ゴジラ造形の第一人者・酒井ゆうじ氏にアニメ映画「GODZILLA 怪獣惑星」のゴジラについてインタビュー

ゴジラ造形の第一人者・酒井ゆうじ氏にアニメ映画「GODZILLA 怪獣惑星」のゴジラについてインタビュー

  • GIGAZINE
  • 更新日:2017/11/23
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ゴジラシリーズ初のアニメ映画「GODZILLA 怪獣惑星」の公開に合わせて、2017年11月17日(金)から「一番くじ GODZILLA 怪獣惑星 ~怪獣王は進化する~」の展開が始まっています。その「ビッグソフビフィギュア賞」の景品である全高約20cmのアニメゴジラは、ゴジラ造形の第一人者として知られる酒井ゆうじ氏が原型と彩色を担当しています。その酒井さんがいかにしてゴジラに魅了されていったのか、そして今回の圧倒的なゴジラをいかにして生み出したのか、原型を実際に見ながら話をうかがってきました。

アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』OFFICIAL SITE

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http://godzilla-anime.com/

一番くじ倶楽部 | 一番くじ GODZILLA 怪獣惑星 ~怪獣王は進化する~

http://www.bpnavi.jp/kuji/item/2184

GIGAZINE(以下、G):

酒井さんのブログ「GODZILLA DREAM」を読んでいると「上京」という単語が出てきます。工房が福島県にあるということなので、仕事のたびに東京へ出てこられる形ですか?

酒井ゆうじ(以下、酒井):

はい、基本は福島で造形していて、必要に応じて上京しています。ここ最近はゴジラ展がいくつか続いたので、作品展示でいろいろな場所に行きました。

G:

酒井さんはブログで積極的に情報発信をしておられるので、最近どういったものを作っているのかということもよくわかります。

酒井:

ブログはスタッフが更新しています。基本は年2回のワンダーフェスティバルでガレージキットの新作を発表するので、そこにある程度焦点を合わせています。メーカーの製品が発売される時もお知らせしています。最初はプライベートな部分も出していたのですが、あんまり面白いこともないんで、最近は情報発信のみになってます。

G:

そのワンダーフェスティバルへは、第1回から皆勤だそうですね。

酒井:

最初は「お客さん」側で行っていて、やがて作り手側で出るようになりましたが、自然と毎回参加しています。

G:

ワンフェスには必ずゴジラなどが並ぶ「怪獣エリア」があります。その中でもブームのようなものはあるのでしょうか。

酒井:

平成に入って作られた「VSシリーズ」のころはかなり多かった印象があります。今も「シン・ゴジラ」が大ヒットして、増えているんじゃないでしょうか。いいことですね、ガレージキットは需要がありますから。

G:

酒井さんとゴジラとの出会いは、作品としては1964年に公開された「三大怪獣 地球最大の決戦」で、映画館で見るより前に、子ども向け雑誌に掲載されていたイラストだったと。

酒井:

映画を見るよりも、ゴジラの存在を知るよりも前に、友達の家で子ども向け絵本みたいなもので目にしたんです。モスラの幼虫などがすごく劇画的に描かれていて「一体これはなんだろう?」と思っていたら、まもなく映画が公開になったんです。地元の映画館の行列に並んで、一番前の席で夢中で見ました。それ以降、ゴジラの映画には通うようになったんですが、見たあとに欲求不満が残るんです。

G:

不満?

酒井:

今もはっきり覚えています。「映画の中に出てくるような、リアルなゴジラのおもちゃ、模型があったらいいな」と。それが今の仕事にもつながっているのかなと思います。

G:

粘土をこねて実際にゴジラを作ったりしたのですか?子どものころは「少年忍者風のフジ丸」が好きだったということなので、絵を描いたり?

酒井:

よくご存じですね、もう、大好きで!(笑) 幼稚園のころだったか、オープニングでフジ丸が刀を構えて雷が光るシーン(タイトルロゴが出る直前)が好きで、かっこいいな、と憧れていました。フジ丸のほかには「鉄腕アトム」も大好きでした。それで昔は「アニメーターになりたい」と思ったことがあり、セル画をパラパラ漫画にしてアニメーションを作ってみたりしました。これは中学生のころかな、主に好きだった「巨人の星」を描いていました。

G:

造形物を作るようになったのはいつごろでしたか?

酒井:

ゴジラ好きはずっと続いていて公開されるたびに見に行きましたが、ゴジラ映画は「メカゴジラの逆襲」でいったん終わりました。その後、美大に進学したんですが、大学3年の時、新宿で開催された「ゴジラオールナイト」というイベントで「モスラ対ゴジラ」と「キングコング対ゴジラ」を久しぶりに観て熱が再燃し、ゴジラのムック本を買ったりするようになりました。大学卒業後、広告代理店に勤めていたころに存在を知ったのが「ガレージキット」です。たくさん買って作ったのですが「自分の中のイメージとちょっと違う」と思うことがあり、そのうち原型を自分で作るようになりました。それで「キングコング対ゴジラ」のキンゴジで海洋堂の「第1回アートプラ大賞」に応募して入賞し、次の年に1メートルのビオゴジ(ゴジラVSビオランテ)で応募して大賞をいただきました。キンゴジあたりからセミプロみたいに仕事と兼業でやっていました。

G:

その後2年ほどは会社と造形活動を兼業されたとのことですが、造形に専念するきっかけは何だったのでしょう?

酒井:

日曜日の朝に雑誌の写真撮影で東京に行き、夜中に福島に帰ってきて次の日には会社という生活に限界を感じたのが1つです。もう1つは、ある日、有名な画家の絵を飾る仕事をしていたときに、「なぜ俺は人の作品を展示しているのだろう?」と思ったことです。「自分が本当にしたい仕事をしよう」と。それで決心して、35歳で13年勤めた代理店を辞め、「酒井ゆうじ造型工房」を設立しました。

G:

「違う怪獣を作るくらいならゴジラを作りたい」と仰ったというエピソードがありますが、本当ですか?

酒井:

確かにそういうことを言ったこともあります(笑) でも、改めて最新作から追ってみると他の怪獣も結構造っていますよ。作品を振り返ってみると、9割はゴジラですけど、1割くらいはキングギドラだったりガメラだったりします。機会があれば、いろんなことにチャレンジしたいとも思いますね。まぁ、基本はゴジラですけれど(笑)

G:

ゴジラシリーズは「メカゴジラの逆襲」で昭和シリーズが終わった後、1984年に復活して1995年までVSシリーズがあり、1999年から2004年までミレニアムシリーズ、と断続的に続いていますが、すべて追いかけられているのですか?

酒井:

もちろんです。やっぱり、ゴジラは映画館で見ないと。

G:

映画を見ている途中で「このシーン、この姿を作ってみたい」と思いつかれるのですか?

酒井:

ゴジラの映画を見ている中で「監督になりたい」「映像を作りたい」と感じる人は少なくないと思います。でも私の場合は、劇中で格好いいシーンや有名なシーンを見たときに「このシーンが欲しいな」「作りたいな」という想いがまずありますね。

G:

酒井さんは歴代のゴジラの中では「モスラ対ゴジラ」のモスゴジがお気に入りだとのことですが、こうして約40年にわたって様々なゴジラをご覧になってきて、最新の「GODZILLA 怪獣惑星」のゴジラを見た時の印象はいかがでしたか?

酒井:

歴代のゴジラは、それぞれの映画でそれぞれの監督が新しいゴジラを追求されているのだと思います。「怪獣惑星」のゴジラも、デザインや基本資料を拝見して、率直に「新しいゴジラだな」という印象を受けました。アニメは日本が世界に誇る文化ですから、ゴジラがアニメという形で世に出ることで、ゴジラをあまり知らない、あまり見ていないというアニメファンの方々にもゴジラを知ってもらい、今までのゴジラシリーズに触れてもらう機会になるといいなと楽しみにしています。

G:

今回は酒井さんに「GODZILLA 怪獣惑星」のゴジラだけではなく、シン・ゴジラやビオゴジまで並べて見せていただいたことで、改めてそのスタイルの違い、表情の違いなどをはっきり感じています。

酒井:

ゴジラシリーズは「シン・ゴジラ」が29作目で、この「GODZILLA 怪獣惑星」で30作目になります。それだけの数の中で、ゴジラはそれぞれに顔も違うしスタイルも違います。時には前の設定を使っていることもありますが、それぞれの映画にかっこよさがあり、モスゴジにはモスゴジの、シン・ゴジラにはシン・ゴジラの良さがありますね。「GODZILLA 怪獣惑星」のフィギュアもかっこよさを追求して作りたいという思いがありました。

いま見ていただいているゴジラは、2016年のシン・ゴジラの一番くじに続く、バンプレストの一番くじ第2弾の原型です。2017年2月に資料をお預かりして、ポージングデザインを2案作って瀬下寛之監督と造形監督の

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