アップル、中国製OLEDをiPhoneに採用?「積極的にテスト中」とのうわさ(日経報道)

  • Engadget
  • 更新日:2019/08/22
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現在のiPhone用OLED(有機EL)ディスプレイパネルは、韓国サムスンが(ほぼ)独占的に供給していますが、アップルが中国BOEテクノロジー製のOLEDパネルの採用に向けて最終段階に入ったとの噂が報じられています。OLEDディスプレイは、iPhoneを構成する部品の中で最も高価と見られているもの。IHSマークイットの分析によると、最初のOLED採用モデルであるiPhone Xでは総コスト370.25ドルのうち110ドル、つまり30%近くを占めていたとの予測もあるほどです。

事情に精通している人物は、BOE製はサムスン製よりも20%安くなる可能性があると語っています。

今回のニュースを報じたNikkei Asian Reviewによると、アップルはBOEのフレキシブルOLEDを「積極的にテスト」中とのこと。さらに2019年末までにBOEをOLEDサプライヤーとして採用するかどうかを決定する予定とされており、アップルがOLEDパネルを中国メーカーから初調達する可能性が高まっていると伝えられています。同様の観測は、英投資銀行バークレイズの予測レポートでも述べられていました。

BOEはファーウェイの折りたたみデバイスMate Xにもディスプレイを供給していることが知られていますが、そのパネルはライバルたるサムスンGalaxy Foldにも比肩するとの評価を得ており、技術力の高さには定評があります。

もしもBOEがiPhone用のOLEDサプライヤーに加われば、アップルがサムスンに値下げを迫る交渉力が高まることが予想されます。日経本誌では業界関係者が「(アップルは)10%の(対中)制裁関税に相当するコスト削減の大部分を達成したい思惑がある」と語っています。

さらにNikkei Asian Reviewは、2020年にはOLEDディスプレイを搭載したiPhoneが少なくとも2モデル投入されると予想。BOEがアップルに認定された場合、これら新型iPhone向けにOLEDを供給する可能性が高いと報じつつ、最初のうちは修理用のデイスプレイや、過去モデルのパネルを供給するよう求められるかもしれないとのこと。そうした非主流の場で、BOEの最終テストをしておくといったところでしょうか。

しかし、アップルの思惑通りに事が運ぶとは限りません。なぜならBOEは、中国政府から過去10年間にわたって数十億ドルもの公的支援を受けることで、世界の大舞台への飛躍を遂げたメーカーだからです。中国政府と密接な関係のあるファーウェイは、米政府により"エンティティーリスト"に入れられて事実上の禁輸措置を科せられ、現在も措置は解かれず「猶予期間を延長」されているに過ぎません。

しかもBOEはコーニングや3M、アプライド・マテリアルズなど米国企業からOLEDディスプレイ製造に必要な部品を調達しており、ファーウェイ同様に米政府による制裁に対しては脆弱と言えます。

そうしたリスクはありつつも、常にサプライヤーの多様化を(交渉力強化のためにも)目指しているアップルが、BOEを採用する可能性は低くはないはず。その一方では、ジャパンディスプレイが次期Apple Watch向けにOLEDディスプレイの一部を供給するとの噂もあり、今年から来年にかけてアップル関連サプライヤーの勢力図が大きく書き換えられるのかもしれません。

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