倍増しなければなりません。今日のチップデザインはモバイル端末に焦点を当てていますが、ARMのAIチップデザイナは、サーバー用にも拡張可能です」とデイビス氏は述べています。

ARMによるとAI技術を利用できる専用の機械学習処理ができる半導体の開発がコンピューティングのトレンドであり、省電力かつ高性能を目指してきたモバイル向けの半導体開発という流れを大きく変えるものになるとのことです。

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