目指せ黒帯! 益嶋裕の日本株道場 (2) 株価は何で決まる? 買うべき株はどんな株?

目指せ黒帯! 益嶋裕の日本株道場 (2) 株価は何で決まる? 買うべき株はどんな株?

  • マイナビニュース
  • 更新日:2017/10/13
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皆様こんにちは、マネックス証券の益嶋です。「目指せ黒帯! 益嶋裕の日本株道場」第2回をお届けいたします。本コラムでは、「これから投資を始めたい」「投資を始めてみたけれどなかなかうまくいかない」といった方向けに、投資家としてレベルアップするための色々な知識をお伝えしていきます。まずは最近のマーケット動向を簡単にご紹介します。

○日本株好調の要因は?

最近日本株が好調です。日経平均は2017年10月11日まで7日連続上昇し、20,881円と約20年ぶりの高値を更新しました。2012年12月から第2次安倍政権がスタートし、安倍総理は日本が長年苦しめられてきた「デフレ」脱却を最大の目的として、大規模な金融緩和、積極的な財政支出の拡大、構造改革の推進などを柱とした「アベノミクス」と呼ばれる経済政策を推し進めてきました。一連の政策は労働市場の改善など一定の成果をもたらし、日本企業の業績は好転、今期も上場企業は史上最高益を更新する見通しとなっています。

ただ、「森友学園」や「加計学園」を巡る問題などにより安倍政権の支持率が低下し、本当にこのままアベノミクスが推進されるのか不安視されたこと、また北朝鮮が軍事的挑発を繰り返したことなどから市場の心理が悪化して日経平均は一時19,000円台前半まで下落しました。そこへきて安倍総理が衆議院を解散して総選挙を行うと表明、与党有利で選挙戦が進められているとの報道もあって今後もアベノミクスが推進されるとの期待から日本株が改めて買われているとみられます。「選挙は水もの」という言葉もあるように、今後事態がどのように動くか不透明な部分も大きいですが、日本株の上昇をまずは素直に喜びたいと思います。

○株価は何で決まる?

さてここからは、コラムの本題に入っていきましょう。このコラムをご覧いただいている多くの方はご存じかなと思うのですが、株価は日々変動します。なぜ、株価は変動するのでしょうか?

短期的には各銘柄の株価は様々な要因で動きます。市場全体の値動き、米ドル/円などの外国為替の変動、前日の米国株動向、経済指標の発表、戦争の勃発など市場全体に関連した要因から、新製品の発表、不祥事の露呈、など会社ごとの個別要因も重要な変動要因です。短期的には株価形成に影響を与える要因が多すぎて、株価を予想することは非常に難しいと言えるでしょう。ただ、短期的にはこれらの様々な株価変動要因があるにも関わらず、長期的にみてみると驚くほど株価と一致するある要素があります。それは企業の業績です。具体例を使って見ていきましょう。

以下のグラフは、青い折れ線が皆様ご存じの「日経平均」、赤い折れ線が「日経平均の1株当たり利益」の2011年からの推移を示しています。1株当たり利益というのが少し難しいかもしれませんが、日経平均という会社があってその会社の利益の推移を示している、とお考えいただくとわかりやすいでしょう。グラフを見ると2つの折れ線グラフの形がほぼ同じような形になっていることがわかります。企業の利益が増加している時期には株価が上昇し、企業の利益が減少する時期には株価が横ばいや下落傾向となっています。

日経平均は日本を代表する225の企業で構成されています。いわば市場全体を表す指標ですが、次は個別の企業で見ていきましょう。以下のグラフは、経営をめぐる親子げんかで話題となった大塚家具と「お、ねだん以上」のキャッチフレーズで知られているニトリホールディングスの業績と株価を比較したものです。

ニトリの営業利益が10年前の260億円から直近は857億円と3倍以上に増加しているのに対し、大塚家具は10年前に47億円の黒字だったのに対し直近は46億円の赤字と成長するどころが苦境に追い込まれていることがわかります。ではこの2社の株価動向を見てみましょう。

ニトリの株価が10年前の6倍以上になっているのに対し、大塚家具の株価は10年前の20%程度になってしまっています。それぞれの会社の利益を示すグラフと株価を示すグラフの形がなんとなく似ていることが見ていただけると思います。このように企業の業績(利益)と株価は中長期的に見ると驚くほど連動します。さきほどご紹介したように短期的に本当に多くの要因を織り込んで株価が動いているはずなのに、中長期的には業績と株価は驚くほどリンクする。これは株式投資の非常に面白い点だなと感じます。

○投資家が買うべき株はどんな株?

中長期的に企業の業績と株価は連動するということであれば、投資家はどんな会社の株を買うべきなのでしょうか?聡明な読者の皆様はすでにお気づきだと思います。将来的に業績が拡大する、利益が増えていく会社を買うのが良いということになりますね。

伝説的な投資成績を上げていることからおそらく世界一有名な投資家であるウォーレン・バフェットはこんなことを言っています。「投資家の目的は、簡単に理解できる事業を行っていて、5年・10年・20年後に今よりもっと利益を稼いでいる企業の株式を適切な価格で買うことである。」投資の神様とも言うべき人が、投資家は将来もっと利益の出る会社を買いなさいと言っているわけですね。

では将来利益をもっと稼ぐ会社はどうやって見極めれば良いのでしょうか? 具体的な方法論は次回以降のコラムでご紹介できればと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。ではまた次回!

○執筆者プロフィール : 益嶋 裕

マネックス証券 マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー早稲田大学政治経済学部政治学科卒。2008年4月にマネックス証券に入社。2013年からアナリスト業務に従事。2017年8月より現職。現在は「日本株銘柄フォーカス」レポートや日々の国内視鏡の執筆、各種ウェブコンテンツの作成に携わりながら、オンラインセミナーにも出演中。日本証券アナリスト協会検定会員。

■マネックス証券:https://www.monex.co.jp/

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