ノーベル化学賞は「リチウムイオン電池の生みの親」吉野彰氏ら3氏に

ノーベル化学賞は「リチウムイオン電池の生みの親」吉野彰氏ら3氏に

  • ギズモード・ジャパン
  • 更新日:2019/10/09
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Image:Nobel Prize/YouTube

パソコンにスマホ、デジタルカメラに電気自動車。

リチウムイオン電池は私たちの身近なシーンにたくさん使われていますよね。すでに生活と切り離せなくなっているリチウムイオン電池ですが、その生みの親である吉野彰氏、スタンリー・ウィッティンガム氏、ジョン・グッドイナフ氏の3氏がノーベル化学賞を受賞しました。

旭化成の名誉フェローの称号を持つ 吉野氏、旭化成のプロフィールを見ると、京都大学出身で2005年には大阪大学工学研究科で工学博士を取得していますが、1972年に入社して以来旭化成一筋。プロフィールを見ると、まさにリチウムイオン電池一筋です。

1980年代に機器のモバイル化が進む中で、需要に導かれて発明されたのがリチウムイオン電池といえましょう。モバイル機器の小型化・軽量化はどんどん進んでおり、私たちが使ってるスマホもラップトップもこの電池なしではここまでの軽量化はできなかったでしょう。

リチウムイオン電池とは

リチウムイオン電池は二次電池、または蓄電池や充電式電池ともいい、何度でも繰り返し充電して使える電池です。生活に密着した機器ばかりでなく、太陽電池や再生可能エネルギーの蓄電や電気自動車、果てはデータセンターなどにも活用されています。もうわたしたちの生活はリチウムイオン電池なしでは成り立たないかも?!

リチウムイオン電池の基礎を作ったウィッティンガム氏

そもそもリチウムイオン電池が生まれた背景には石油燃料を使わないエネルギー技術の開発が盛んになった1970年に端を発しています。

受賞者のひとり、スタンリー・ウィッティンガム博士はこの70年代に石油燃料を用いない電池の開発に取り組むことで、正極に硫化チタン、負極に金属リチウムイオンを使ってリチウムイオン電池の基礎を築き、世界で初めてリチウムイオン電池の原型を発明。その後現在ではiPadなどの充電にも使われている、パワフルで持ち運びしやすいリチウムイオン電池の発明につなげています。

よりパワフルなバッテリーの基礎を作ったグッドイナフ氏

ジョン・グッドイナフ博士は金属硫化物でなく金属酸化物で電池を作ったらよいのではないかという仮説に基づき、1983年にコバルト酸リチウムを正極に用い、そのずっと後の90年代に実用化された、さらにパワフルなバッテリーが生まれる基礎を作りました。

商品化に耐えるリチウムイオン電池の特許を取得した吉野氏

このグッドイナフ氏の研究を基礎としたのが吉野彰氏です。吉野氏は1985年5月に商品化に耐えるリチウムイオン電池の特許を取得、実用できるリチウムイオン電池の誕生です。負極に伝導性の炭素材料を使用し、正極にはグッドイナフのコバルト酸リチウムを使用することで、一般にも使えるリチウムイオン電池の誕生に大きく貢献したのです。

吉野氏たちの電池に注ぐ情熱がなければ、わたしたちはiPadもiPhoneもGoProもこんなに軽々と持ち運んでいなかったかもしれないのですね。受賞おめでとうございます。

Source:The Nobel Prize,旭化成,日経新聞

2019年10月9日22時55分修正:リチウムイオン電池とすべき部分がリチウム電池となっておりましたので修正しております。

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