人とペットの幸せ創造協会の越村会長に聞くペット業界の今とこれから

人とペットの幸せ創造協会の越村会長に聞くペット業界の今とこれから

  • @DIME
  • 更新日:2017/11/13

■連載/ペットゥモロー通信

ペット業界の「今、課題、これから」を聞く。人とペットの幸せ創造協会会長・越村義雄氏インタビュー

人々の暮らしの変化と連動して動くペット業界は、現在大きな転換期を迎えていると言われています。どんな変化が起きているのかを知るためには、ペットに関わる分野だけでなく、もっと幅広い視点からペットと人との関わりについて考える必要がありそうです。

ペット業界が今どんな状況にあり、どんな課題を抱えていて、どんな未来に向かって進んでいくのか。長年第一線でペットビジネスに携わってきた一般社団法人「人とペットの幸せ創造協会」の会長の越村義雄氏に、お話を聞きました。

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――ペット業界の現在と課題について教えてください

~高齢社会とペット業界~

日本では高齢化が大きな社会問題となっていますが、これはペット業界でも同じです。

まず飼い主の高齢化ですが、日本はまだまだ高齢者にとってペットが飼いにくい社会です。一人暮らしの高齢者となると特にハードルが高く、そういった方々のペット飼育をいかにケアしてあげられるかが今後の課題だと思います。

一方で、ペットと暮らすと男性の場合は0.44歳、女性は2.79歳健康寿命が延びるというデータがあるように、ペットとの暮らしが心身共に良い影響を及ぼすことが分かっています。今後高齢者向けのペットサービスを増やし、飼いやすい環境を整えることで得られる社会的メリットは大きいと考えています。

続いて、ペットの高齢化への対応も考えねばなりません。今後はペット向けのケアワーカー制度や、高齢により移動などが困難なペットのための獣医師の往診など、人間と同じようなサービスが必要になってくると思います。また、人間ドッグのようにペットも1年に2、3回検査を行うなど予防医療の取り組みを浸透させることで、ペットの平均寿命、健康寿命を延ばすことにつながるのではと思います。

~少子化とペット業界~

高齢化と同時に少子化も進んでいますが、これに伴ってかつては一般的だった学校飼育動物が年々減っています。日常的にお子さんと動物が触れ合う機会が少なくなってきているのです。結果として日本では、子どもたちが社会におけるペットの役割を学んだり、生き物への感謝の気持ちを育む教育があまりなされていないという印象があります。

小学校などで人とペットの命の授業、ふれあいの授業といった教育活動を推進し、小さいころから人とペットの関わり方をしっかり教えることで、子どもの成長にペットが良い影響を与えるだけでなく、将来的にペット飼育への理解を持った人口を増やすことに繋がる。こうした取り組みを進めることが重要だと考えます。

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――ペットとの真の共生社会に向けて、どんな取り組みを進めるべきでしょうか?

~自身の経験から語る共生のメリット~

私自身、家庭でのペットとの触れ合いを通じて命の大切さに触れました。またCAPP(人と動物の触れ合い活動)の現場で難病のお子さんがワンちゃんと触れ合って元気になったり、その様子を見て子どもの闘病生活に寄り添う両親もまた笑顔になるといった姿を見ることもありました。ペットとの関わりが人との暮らしにいかに良い影響を与えるかを目の前で見ることが出来たからこそ、共生に大きなメリットがあるということを、もっと広く知ってほしいと願います。

~真の共生社会実現に向けて~

私は、将来的に日本にペットと暮らす上での理想郷を作りたい、と思っています。そこではお子さんがペットや自然と日常的に触れ合えるような場所があり、ドッグランやアジリティなどペットの健康のための施設もあれば、高齢者がペットと共に住める特養ホームなどもある。またペットと共に入ることができるお墓があったり、異業種間で協力して、ペットと人どちらが先に亡くなっても、最後まで面倒を見ることができるような環境を作る。生まれた時から亡くなるまでペットと共にある理想郷が出来ればいいと思います。

また、ペットを飼っていない人との共生も考えなければなりません。私は中でも、ペットオーナーのマナーを徹底する取り組みが必要だと思います。マナーが悪い、という理由からペットを飼っていない人たちにとってペット飼育がまだまだ受け入れがたいという現状があります。

今後例えば訓練されたペットが取得できるパスポートのような証明書を作ったり、人とペットが一緒に入れるお店の共通マークを普及させるといった取り組みを進めることでペットと同伴で利用できるインフラの選択肢を広げ、ペットを飼っていない人からも理解を得られるような環境づくりを進めることが必要になってくると考えます。

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●越村義雄氏 プロフィール
ペットフードメーカー日本ヒルズ・コルゲート株式会社の代表取締役社長を経て、2009年に一般社団法人ペットフード協会、ペットフード公正取引協議会の両会長に就任。2015年に一般社団法人人とペットの幸せ創造協会、国際ビジネスコンサルティング株式会社を立ち上げ、現在会長、代表取締役社長を務める。そのほかにも一般社団法人ペットフード協会名誉会長、ペットとの共生推進協議会シンポジウム実行委員長や一般社団法人日本ペット栄養学会監事を務めるなど、ペット業界の第一線で精力的な活動を展開している。

取材・文/鈴木 宗典

構成/ペットゥモロー編集部

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