パタゴニア創業者がトランプ告訴へ 環境保護地縮小に抗議

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2017/12/07
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12月5日、アウトドアブランド「パタゴニア」の公式サイトは真っ黒に変わった。そして、白抜きの文字で次のようなメッセージが浮かんだ。「大統領はあなたの土地を盗んだ(The President Stole Your Land.)」

パタゴニア創業者で登山家のイヴォン・シュイナードはドナルド・トランプ政権が下した決定を強く非難している。トランプ政権はユタ州の2か所のナショナルモニュメント(国定記念物)指定保護地域を大幅に縮小する決定を下した。背景には現地での資源開発や商業利用を促進する狙いがあるが、この地域には先住民の聖地が含まれており、環境保護団体らも強く反発している。

決定により、オバマ前大統領が指定したベアーズ・イヤーズ地域は85%縮小。クリントン元大統領が指定したグランド・ステアケース・エスカランテ地域もほぼ半分となる。

「これは違法行為だ」とパタゴニアは述べ、消費者らに行動を促している。シュイナードは12月5日、CNNの取材に対し「大統領を告訴しようと思う。トランプ政権に状況を理解させるために、それが唯一の手段だ」と述べた。

今回の決定は、トランプが4月に発した、これまでの国定記念物指定を再検討し、州や自治体の土地管理権限を拡大するよう求める大統領命令を受けてのもの。「これまで有害で不必要な規制が、現地での狩猟や牧場運営、重要な経済開発の妨げとなってきた」とトランプは述べていた。

反対の声は他のアウトドア関連事業者からもあがり、「REI」や「ザ・ノース・フェイス」も公式サイトで抗議の声明を出した。

イヴォン・シュイナードはフォーブスの「世界の富豪ランキング」に、資産額10億ドルで今年初めて登場した。自身も登山家であるシュイナードは登山用品のスタートアップ「パタゴニア」を創業。1970年代には一時、倒産の危機に瀕したが、パタゴニアはペットボトルをリサイクル活用した衣類やグッズなど、環境保護に取り組む姿勢で多くの消費者の支持を集めた。

また長年、米国の公有地保全の活動に取り組んでおり、ベアーズ・イヤーズ地域でも天然資源開発により先住民の土地が奪われることに反発の声をあげてきた。

パタゴニアの売上は2015年に7億5000万ドル(約845億ドル)に到達した。シュイナードが「世界の富豪ランキング」入りを果たしたことについて、コメントを求めたところ、広報担当者は次のような回答を寄こしていた。「我々はこのランキングに掲載されることに対し、強く抗議する」

シュイナードは自分の資産額を人に自慢したがるような人物ではないようだ。

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