日本版「チャレンジ」の名称は『リクエスト』 1試合で“失敗”2度まで可能

日本版「チャレンジ」の名称は『リクエスト』 1試合で“失敗”2度まで可能

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  • 更新日:2017/11/14

プロ野球12球団実行委員会が13日、東京・港区の日本野球機構(NPB)事務局で開かれ、判定に異議がある場合に監督が映像での検証を求めることができる「リクエスト」制度を、来季から導入することを決めた。すでに米大リーグ(MLB)が導入している「チャレンジ」の日本版で、外野フェンス際の飛球や全ての塁でのアウト、セーフの判定に対して使える。来季のオープン戦では12球団の本拠地球場でのみ実施される。

プロ野球がまたひとつ、時代の変革期を迎えた。NPBでは5月に「リプレー検証検討委員会」(委員長=江幡秀則ヤクルト球団専務)を立ち上げ導入を審議。本塁打や本塁上のアウト、セーフの判定など審判員の判断でのみ行ってきた「リプレー検証」の範囲を拡大し、監督の要望にも応じる。「リクエスト」の名称は「(MLBの)チャレンジは挑発的な表現だが、あえて“やわらかい”表現にした」(江幡委員長)という。

最大の相違点は映像だ。MLBが各球場に専用のカメラを設置、審判員とは別の人員で判定するシステムなのに対し、日本版はテレビ映像をそのまま利用する。球場によっては、ファンもビジョンで同じ検証映像を見ることができる。

そのほか、主なルールの骨格はMLBに準じており、1試合で利用できるのは2度。判定が覆れば回数にはカウントされない。九回終了時点でリセットされ、延長戦では1度となる。また行使の際は、監督が速やかにモニターを意味する「四角」を手で表現して伝えるが、ベンチ内で別の者が映像を確認してからリクエストした場合や、検証に対する決定に異議を申し立てた場合、監督は退場処分となる。一方、ストライク、ボールの判定、ハーフスイング、ボーク、本塁上のコリジョン(衝突)などには適用しない。

NPBでは来年1月にも12球団の監督・コーチらに改めて説明するが、友寄正人審判長は「今後、想定外のところも出てくれば、その都度検討したい」と説明した。

★指揮官の反応は…

ソフトバンク・工藤監督「使うでしょうね。いままで本塁だけだったけど、二塁のタッチプレーなんかも。選手が確信したらアピールしてくれたらいいよね」

ヤクルト・小川監督「試合状況などを判断して、要求するところはしていく。より正確なジャッジがされるのはいいことだと思う」

巨人・高橋監督「決まったことなので、現場としてはルール通りにやります」

阪神・金本監督「2回まででしょ? 多少の駆け引きはあるでしょうね。使いどころ、というのかな。あんまりパパーンと使いすぎて、覆らずに後から使えない、となったら困る」

★米大リーグのチャレンジ制度

判定に異議がある場合にリプレー検証を要求できる制度。2014年に導入された。要求できるのは監督だけで、該当するプレー後30秒以内に異議を申し立てないといけない。即座に正確なビデオ判定が下せるよう、30球場それぞれに7〜12台のカメラを設置。1日8人の分析担当審判が映像をチェックしている。回数は原則1試合に1度だが、判定が覆った場合は最高2度を上限に再要求できるなどの規定がある。ストライク、ボールの判定は対象とならない。

★「リクエスト」の概要

1 地方球場を含む公式戦全試合を対象とする(本拠地開催のオープン戦を含む)。

2 用いる映像は、当該試合のテレビ中継映像とする。球団は、審判控室にあるリプレー検証用モニターに試合終了までテレビ中継映像が放映されることを確保する。

3 リプレー映像の検証時間は「5分以内」とし、確証のある映像がない場合は審判団の判断とする。

4 チーム(監督)は1試合において「2回」のリクエストを行使することができる。行使によるリプレー検証の結果、判定が覆った場合は回数は継続される。「2回」は九回終了をもってリセットされ、延長回に入った場合は新たに「1回」が付与される。延長回においても判定が覆った場合、回数は継続される。

5 行使する場合、判定後、監督は速やかにベンチ前に立ち、球審に向けて、モニターを意味する「四角」を手でかたどることがリクエストを行使するサインとする。サインを確認した球審は、何回目の行使かを監督に指で合図し、リプレー検証に入る。

6 行使できないプレーは以下の通り。

(ア)投球判定=ストライク、ボール(イ)ハーフスイング(ウ)自打球(エ)走塁妨害(オ)守備妨害(カ)インフィールドフライ(キ)審判員=塁審=より前方の打球(ク)ボーク。

7 「外野フェンス際の打球が外野フェンスを越えたかどうか、両翼ポール付近の打球がフェアかファウルか、観客に打球が触れたかどうか、フェンス際の打球がフェンスに当たったか野手が捕球したか」などの本塁打性およびフェンス際の打球や、「本塁での衝突プレーの判定、封殺における危険スライディングの判定」に審判員が自ら疑念を抱いた場合には、審判団はいつでも自らリプレー検証を行うことができる。

8 行使における注意事項は以下の通り。

(1)本塁上でのクロスプレーおよび、併殺を試みる塁へのスライディングのプレーについては判定のみを行使の対象とする(2)行使の場合は、監督は速やかに球審にサインを伝達する(3)監督以外にリクエストの権利はない(4)ベンチ内のコーチ、スタッフまたは外部の者が、何らかの方法でリプレー映像を確認し、監督に行使を催促する行為は認めない(5)前記の行為が確認された場合はリクエストに応じず、監督は試合から除かれる(6)リプレー検証によって出た全ての決定に対して異議を唱えた場合、監督は試合から除かれる。

9 リプレー検証中の球場ビジョンには、審判団が確認している映像と同じ映像を放映することができる。

10 リプレー検証後の審判員の場内放送は、ルール上の説明および責任審判員が必要と判断した場合のみ行う。

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今年の日本シリーズ第2戦の七回、本塁を突いたソフトバンク・今宮はアウトを宣告された。捕手はDeNA・戸柱(右)

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