護身術「覚えれば逃げられる」 性犯罪被害、警察の授業契機に告白

護身術「覚えれば逃げられる」 性犯罪被害、警察の授業契機に告白

  • 西日本新聞
  • 更新日:2017/08/10

性犯罪被害を防ぐために福岡南署が純真短大(福岡市南区)で始めた護身術の授業がきっかけになり、一人の女性が初めて警察に被害を打ち明けた。心に傷を抱え、相談もできないまま十数年を過ごしてきたという、この30代の女性は「話せたことで心が軽くなった。同じ被害に遭わないために、身の守り方もきちんと学んでほしい」と話す。

歩きながらスマートフォンに夢中になっている女性が背後から男に襲われる-。授業で流れた啓発用DVDの映像に、女性は「これと同じ。思い出してぞっとした」という。20歳のときのこと。女性は深夜11時ごろ、彼氏と電話しながらアルバイト先から歩いて帰宅していた。家の近くまで来たので安心して電話を切った瞬間、後ろから両手で口などをふさがれた。

そのまま歩道橋の下に引きずられた。声は出なかった。その後は、逃げていく男の後ろ姿しか覚えていない。スカートは脱げ、下着のまま自宅まで走って帰った。男にかみついたのか、口の周りには血が付いていた。逃げ切れたものの、背後から声を掛けられるだけでおびえるようになった。身内からは「人に言わないように」と言われた。犯罪に当たるという認識もなく、警察への相談は思いつきもしなかったという。

2014年の内閣府のアンケートでは、性犯罪被害に遭った20歳以上の女性のうち「誰にも相談しなかった」という回答は全体の7割を占めた。「相談があれば次の被害の防止につながる。女性警察官と話すことで心のケアにもなる」-。ある日の授業後、そう語り掛けた福岡南署生活安全課の稲冨栄さんの言葉に、女性はかつての被害を打ち明ける決意をしたという。

7月下旬の最終回の授業では、腕を捕まれたり、首を押さえ込まれたりした場合の護身術を実践した。「こんなことしても絶対に逃げられないよ」という声が漏れる中、女性は「少しでも覚えていれば逃げられる。きっと無駄ではない」と伝えた。稲冨さんも「まずは被害に遭わないように注意すること。そして、諦めずに抵抗する力を付けることも大切」と話した。

=2017/08/10付 西日本新聞夕刊=

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